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タイヤのパンク、バーストなどタイヤのトラブルは突然訪れます。もっと早めに点検しておけばよかったと後悔しないように、自分でできる簡単なタイヤの点検方法を紹介します。
重要パーツなのに、愛情不足でした
いまのマイカーのタイヤの状態、どんな状態かすぐに言える人はいますか? 言える人は危機管理能力がとても高い方。かくゆう私もタイヤは大事、大事と言いながらついついタイヤチェックを怠っているひとり。車に乗って出かけるときは急いでいるし、帰ってきたら暗い駐車場ではタイヤチェックなんて中々できません……と言い訳です。
でも数カ月前、車でお出かけ中に突然の豪雨に見舞われて、タイヤが路面を掴んでいない感覚と、すー、すーっと滑っていく怖い体験をしました。路面が乾いているときは気が付かないけれど、いざというときにタイヤの状態、現状の性能は明確になります。
「そろそろ交換したほうがいいですよ」と、ディーラーやガソリンスタンドの店員さんなどに何度か声をかけられたことを思い出しながら、慎重に車を走らせて何とか無事に帰宅。翌日改めてタイヤを見ると、タイヤの溝は3~4mm、中古車で購入したこともあり、装着されていたタイヤの使用年数は5年目に突入していました。――――猛省。
そんなわけで天気の良い日にさっそくカー用品店へ出かけて、新品タイヤを注文し、後日、装着。ただいまタイヤの慣らしを終えて、おニューのタイヤのグリップ力を日々のドライブで味わっています。新しいタイヤは新しい靴を手に入れたときと同様に、お出かけ気分を高めてくれます。
乗る前に習慣化したいことと、ときどきチェックしたいこと。
乗る前に習慣化したいのは、タイヤの見た目チェックです。たとえ溝が充分にあったとしても釘や金属片などをタイヤが踏んでいたらパンクの危険があります。
ときどきチェックしたいのはタイヤの空気圧。タイヤの空気圧は自転車のタイヤと同様、少しずつ抜けていくものなので、定期的にチェックすることが安全のためにも燃費を悪化させないためにも必須。
タイヤの空気圧が適正値よりも低い状態で走っていると、燃費は悪化します。また高速道路などで高速走行を行うと、タイヤ全体が波打つような状態(スタンディング・ウェーブ現象)を引き起こす可能性もあり、最悪の場合、バースト(破裂)につながります。
逆に適正値よりもタイヤの空気圧を高くすると、走行抵抗が低くなるので燃費は良くなる傾向になりますが、タイヤの空気圧が高過ぎると、路面との接地面積が少なくなるので、本来タイヤが持つグリップ力を発揮することができなくなります。また乗り心地が悪くなるなど不具合も生じます。タイヤを長く、安全に使うためには、定期的にタイヤの空気圧を管理することが大切です。
もちろんタイヤの溝チェックも大切。見た目だけでなく、タイヤゲージを用意してタイヤの溝を実際に図るとなお安心。私自身は、タイヤの溝を計るタイヤゲージと、タイヤの空気圧を確認するエアゲージは、車のドアポケットに入れています。
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写真はエーモンの摩耗計。タイヤの溝を計るツールは1つ用意しておくと、いつでも簡単にタイヤの残り溝の計測ができます。使い方も簡単。タイヤに対して垂直にタイヤ摩耗計を当て、スリップサイン部分は避けて、ゲージを上から指で押す。「0」目盛りから▲マークが指している目盛りがタイヤの残り溝の量です。
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タイヤの空気圧を計測するのがエアゲージ。これも1つマイカーに用意しておくと安心。計測の仕方は、まず、バルブキャップを外します(外したときになくさないように注意しましょう)。エアゲージの測定ノズルをバルブに接続。ギュッと押し当てて計測します。空気圧が高い場合は、エアゲージの中央にある出っ張りを押すと空気が抜けます。空気が低い場合は、空気を補充するエアコンプレッサーが必要となります。空気圧の調整は、ガソリンスタンドなどで、無料で調整してもらえるところもあるので、行きつけのガソリンスタンドを見つけておくと便利です。
乗り降りする前にタイヤのチェック、せめて乗る前に。そして走らせた後、すぐに音楽を聞くのではなく、少し車を走らせながらタイヤとの会話を試みる。定期的に空気圧をチェックすること!と、自分に喝。のどもと過ぎれば熱さを忘れる……にならないように、気を付けたいと思います。
- タイヤに傷はないか
- 釘や金属片など踏んでいないか
- タイヤの空気圧は適正か
- タイヤの溝は十分にあるか
text by カーライフアドバイザー&ヨガ講師 鈴木珠美/beecar編集部