【車イベント】お台場旧車天国2017 ~軍用車から90年代車まで、あらゆる旧車のビッグイベント~

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11月19日(日)、首都圏でも屈指のビッグイベント「お台場旧車天国2017」が開催されました。このイベントは、雑誌『Old-timer』などを発行する八重洲出版によるもので、今回で5回目。国内外を問わず、実に多くの旧車が並ぶのが、このイベントの特徴。およそ700台の乗用車や商用車、二輪車が、臨海副都心青海地区お台場特設会場を埋め尽くしました。

目次

「その時代」を感じさせるクルマたち

「お台場旧車天国」は2013年に始まったもの。スタート当初から台数こそ700台と変わりませんが、内容は少しずつ変化しているかのように思えます。旧いクルマは当然のように参加しますが、クルマ以上にそのクルマが活躍していた時代そのものを感じさせる催しになってきたと感じるのです。

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プリンス・グロリア スーパー6。1960年代の「日本の高級車像」を伺わせるデザインと佇まい

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1970年頃に生産されたイタリアのメーカー、「デ・トマソ」のマングスタ(左)とパンテーラ(右)

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双新電子が出品していたレイトンマーチGCは、なんとEVレーサーとしてよみがえっていた

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ホンダS600をベースにカロッツェリア・ワタナベが製作した「グリフォン」。数台しか生産されなかったにも関わらず、3台もエントリーしていた

増え続けていく新しい参加車両

回を重ねるごとに、エントリー車両の幅が広がっているのも、お台場旧車天国の特徴でしょう。たとえば、軍用車両もある種のジャンルとしてここには存在しています。

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1940年ごろに作られたドイツの小型軍用車、キューベルワーゲン

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船のような形のフォードGPAは、本当に水に浮かんで走る水陸両用車

クルマに限らずバイクも数多く参加しています。前回と比べても、また一段とバイクの数は増えたような印象です。スズキGS650をはじめスズキGSX1100S KATANA、ヤマハFZなど、世のおじさんたちからすると「ついこの間のバイク」と思ってしまうものも見られました。

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ある年代の人には「懐かしい風景」と映るのではないだろうか?

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映画やドラマの世界に登場したクルマやバイクも多数。もちろん、すべてレプリカですが、その完成度は高く、本当に映画の世界から飛び出してきたかのよう。

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『危ない刑事』シリーズで、タカ&ユージが乗った「港3」を再現した日産・レパード(F31型)。隣は「港303」仕様

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メル・ギブソン主演の映画「マッドマックス」よりインターセプター。エンジンフードを飛び出したスーパーチャージャーまで再現されている

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1980年代に放送されたTVドラマ『ナイトライダー』のKITTことナイト2000も。左右に光る赤いライトが特徴だ

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故・石ノ森章太郎作品『人造人間キカイダー』のサイドマシン。キカイダーは、1970年代の特撮ドラマだ

1990年代のクルマも“旧車”となりつつある

少し前まで“旧車”といえば、1970年代以前のクルマを指すイメージでしたが、最近は「ネオクラシック」あるいは「ヤングタイマー」として1980~1990年代のクルマもその範疇に入り始めました。

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その象徴ともいえそうな一角が、こちらの「カローラ店’80」。聞くと彼らは、決してディーラーマンでもトヨタ自動車の社員でもありません。純粋にこの時代のトヨタが好きで集まった有志です。

ここに参加するにあたり「せっかくなので」と“のぼり”を作り、お揃いのいかにもディーラー店舗で着ているようなジャケットを用意。そうした遊び心をもって参加しているのです。ジャケットを披露してくれた彼もメンバーの一人ですが、「リーダーはあそこにいますから」といわれても、うっかり「あちらが店長ですね」といいたくなるほどです。カムリやセリカ、スターレット、カローラGTなどを並べていました。

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温故知新を引き継いでいく貴重な機会として

整列するフィアット500をしげしげと眺める、若い方がいました。気になって声をかけてみると「フィアット500のエンジンが後ろにあることを今日初めて知った」といいます。たしかに現行のフィアット500はFF(前輪駆動)で、かつてのモデルは知らない方も増えているでしょう。筆者のようなおじさん世代からすると、こうした新鮮な驚きはうれしいものです。

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そうして旧いものを知っていく。その上で現代のクルマを乗り、そしてまたそこから旧車の世界へと入っていく。お台場旧車天国は、旧車好きのためのイベントであると同時に、旧車のおもしろさを引き継いでいく交流の場としてあり続けてほしいものです。

フォトギャラリー

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フィアット500だけでもこんなにたくさん。国籍問わずエントリーできるのはこのイベントの特徴

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それぞれのブースも興味深いものばかり。こちらは日本自動車殿堂歴史車展

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こちらは、マイラーというクルマ。1960年代のプリンス自動車のトラックだ

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屋根が半分だけ開くこの変わったクラウンは、花嫁の“角隠し”が当たらないようになっているブライダル仕様

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マツダのロータリー遍歴がわかる一画。このロードペーサーは、豪ホールデンのセダンにロータリーエンジンを積んで日本で販売したもの

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カメラやCD、果てはガスマスクに至るまで、これぞオートジャンブルの醍醐味。お宝は見つかりますか?

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漫画家、田中むねよし氏による手書きイラストコーナー。すぐに予約で埋まってしまうほどの大盛況だった

text & photo by きもだこよし+Bucket

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