自動車を所有していると毎年、4月上旬~中旬に「自動車税」の納税通知書が届きますよね。では、この自動車税とは、どんな税金でどのように税額が決められているか、ご存知でしょうか?
4月1日時点の所有者に課税される
自動車税(軽自動車は軽自動車税)は、4月1日時点の車検証上の所有者(または使用者)に対して、課税される税金で、都道府県(軽自動車は市町村)に向こう1年分を納めます。税額は、排気量によって決められており、0.5L刻みで10段階。自家用乗用車の番外、税額が以下のとおりです。
- 1.0L以下:29,500円
- 1.0L超1.5L以下:34,500円
- 1.5L超2.0L以下:39,500円
- 2.0L超2.5L以下:45,000円
- 2.5L超3.0L以下:51,000円
- 3.0L超3.5L以下:58,000円
- 3.5L超4.0L以下:66,500円
- 4.0L超4.5L以下:76,500円
- 4.5L超6.0L以下:88,000円
- 6.0L超:111,000円
なお、電気自動車は一律29,500円。軽自動車の軽自動車税は一律で10,800円(平成27年3月以前に届け出されたクルマは7,200円)です。
エコカー減税により最大75%の優遇措置も
「エコカー減税」とは、環境性能に優れたクルマに対して、自動車関連税(自動車税、自動車重量税、自動車取得税)が軽減される優遇措置のこと。国土交通省が定める排出ガス基準と燃費基準の達成レベルに応じて、税額が減額されるものです。
その中で自動車税(軽自動車税)は「自動車グリーン化税制」により、平成29年3月31日までに登録(届け出)されたクルマの翌年度の自動車(軽自動車税)が減税されます。
- 「平成17年排ガス規制75%低減」かつ「平成27年度燃費基準+20%達成車」→50%減税
- 「平成17年排ガス規制75%低減」かつ「平成32年度燃費基準+10%達成車」→75%減税
- 電気自動車などの次世代自動車→75%減税
- 「平成17年排ガス規制75%低減」かつ「平成32年度燃費基準」→25%減税
- 「平成17年排ガス規制75%低減」かつ「平成32年度燃費基準+20%達成車」→50%減税
- 電気自動車などの次世代自動車→75%減税
この他にも、都道府県で優遇措置を設けているケースもあります。たとえば東京都では、電気自動車、燃料電池車、プラグインハイブリッド車を平成32年度までに新車新規登録すると、自動車税が5年度分免除に。こうした次世代車を購入する場合は、都道府県の制度も調べてみるといいでしょう。
13年が経過したクルマは「環境負荷が大きい」と見なされ重課税に
燃費や排ガス性能に優れた新しいクルマが優遇される一方、年数が経過した古いクルマは「環境負荷が大きい」と見なされ、自動車税(軽自動車税)が増額されます。重課税額は、登録車の場合は、13年超のクルマで約15%(ディーゼル車は11年超で15%)、軽自動車は13年超でおよそ20%です。
クルマ購入や買い替えには自動車税も考慮しよう
最近のクルマはダウンサイジングターボやハイブリッドなど、小排気量エンジンでも十分なパワーを得られるようになりましたし、税制上優遇される電気自動車やプラグインハイブリッドも増えていますから、いずれは税制も変わるでしょう。しかし、クルマの維持費を考えたときに、自動車の負担は小さくないもの。クラス購入や買い替えを検討するときには、現在の税制や優遇措置をよく調べておくといいですね。
※記事は2017年3月時点の情報です。
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text & photo by 木谷宗義+Bucket