知ってましたか?皇室に由来するあのメーカー、あの名車
かつて存在した、あのメーカーの名車にまつわるお話!
皇室にゆかりのあった自動車メーカーとその車名にまつわる記事になります。
「名は体を表す」といいますが、このクルマは実にエレガントで気品のあるものでした。
1級 (第2回)
名車「スカイライン」などを生み出した「プリンス自動車工業」の社名は、1952年に皇太子の立太子礼を記念して命名されました。同様に、皇族に関連する行事を記念して命名されたクルマは、次のうちどれですか?
①日産 グロリア
②トヨタ センチュリー
③日産 セドリック
④トヨタ カムリ
解答:①日産 グロリア
「初代グロリア」と皇室との関係
初代グロリアを開発したのは、日産と合併する前の「プリンス自動車工業」。
この社名は問題文の通り、皇太子(現・今上天皇)さまの立太子礼を記念して命名されたもの。
そして、ラテン語で「栄光」を意味する「グロリア」は、皇太子さまと美智子さまとのご成婚を記念して命名されたそうです。
そんな初代グロリアは、初代スカイラインをベースにエンジンを1500ccから1900ccへ換装、内外装をより高級化してスカイラインと差別化を図り、1959年に発表されました。
発表後は皇室へ納入され、皇太子さまは自らステアリングを握ってドライブを楽しまれたそうです。
こうした背景からも、初代グロリアはドライバーズカー的要素の強い、スポーティな高級車として生まれたといえるかもしれません。
その後、1966年にプリンス自動車は日産自動車と合併。3代目グロリアから「日産 グロリア」となりました。
4代目以降からはセドリックと基本骨格を共用。ライト類やグリルの形状を変更したバッジエンジニアリングとして、11代目まで日産の高級車市場を支えてきました。
2004年に惜しまれながら生産中止となり、2023年時点では中古車市場で多くの台数が流通しています。
ところで、他の選択肢にある車種はどのようにして生まれたのでしょうか?
さっそく確認していきましょう。
②トヨタ センチュリー
初代センチュリーは1967年に発表されました。そのコンセプトは、「ショーファードリブン」。
後席の居住性を最も重視した作りになっており、官公庁や企業のVIP向けに作られた運転手付き高級車といえます。
車名は、発表された1967年がトヨタ創業者「豊田佐吉」の生誕100周年だったことから、1世紀を意味するセンチュリーと命名されました。
初代モデルは、1997年までの実に30年もの間、モデルチェンジ無しで生産された長寿モデルでもありました。また、2代目モデルも1997年から現在まで生産されています。
そしてセンチュリーは、2023年9月6日に新型モデルが発表されました。
伝統的なセダンタイプはもちろん、センチュリーでは初となるSUVタイプがラインナップされています。
トヨタ自動車は発表と同日に注文が開始され、2023年での発売を目指して注文を受付しています。
③日産 セドリック
日産は1953年からオースチンA40やA50のノックダウン生産を開始しました。そのノウハウを生かし、1960年に「純国産型サルーン」を発表。それが初代セドリックでした。
アメリカ車を彷彿とさせるスタイルで、機能面では先に発表されたトヨタ クラウンを上回っていたところも。
車名の由来は、フランシス・ホジソン・バーネットの小説「小公子」の主人公、セドリックから。当時の川又克二社長が命名したそうです。
3代目から10代目まで「グロリア」のバッジエンジニアリングとして続き、2004年「フーガ」にバトンタッチするものの、セダンはタクシーや営業車、官公庁向けとして2014年まで生産されました。
2023年現在では新車の販売はされていないものの、中古車市場で多くの台数が流通しています。
④トヨタ カムリ
初代カムリは1980年に発表されました。このモデルのみ「セリカ カムリ」と名乗っていたことから、「セリカの4ドアセダン」というスポーティな位置づけでデビューしました。
しかし、2代目からは駆動方式をFFに変更、広さを売りにした実用サルーンへ変身。代を重ねるたびに、やがて北米や豪州市場を意識したものへ変わり、現行モデルは世界戦略車としてトヨタのFFサルーン市場を担っています。
なお、車名である「カムリ」は、「冠」からきた造語だそうです。
トヨタカムリは2017年に2023年現在に現行モデルとして販売されているモデルを発売しました。
2023年12月に生産終了となる予定で、中古車市場で多く流通することでしょう。
車名に込められた思い
クルマのネーミングには、それぞれに込められた思いやストーリーがあるんですね。
興味を持たれた方は、ぜひ他のクルマの名前についても調べてみてはいかがでしょうか?
意外な発見があるかもしれませんよ♪