ミニ・シリーズの上級モデルとしてラインナップされている「ミニ・クラブマン」に、「ジョン・クーパー・ワークス(JCW)」が登場しました。クーパーS ALL4をベースに専用チューンのエンジンや足回りが搭載されたハイパフォーマンスモデルです。
ラグジュアリーさも感じさせるミニの上級モデル
ミニ・クラブマンは、ミニ5ドアを一回り大きくしたようなスタイリングを持つ、ミニ・シリーズの上級を持つ。2007年にデビューした先代型は、「クラブドア」と呼ばれる観音開きを採用する「ちょっと長いミニのワゴン」でしたが、2015年に登場した現行型は通常の5ドアを採用し、ミニとはまったく別の拡幅されたボディを持ち、ミニ・シリーズの上級モデルとして、ラグジュアリーさも感じさせる新しい存在感が与えられました。
また、「ジョン・クーパー・ワークス」は、これまでにもミニ各モデルで設定されてきたハイパフォーマンスグレード。その名称は、ミニのチューニングで知られ、モータースポーツ界を席巻した往年のジョン・クーパー・ワークス氏にあやかったものです。
2.0Lターボエンジンは192PS→231PSへ!
クラブマンJCWは、ガソリンエンジンを搭載するスポーティモデルの4輪駆動版「クーパーS ALL4」をベースに、エンジンと足回り、駆動系が強化され、専用の内外装を与えられたもの。2.0Lターボエンジンが発揮する最大出力/最大トルクは、クーパーS ALL4の192PS/280Nmから、一気に231PS/350Nmまでアップされています。
また、サスペンションが専用チューニングのスポーツサスペンションとなるだけでなく、コーナリング時のトラクションとハンドリング性能を向上させる「エレクトロニック・ディファレンシャル・ロック・コントロール(EDLC)」、パフォーマンス・コントロールを備えた「ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)」といった電子制御技術で、パフォーマンスアップが図られました。ブレーキにはブレンボ製キャリパーも装備。
エクステリアは、専用デザインのエアロダイナミック・キットと、2トーンの19インチホイールが識別点。赤く塗られたブレンボ製キャリパーもJCWであることを主張します。インテリアは、赤いステッチが施される「ダイナミカ・レザー・コンビネーション」と呼ばれるJCW専用のスポーツシートを採用。パドルシフト付きのスポーツステアリングホイールもJCWの専用品となります。
クラブマンJCWには、「エクスクルーシブスタイル」と呼ばれる仕様も用意されました。これは、クラブマンのラグジュアリーな雰囲気に合わせたもので、JCWでありながらシックな内外装が与えられています。
ホイールは控えめな18インチなり、フロントグリルのバーがクローム仕上げに。インテリアは、MINI Yoursデザイン・プログラムから「MINI Yoursレザー・ラウンジ・シート」と「MINI Yoursインテリア・スタイル・ファイバー・アロイ・イルミネーテッド」が装備されました。ハイパフォーマンスモデルでも落ち着いた雰囲気のスタイルが選べるのは、嬉しいですね。
価格はJCWが500万円、エクスクルーシブスタイルが530万円となかなか高価ですが、ナビゲーションシステムなどは標準装備ですし、内容を考えれば納得でしょう。考えてみれば、四輪駆動でハイパフォーマンスでお洒落なラグジュアリーと、ミニの“全部乗せ”みたいな贅沢な仕様じゃないですか!
text by 木谷宗義+Bucket
画像提供:ビー・エム・ダブリュー