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【豆知識】「205/60R16 92H」タイヤサイズの読み方をマスターしよう!

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「205/60R16 92H」。

果たして呪文でしょうか、それとも何かの暗号でしょうか…。実はこれ、タイヤサイズを表している世界共通の数値なのです。これから冬に向けてスタッドレスタイヤを買うという人も少なくないはず。タイヤを購入する前に、この記号をマスターしておいて損はありません。愛車がどんなサイズのタイヤを履いているのかを知る指標にもなりますよ!

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最初の3桁はタイヤの「幅」を表す

205/60R16 92H

冒頭の「205/60R16 92H」の「205」とは、タイヤの幅を表しています。その単位はmmで、この場合だと幅が205mmということになります。ちなみにスポーツ向けのタイヤは、接地面積を稼ぐためにこの幅が広くなる傾向があります。

車種やボディタイプによってサイズは大きく異なりますが、一般的な乗用車では165~245あたり、タイヤの太いSUVで225~285が一般的でしょう。ちなみにスーパーカーのランボルギーニアヴェンタドールのリアタイヤの幅はなんと335。強大なエンジンパワーを路面に伝え、なおかつ高速域でもグリップ力を確保するとなると、このように太いタイヤを選択するようになるのですね。

次の2桁はタイヤの厚み=扁平率

205/60R16 92H

スラッシュを挟んで次の2桁は「扁平率」を表しています。扁平率とは、タイヤの断面幅に対しての断面の高さをパーセンテージで示したもの。簡単にいうと、ホイールを除いたゴム部分の縦の厚みです。この60はパーセント表示ですので、205/60の場合、「205mm×0.6」で123mmの厚みがあることになります。

ちなみにタイヤの外径を変えずにこの扁平率を下げることを「インチアップ」と言います。扁平率が高い(=厚みがある)と、路面からのショックを吸収しやすい変面、カーブなどで横の力が加わると変形がしやすいため操縦性が劣ります。一般的に、インチアップをすれば横方向への変形には強くなりますが、代わりに乗り心地は悪下します。

タイヤの種類がわかるアルファベットとリム径がわかる2桁

205/60R16 92H

「R16」が表すのは、タイヤの種類とリム径です。タイヤは大きくラジアルタイヤとバイアスタイヤがあり、この「R」はラジアルを意味しています。

ラジアルタイヤとは、内部の繊維(カーカス)が、縦方向に溝が切られたトレッド(外側のゴム:我々が通常見えている地面と設置する部分)に対して垂直方向に編み込まれているのが特徴で、直進安定性やハンドリング性に優れています。

そして「16」は、ホイールが固定されるリム径を表しています。単位はインチが用いられていて、この場合は「16インチ」となります。カー用品店でホイールサイズの「〇〇インチ」とはこの径を指しているのです。

タイヤの限界性能を表す2桁の数字とアルファベット

205/60R16 92H

「205/60R16 92H」のうち、最後に表記されている「92H」はタイヤの限界性能を表しています。「92」の部分は「ロードインデックス(LI)」と言われ、そのタイヤ一本の負荷能力(kg)を表しています。現在は60(250kg)から120(1400kg)までがあり、表記の92は最大630kgまで耐えられることを意味しています。

そして最後の「H」は速度記号(スピードレンジ)。そのタイヤで走ることができる最高速度が表されています。120km/hから300km/hまで11種類のアルファベットで表記されるのですが、この「H」は最高速度が210km/hとされています。ちなみに300km/hは「Y」で表されます。

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複雑なように見える数値の羅列ですが、ここからタイヤにまつわる多くの情報を読み取ることができるのです。現在は低燃費のエコタイヤからよりグリップを高めたスポーツ志向のハイグリップタイヤまで実に様々な種類が存在し、それぞれ対応するサイズも違います。この数値を知ることで、愛車に合うタイヤがわかるだけではなく、きっとタイヤの選び方の幅も広がりますよ!

text by 阿部哲也+Bucket

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