車のローンを組むにあたって不安がある方は多いと思います。年収や勤め先、借入れ状況などが審査されるため、できることなら事前に自分の状況を正確に知って審査に備えたいものです。
そこでこの記事では、車のローンが通るか調べる方法や、通らない場合の方法を詳しく解説していきます。
車のローンが通るか調べる方法はあるの?
車のローンを組むには銀行系やディーラーローンなど様々な方法がありますが、どのローンを利用しても必ず審査があります。
しかし、審査の基準は基本的に公開されていないため、申込み前に「これなら必ずローンに通る」と確認することはできません。
ただ、そんな中でもローンに通るかどうかの目安を調べることはできますので、以下で詳しく見ていきましょう。
借入状況を確認する
車のローンが通るか調べるためにはまず、借入状況の確認をします。
ローンを組む場合は返済能力の安定性が審査されますので、「年収●●万円」という点だけではなく、勤務年数がどれくらいか、そして購入予定の車の価格がいくらなのかといった部分も審査基準に加わってきます。
また、借入先によっては「総量規制」といって、年収の3分の1を超える貸付け(他社含む)が法律で禁じられている場合もあります。
例えば年収400万円の人がローンで組める金額の目安は120~150万です。
200万円のクルマを買う場合、他に借り入れがなければ50~80万円が頭金として必要になる可能性がある、というのがおおよそのシミュレーションになります。
いずれにせよ、ローン会社が審査する一番のポイントは「安定した返済能力」「収入と支出のバランス」です。
そのため、まずはご自身の借り入れ状況を整理しておくのがよいでしょう。
不動産ローンや多目的ローン、クレジットカードのキャッシングやリボ払いなど、合計いくらあるのか、毎月いくら返済しているのかをご自身で把握しておくことが肝心です。
なお、その確認方法は後で詳しくご説明します。
信用情報を照会する
借入状況の次に確認したいのは、ご自身の信用情報です。
信用情報というのは個人の金融情報の履歴のことを指し、車のローンでは「自己破産をしてブラックリストに載っているのではないか」等が審査されることになります。
自己破産というのはわかりやすい例ですが、例えばカードローンの返済が遅れた、規約違反等でクレジットカードを解約させられた等、大小いろいろな金融事故の履歴がチェックされるわけです。
自分でも忘れていたような信用情報のキズによって審査落ちしてしまうケースも多く、「現在の借入に問題ないはずなのになぜ?」と悩む方もいるため、審査落ちの経験がある方や不安な方はご自身の信用情報を照会するのがおすすめです。
信用情報の照会方法については、こちらも後述します。
借入状況を確認する方法とは?
ここまで、車のローンが通るかを調べるためにはご自身の「借入状況」と「信用情報」の2つがポイントだとお伝えしてきました。
それではここから、まず「借入状況」を確認する方法について解説しましょう。
領収書から確認する
現在の借入状況を知るにはまず、借入先の銀行やカード会社等が発行した領収書を確認するという方法があります。
郵送またはWeb上で送られた取引明細を見ると、「貸付金額」「貸付後残高」「次回返済金額」という項目が記載されていると思います。
- 貸付金額=その月に借入をした金額
- 貸付後残高=その月時点で未返済の借入金額の総額
- 次回返済金額=翌月に返済すべき最低金額
これらを借入先ごとにすべて調べることにより、現時点でのいわゆる「借金総額」と「毎月の最低返済額」がわかります。
開示請求をする
上記で領収書による確認方法をお伝えしましたが、借入先が多い場合やどれが「借入」にあたるのか見極めにくい場合は把握が難しいこともあるでしょう。
そんな時は、ご自身の金融情報の開示請求をするのも一つの手です。
実は、個人の金融情報というのは借金の有無や支払い状況、返済の延滞履歴やローンの申し込み履歴に至るまで、「信用情報」としてまとめて信用情報機関に記録されています。
A銀行での住宅ローン、B銀行でのクレジットカード、C社でのディーラーローンなど借入先ごとの領収書をひとつずつチェックしなくても正確な情報が集約されているわけです。
ローンの審査では審査会社がこの信用情報を照会して審査を行っていきますが、これは自分自身でも「開示請求」をすれば見ることが可能です。
信用情報を照会する
上記の通り、自分で自分の信用情報の開示請求を行うことによって、審査会社が行うのと同様に自分でも信用情報を照会することができます。
しかし、審査基準はローンの申し込み先によって異なるため、信用情報を照会したからといって自分で審査に通るか落ちるか判断できるわけではありません。
ただ、自分でも気づかなかったいわゆる「信用情報のキズ」が判明する場合があるので、照会しておくに越したことはないと言えるでしょう。
信用情報を照会する方法とは?
それではここから、実際に自分の信用情報を照会する方法について詳しく述べていきます。
いずれの方法も申し込みから照会まで場合によっては時間がかかることがありますので、余裕を持って早めに確認するのがおすすめです。
信用情報機関で管理されている情報
信用情報機関で管理されている情報は多岐に渡ります。
借入に関して1件ごとに、その種類や契約日、借入総額、返済履歴(日付、金額、回数、遅延や滞納があったかどうかなど)、残債額、返済期日などが細かく記録されています。
また、借入情報以外にも自己破産や民事再生手続きの履歴、そしてローンやクレジットカード審査でこの信用情報が照会された履歴までも管理されます。
- 借入種類
- 契約日
- 借入総額
- 返済履歴(日付、金額、回数、遅延や滞納歴)
- 残債額
- 返済期日
- 自己破産歴
- 民事再生手続きの履歴
- 審査履歴 など多数
日本では3ヶ所の信用情報機関が存在
こうした個人の信用情報を管理している機関は、日本に3ヶ所存在します。
その3ヶ所とは、「日本信用情報機構(JICC)」「シー・アイ・シー(CIC)」「全国銀行個人信用情報センター(KSC)」です。
銀行やカード会社などすべての金融機関はこのうちの1つあるいは複数に加盟しており、この3ヶ所で紹介すればすべての情報を網羅できることになります。
なお、「日本信用情報機構(JICC)」は主に消費者金融がメイン、「シー・アイ・シー(CIC)」はクレジットカード会社や消費者金融がメイン、「全国銀行個人信用情報センター(KSC)」はその名の通り銀行や信用組合などがメインとなっています。
- 日本信用情報機構(JICC)=消費者金融がメイン
- シー・アイ・シー(CIC)=クレジットカード会社や消費者金融がメイン
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC)=銀行や信用組合などがメイン
それでは、以下でひとつずつ照会方法を見ていきましょう。
日本信用情報機構(JICC)で調べる方法
日本信用情報機構(JICC)では主に消費者金融にまつわる信用情報が調べられますが、スマホアプリからの照会がメインとなり、アプリ利用が難しい方は窓口か郵送という方法があります。
アプリであれば24時間365日受付けているため、スピーディな照会が可能です。
- ▼STEP1:スマホ専用アプリ「スマホ開示」をダウンロードする
- ▼STEP2:クレジットカード情報または本人確認書類2点の画像送信にて本人確認
- ▼STEP3:氏名などの本人情報を入力
- ▼STEP4:クレジットカードやコンビニ払い等で開示費用1,000円(税込)を決済
- ▼STEP5:アプリまたは郵送で開示結果を受け取り(アプリでは申し込みから最短数分~数時間で取得可能)
日本信用情報機構(JICC)のスマホアプリでの支払い方法は以下の5つです。
- クレジットカード(本人確認のカードとは別カードでも可)
- コンビニ払い
- ペイジー
- オンラインバンキング
- 携帯キャリア決済
スマホアプリが使えない方は、窓口か郵送となります。
ただし、東京と大阪2ヶ所にある窓口は現在新型コロナウィルス対策のため休止しています(2022年12月現在)。
郵送の場合は公式サイトからダウンロードした申込書、またはコンビニのマルチコピー機から発行できる「情報開示申込書」に記入し、開示費用と本人確認書類を添えて送ります。
開示費用(1,000円・税込)は定額小為替またはクレジットカード情報を記載しての決済となり、申込みから約1週間~10日で開示結果が送付されます。
シー・アイ・シー(CIC)で調べる方法
シー・アイ・シー(CIC)では主にクレジットカードにまつわる信用情報が調べられますが、方法はインターネット、窓口、郵送の3通りがあります。
インターネットでは、スマホアプリではなくスマホまたはPC(WindowsのEdge)から申し込めます。
ただし、ネット申し込みはやや複雑で時間制限などもありますので、下記で詳しく見ていきましょう。
- ▼STEP1:インターネット環境の確認と、開示費用1,000円(税込)が決済できるCIC指定のクレジットカードを持っているか確認
- ▼STEP2:クレジットカードで登録している電話番号から指定の電話番号にかけ、受付番号を取得(有効期間は1時間)
- ▼STEP3:開示専用ページに受付番号を入力し、本人情報を入力
- ▼STEP4:パスワードを入力し、開示情報を表示(開示費用1,000円が決済されます)
シー・アイ・シー(CIC)のインターネットでの支払い方法はカード払いのみとなります。
- クレジットカード・デビットカード(CIC指定カード)
インターネット環境が合わない方は窓口か郵送となります。
ただし、全国7ヶ所の窓口は現在新型コロナウィルス対策のため休止しています(2022年12月現在)。
郵送の場合は公式サイトからダウンロードした申込書、またはコンビニのマルチコピー機から発行できる「情報開示申込書」に記入し、開示費用と本人確認書類を添えて送ります。
郵送での開示費用(1,000円・税込)は定額小為替のみとなり、申込みから10日で開示結果が送付されます。
全国銀行個人信用情報センター(KSC)で調べる方法
全国銀行個人信用情報センター(KSC)では主に銀行系の信用情報が調べられますが、方法はインターネット、郵送の2通りとなります。
開示費用はインターネットでは1,000円(税込)ですが、郵送では約1,200円程度かかるためインターネット請求がおすすめです。下記で詳しく見ていきましょう。
- ▼STEP1:公式サイトにてメールアドレスを登録
- ▼STEP2:本人情報を入力(SMS認証あり)
- ▼STEP3:本人確認書類をアップロードして本人確認
- ▼STEP4:メールアドレスに送られたURLから開示手数料1,000円(税込)を支払い
- ▼STEP5:メールアドレスに送られたURLから開示結果をダウンロード
全国銀行個人信用情報センター(KSC)のインターネットでの支払い方法は以下の3つです。
- クレジットカード・デビットカード(VISA・MASTER・JCB・AMEX・DINERS)
- PayPay
- 携帯キャリア決済
インターネット環境が合わない方は郵送となります。
郵送の場合は公式サイトからダウンロードした申込書、またはコンビニのマルチコピー機から発行できる「情報開示申込書」に記入し、開示費用と本人確認書類を添えて送ります。
郵送での開示費用は、同じくコンビニのマルチコピー機で購入する「本人開示手続き利用券」となり、セブンイレブンでは1,124円(税込)、ローソン、ミニストップ、ファミリーマートでは1,200円(税込)で購入します。
なお、定額小為替は利用できませんのでご注意ください。
申込みから1週間~10日で開示結果が送付されます。
車のローンが通るかまずは仮審査をしてみよう!
車のローンを組む際には、本審査の前に「仮審査」(事前審査とも呼ばれます)をすることができます。
仮審査を受けることでローンが通るかどうかの目安を知ることができ、審査を有利に進められますので、仮審査を賢く利用するのがおすすめです。
仮審査とは?
仮審査とは本審査よりも簡易に行えるもので、借入可能額の目安をスピーディに知ることができる審査です。
仮審査では氏名や住所、勤続年数や借入状況など本審査とほぼ同様の審査項目を記入して申し込みますが、本審査と違って収入証明書などの書類を提出する必要がないため、気軽に申し込むことができます。
仮審査に通った場合は、買いたい車の金額と自身の返済能力が釣り合っていると考えていいでしょう。
ただし、これはあくまで目安であり、仮審査に通ったからといって必ず本審査も通るわけではありません。
なぜなら、仮審査ではローンの申込み先によって、上述した「信用情報の照会」をせずに結果を出すことがあるからです。
現在の収入や借入状況に問題がなくとも、本審査ででは過去の信用情報のキズによって落ちてしまうこともあり得ます。
本審査に不安があったり、なるべくスムーズに進めたい方は「仮審査」+「ご自身の信用情報の照会」を両方行うことで不安要素に備えることが可能です。
仮審査のメリット
仮審査をせずに本審査を行うこともできますが、仮審査にはいくつものメリットがあります。
借入可能額の目安が数日~1週間ほどでわかり、有効期間も3ヶ月程度あるため本審査に備えてローン計画が見直せる点が挙げられますが、最も大きなメリットは信用情報に関することでしょう。
仮審査の場合「審査の申込みをした記録」は残りますが、「審査の結果」は記録されません。
一方、本審査では「審査の申込みをした記録」と「審査の結果」の両方が信用情報として記録されます。
これが何を意味するかというと、仮審査であればもしも落ちてしまって複数社で次々に申し込んだとしても、「審査落ちした」という結果は残らないのです。
もしもこれが本審査であれば、ひとつでも「審査落ち」という結果があると次の審査でも警戒され、チャレンジすればするほど落ちやすくなるという悪循環に陥ってしまいます。
これはカーローンだけでなく今後他のローンやクレジットカード申込み等の審査を受ける際にも関わってくる信用情報ですので、「審査に落ちたら車は諦めよう」では済まない場合もあり得るのです。
仮審査は、信用情報に「審査落ち」という結果を残さずに本審査に備えられるチャンスですので、本審査とあわせて慎重に検討しましょう。
- 仮審査に落ちても、「審査落ち」の結果が信用情報に残らない
- 借入可能額の目安がスピーディにわかる
- 有効期間が3ヶ月ほどあるため、複数社で比較検討できる
仮審査をする方法
ほとんどのカーローンで、仮審査はWEB上で申し込むことが可能です。
まずはカーローンを組みたい借入先を選び、公式サイトから「仮審査申込み」のページにアクセスします。
申込みフォームに氏名や住所、年収や勤務先、現在の借入れ状況、希望の借入金額などの項目を入力して申し込みをします。この時、それを裏付ける本人確認書類や収入証明などの書類は不要となりますが、正確な内容を入力しましょう。
その後、審査結果が電話やメール等で通知されます。
ただし仮審査に通ったからといって必ずしも本審査にも通るわけではなく、また、本審査には進まずこの時点でキャンセルすることも可能です。
仮審査の有効期間内に複数社のカーローンを比較検討し、もっとも自分に見合ったローンを選ぶのがおすすめです。
どのカーローンの仮審査に申し込むか、金利や条件などをチェックしておきたい方は下記の記事を参考になさってください。
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【最新】おすすめのマイカーローン格安金利ランキング!各社の特徴を徹底比較!
車のローンが通るか自信がない人はカーリース、カーシェアの検討を!
ここまで車のローン審査について解説してきましたが、本審査に通る自信がない方や、仮審査や信用情報の照会などの手間が大変だという方にはカーリース、カーシェアもおすすめです。
カーリースやカーシェアであれば車を購入することなく乗れるため、カーローンは不要なのです。
カーリースとは?
カーリースとは、カーリース会社が利用者の代わりに新車を購入し、初期費用や税金などもコミコミの月々定額で車に乗れるというサービスのことです。
借り物とはいえ契約期間中はマイカーのように自由に乗ることができ、メンテナンスや車検まで含まれたプランもあるため、車に詳しくない人でも便利に利用できます。
車を持つと不定期に税金や車検、メンテナンス代がかかりますが、カーリースであれば月々定額なので車にまつわる費用の管理がラクになり、家計の計画も立てやすくなるのです。
ただ、実はカーリースにも審査があります。しかし契約期間やメンテナンスのオプション等を工夫することで月額料金を抑えることができ、対策が取りやすいというメリットも。
カーリース会社によっては車種選びから審査対策まで相談できる専任のコンシェルジュがいますので、初心者でも安心です。
なお、カーリースはカーリース会社によってプランがかなり異なりますので、自分に合った会社を見つけるのが肝心です。
そのためにはこの記事を参考におすすめカーリースを比較し、自分にぴったりのプランを見つけてみてください。
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【最新】おすすめのマイカーリース比較ランキング
カーシェアとは?
カーシェアは、会員になると駅前や街中の「ステーション」と呼ばれる駐車スペースのカーシェア車両をカンタンに利用できるというサービスのことです。
レンタカーにも似ていますが、短時間のチョイ乗りや深夜利用ができたり、対面での貸し出し作業なくスマホ予約だけで車に乗れるため、より気軽に車を使うことができます。
費用としては初期費用と月額料金、そして使った分の時間料金・距離料金がかかりますが、ガソリン代やメンテナンス代等はかからず、また初期費用と月額料金は0円というカーシェア会社もあります。
なお、時間貸しでレンタルするだけなのでもちろん審査はありません。
どんなカーシェアがあるのか気になる方、料金がどのくらいかかるのか知りたい方は下記の記事が参考になります。
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【最新】料金の安いおすすめカーシェア人気ランキング!
まとめ
今回は、車のローンが通るか調べる方法を詳しく解説いたしました。
ローン審査が不安な方は、まずご自身の信用情報を照会し、審査で引っ掛かりそうな点をチェックするのがおすすめです。
また、本審査前の仮審査をうまく利用することで、「審査落ち」という結果を信用情報に残すことなく複数のカーローンを比較検討することが可能です。
それでも審査に通らない方や不安な方、カーローンを組まずに車を持ちたいという方には、カーリースやカーシェアという方法がおすすめとなります。
ご自身の車の乗り方によってはマイカーではなくカーリースやカーシェアでも便利に車を利用できますので、購入・カーリース・カーシェアをぜひ多角的に検討してみてください。