福井県の勝倉ボデーという板金塗装の会社をご存知ですか?
知らない人からすると、よくある町工場の1つのような印象を持つ方もいるかもしれません。実はこの会社を経営するのは、27歳の女社長「溶接ギャル粉すけ」さんなのです。
「溶接が好き」と語る粉すけさんは、仕事に必要な自動車の資格を複数保有するほど勉強熱心で、もちろん車の事が大好き。そんな粉すけさんに、くるまマイスター検定の3級にチャレンジして頂きました!
また車に関して色々お聞きする中で深くいいエピソードもあり、更にはくるまマイスター検定の未来に対するヒントも・・・?
今の愛車について教えてください
今は3台で、まずはランエボⅦ。これは棺桶にしたいくらい愛着のある車で一生乗り続けます。他はサーキット仕様のシルビアS14、軽ダンプですね。
普段の移動では軽ダンプを使うことが多く、本当はクマちゃんのホイールとか履かせたいんですけど、イジる時間が作れずにそのままって感じです。
個人的には角張った車が好きで、ヘッドライトとボディとか大きいウイングの感じは好きです。主人は仕事でデリカに乗っていて、家族で三菱が好きって言えるかもしれません。
最近はどういったお仕事が多いですか?
最近は塗装の依頼が多くて、最近はオールペンの依頼とかもあります。
個人的には溶接が一番好きで、溶接すると塗装が付いてきて、外注することは考えていなかったがあり、結果的に塗装もやっています。ランエボの塗装は自分でやりました。
溶接の中で一番好きなお仕事は?
一番好きなのはダンプの荷台の張替えです。これって、ひたすら溶接が出来るんですよ。薄いところだと歪みとかを気にしながら少しずつやる感じになるんですが、ダンプの場合は叩きながらひたすら溶接していくので、グワーッってやりながら進められるので自分の性格にも合ってて好きです。
溶接作業で印象的なエピソードはありますか?
やってきた仕事の中で印象的だったのは、デコトラ(デコレーショントラック)の溶接ですね。バスフェンダーというリアタイヤ部分に装着するステンレスフェンダーの取付依頼で、ただでさえ取付が大変なのに、後輩からもらった中古パーツで。
手が届かなくて仮止めをしないといけなかったり、ネジ穴の位置が合わないのでドリルが上手く入らなかったり、そういった作業を考えながら進めないといけないのがキツかったです。
納期に余裕があれば作業を中断して取付方法を考えたりするんですが、翌日の朝4時までに納車しないといけなくて、終わったのがなんと朝の3時半。夜通しの作業で近隣の方にも謝罪しながら何とかやり切りました。
それ以降は1日で終わると思っても余裕を持った工期で仕事を進めるようになりましたね。
お仕事のやりがいは、どういった点にあるのでしょうか
メディアの取材を受けてから「私のことを見て頑張ろうと思った。勇気をもらった。」という形で働く女性から連絡をもらったり、あとは男性の方から「女性なのに溶接の仕事していてい凄いなと思って、自分も仕事で勇気出してチャレンジしてみようと思えた。」と言ってもらったり。
仕事をしていて、なんで今自分はこの仕事しているのかなぁ?みたいに感じた時は、そういう第三者からの声を思い出すと、人のために頑張れてるのかなぁと思って、よし頑張ろうってなっていますね。
読者・フォロワーからの相談もあるんですか?
そうですね。職場環境に関する悩み相談のDMもあります。
私が以前とある会社に勤務していた時、最初の上司が凄い良い人でやりがいを感じてたんです。でもその上司が定年退職した後、環境が変わってしまって。私は体調不良という要因もあり、そこの会社は辞めたんです。
そのエピソードを見た人から「逃げる事が悪いわけじゃない。辞める決断が出来た。」とか、「現在進行形でパワハラを受けている。」というような相談も来ますね。
仕事って自分に非があって上手くいってない時もあれば、自分が悪くなくても環境が合わないことで上手くいかないこともあると思うんです。私が働いてきた今まで働いてきた職場だと、社内だけでなく取引先とか含めて誰かしら一人はそういった相性が良くない人がいました。
もちろん人のせいにばかりするのは良くないけど、もしかしたらこの職場だと相性が悪いのかなとか、やりがいを見つけにくいのかなと思ったら環境を変えるという選択肢を取ってもいいのかなって思います。
自動車に関する資格の事を教えてください
普通免許、大型免許、大型特殊。あとはフォークリフトや、溶接に必要なガス溶接技能とか、大型特殊車両を動かすための資格も持っています。
除雪車とかを操作するには免許だけではなく操作に必要な資格も必要なので、結構増えてきましたね。ほとんどの資格は実技と筆記の両方があったかなと思います。
くるまマイスター検定を受けてみてどうでしたか?
正直、少し舐めてたんですよ。国家資格のような形式ばった試験と違ってフランクな感じで、特に勉強とかしなくても受かるかなって思ったんですが、ダメでした(笑)
でも、問題が意外と難しいところが良くて。受けてみたら受からなくて悔しい、だからまたチャレンジする。そうすることで楽しみながら知識が深まるんですよね。
旧車の問題もあれば、電気自動車の問題もあり、「くるま好き」っていうのは定義が広いなって再認識しましたし、「くるまが好き。」って言うならば総合的な知識は確かに必要かなって感じました。
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車のことを知る魅力とは何でしょう?
車に毎日乗る人にとって、普段から触れるものに対して気付きが増えることは楽しみに繋がると思うんですよ。今までは見過ごしていた表示の意味が分かったり、車から聞きなれない音がした時に早く異変に察知出来たり、役立つことって色々ある気がしますし、凄くいい趣味だと思います。
普段は運転しないや今は車に興味ない人とかでも車に乗る機会はあるはずで、自分の日常生活の中にある車というものを知る事で、安全性を高められたり、もしかしたら車が好きになったりするかもしれないですよね。
くるまマイスター検定はスマホで簡単にポチポチって試験が受けられるので、まずは1回受けてみようかなっていう感じで試してみるのは有りですね。
インタビューを終えて
どういう展開になるんだろう?とドキドキしながら挑んだ取材でしたが、丁寧かつ誠実な対応で、色々な人から愛される方なんだろうなというのを感じました。
また、くるまマイスター検定で掲げている「明日から使える車の知識が身に付く検定」の中に、日常生活での”楽しみ”や”気付き”といった要素をもっと増やしていきたいなと感じるインタビューで、取材をさせて頂いたこちらが勉強になる時間でした。
粉すけさん、ありがとうございました!!
\くるまの知識、試してみませんか?/
取材協力・写真提供:勝倉ボデー
電話:090-6270-4216
住所:〒918-8031 福井県福井市種池2丁目208番地
Web:https://niaandl.wixsite.com/website