車をよく乗っている方は「バイパス」という言葉を見聞きしたことがあるかと思います。
バイパス道路は一般的に広くて走りやすい道路で、通勤通学で毎日のように利用している方も多くいます。
しかし、バイパス道路とはどのような道路なのかを改めて問われると、はっきりと答えられる方は少数かもしれません。
今回は、日常的に使っているけど意外と知らないバイパス道路について、高速道路とどう違うのか、役割やルール、そして通行する際の注意点を解説していきます。
バイパス道路と高速道路の違い
英単語のbypassには「迂回する」という意味があります。
そして、バイパス道路とは市街地や山中といった混雑したり走りにくい区間を迂回する目的で敷かれた道路です。
〇〇バイパスと明示されたバイパス道路もありますが、特に名前がついていなくても実質バイパス道路の役割を果たしている道路も多く存在します。
バイパス道路は料金がかかるの?
バイパス道路には無料と有料の両方があります。
たとえば、東京から大阪をつなぐ国道1号はバイパスとしての機能を果たしていますが、無料で走れます。
一方、神奈川県の新湘南バイパスは車種や走行区間によって料金が徴収されます。
ただ、有料道路にも料金徴収期限が決められているケースもあり、順当にその期限を迎えれば無料になるかもしれません。
バイパス道路と高速道路の違いは?
バイパス道路と高速道路は主に信号や法定速度・休憩施設の点で明確に違います。
バイパス道路は交差点や信号が少なく走りやすい道路です。しかし、高速道路に信号はありません。
そして、法定速度はバイパス道路が最高60km/hである一方、高速道路は最高100km/h・最低60km/hです。
ただ、バイパス道路と高速道路の両方で、指定がある場合はその限りではないことに注意してください。
高速道路には50kmごとにサービスエリア、15kmごとにパーキングエリアが休憩施設として設置されている場合が多いですが、バイパス道路には特に設置の規定はありません。
バイパス道路の役割とルール
続いて、バイパス道路を走る際に知っておきたい役割やルールを解説していきます。
バイパス道路の種類
バイパス道路は作られた目的によって主に2種類に分けられます。
- 都市部のバイパス
- 山間部のバイパス
都市部はどうしても信号や交通量が多くなって渋滞しがちです。また、渋滞でアイドリングは騒音や大気汚染の発生にも繋がります。
そのような渋滞を回避するために、都市部ではバイパス道路が作られます。
バイパス道路を作っても渋滞が緩和されない場合はバイパス道路のバイパスが作られるケースもあります。
山間部は自然の形状に合わせて道路を作るため、狭く曲がりくねった道路になりがち。このような道はすれ違いも危険ですし、工事用の大型車両も通りにくく不便です。
山間部のバイパス道路はこのような地形が起因する渋滞や危険を回避できます。物流の活性化にも繋がるでしょう。
バイパスの制限速度
先にも少し紹介しましたが、バイパス道路の制限速度は基本的には最高60km/hです。最低速度はありません。
ただ、定められている場合は異なります。
たとえば、国道1号では静岡県の一部区間で最高速度が70km/hに引き上げられています。
バイパス道路の注意点
バイパス道路でよくある注意点を3つ紹介していきます。
- 一般道路と見分けがつきにくい
- 一部のバイパス道路は有料
- スピードが出やすい
バイパス道路は一般道路と見分けがつきにくいです。
バイパス道路を走っているつもりが、知らない間に一般道路を走っていて制限速度をオーバーしてしまっていたというケースはよくあります。
バイパス道路の入り口・出口付近には「ここから一般道です」のような標識が立っている場合が多いので、制限速度の標識と合わせて見落とさないように注意してください。
また、一部のバイパス道路は有料です。
無料なら利用したけど、有料なら通らないと考える方は多いでしょう。ただ、料金所の手前で有料なことに気が付いても、もう引き返せなくて渋々お金を払うケースもよくあります。
はじめて利用するバイパスは、事前に調べたり「ここから有料区間」といった看板を見落とさないようにしてください。
最後に、バイパスは走りやすいのでスピードが出やすいことに注意してください。
場所によっては、高速道路を走っているのかと錯覚するくらい走りやすいバイパスもあります。
ただ、バイパス道路は高速道路ではないため制限速度は基本的には60km/h。高速道路感覚で100km/hで走っていると、40km/hオーバーで罰金がつき一発免停です。
バイパス道路は便利だけど注意点もある
バイパス道路の基礎知識から注意点、高速道路との違いを紹介してきました。
バイパス道路は混雑を迂回するために作られた便利で走りやすい道路です。
ただ、基本的な最高速度は60km/hなので、スピードの出し過ぎには十分注意してください。
それでは、バイパス道路をうまく使って快適なドライブを楽しんでください!
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