くるまマイスター検定の過去問に挑戦して楽しみ、さらに解説付きで自動車のことも学べる「過去問まとめ」企画第二弾!
第二弾はメカニズム編です。記事の最後に正解と解説があるので、答え合わせをしながら参考にしてみてください。
※当時の内容をそのまま掲載しています。法改正や新解釈等により現在の仕様とは異なる場合があります。予めご了承ください。
問題1.第1回検定(2014年)2級
1980年代にポルシェが採用した、マニュアル変速モードを備えたトルコン式ATの名称は何ですか?
①ティプトロニック
②インベックススポーツモードAT
③DSG
④PDK
問題2.第1回検定(2014年)2級
一時期のアルファロメオやポルシェの後輪駆動車が採用していた、ギアボックスを後輪のデファレンシャルの前に置く構造の名称は次のうちどれですか?
①ウォームギア
②ド・ディオン・アクスル
③リミテッドスリップデフ
④トランスアクスル
問題3.第1回検定(2014年2級)
スバルやポルシェに採用されている水平対向エンジン。重心を低くすることが出来、また水平対向エンジンの特長となる音や振動などが独特でファンも多いエンジンです。さて、水平対向エンジンはそのピストンの動きに例えて何と呼ばれていますか?
①ハスラーエンジン
②ボクサーエンジン
③ゴルファーエンジン
④ラガーエンジン
正解と解説
問題1.正解④PDK
ドイツ語で「Porsche doppelkupplung」の略称で、デュアルクラッチ式のトランスミッションとして1980年代に登場しました。当初はトランスミッション自体が重く信頼性も低かったのですが、1980年代後半にかけて軽量化に成功。同時に、制御用コンピュータの進化によって変速にかかる時間が大幅に短縮されたこともあり、1986年のル・マン耐久レースへの出場を果たしたほか、1987年にはタイトルを獲得するほど確かな実力を証明しました。
問題2.正解④トランスアクスル
一般的なFR車の場合、前後重量配分のバランスを保つためにエンジンとトランスミッションの位置を後退させるのが通常です。しかしこの場合、車内空間を狭く設計せざるを得なくなり居住性が悪くなってしまいます。ホイールベースを延長する方法もありますが、当然のことながら車重が増大し剛性も低下してしまう問題がありました。そこでアルファロメオやポルシェといった高級FR車は、デフとトランスミッションを一体化し車軸前に配置する方法を採用したのです。
問題3.正解②ボクサーエンジン
水平対向エンジンについて
ボクサーエンジンは水平対向エンジンともよばれ、その名の通りピストンが水平に向かい合うように配置されています。ピストンが縦方向ではなく横方向に動作するため、当然のことながらエンジンの高さも抑えることができ、物理的に車体の重心そのものも低く設計できるメリットが得られます。国産車ではスバルが代表的ですが、かつてはトヨタやフォルクスワーゲン、アルファロメオの一部車種にも採用されていた歴史があります。