アメリカンラグジュアリーSUVのジープ「グランドチェロキー」のマイナーチェンジが発表されました。3月に発売となる新型グランドチェロキーでは、デザイン変更や先進装備の追加、サミットグレードの内容見直しが主。2011年に国内デビューを果たした現行モデルとしては、2度目のマイナーチェンジです。
チェロキーの上級モデルとして1993年に登場したグランドチェロキー
グランドチェロキーは、1992年にチェロキーの上級モデルとして登場。日本でも1993年に発売されました。チェロキーと共通の4.0L直6エンジンと4.7L V8エンジンを搭載するアメ車らしいムード満点のSUVのとして、日本の路上でもよく見かけたものです。その後、1999年に2世代目、2005年に3代目へとモデルチェンジしていきます。
ジープ・グランドチェロキー(初代1998年)
ジープ・グランドチェロキー(2代目2002年)
現行モデルは、2011年に登場した4代目です。このモデルの特徴は、メルセデス・ベンツの技術が使われていること。1998年にジープブランドを展開するクライスラーがダイムラーベンツと合併。2007年まで「ダイムラークライスラー」だったことの名残で、メルセデス・ベンツMLクラス(現在のGLE)と主要コンポーネントを共有しています。
ジープ・グランドチェロキー(4代目2011年)
デザインはよりアーバンな印象に。サミットはエンジンをV6に変更
それでは新しくなったグランドチェロキーを見ていきましょう。エクステリアでは、伝統の「セブンスロットグリル」の高さが短くなり、ヘッドライトやバンパーのデザインも変更されたことで、無骨なイメージが薄れて、よりアーバンな印象になっています。「ラレード」「リミテッド」「サミット」のグレード構成は変わらないものの、装備やパワートレインの見直しが行われ、344Kw (468ps)のV8エンジンを搭載するハイパフォーマンスグレード「SRT8」を除く全モデルがV6 3.6Lエンジン+8速ATのパワートレインとなりました。なお、SRT8は従来のまま販売されます。
ジープ・グランドチェロキー・サミット
リヤバックアップカメラを標準設定とし、アイドリングストップを新たに搭載。ペンタスターエンジンの改良により燃費工場。18インチアルミホイールのデザインを変更。価格は据え置き。
「アドバンストブレーキアシスト」や「アダプティブクルーズコントロール(Stop機能付)」、「LaneSense車線逸脱警報プラス」など6つの先進安全装備を標準化しながら、価格は従来の3万円高に。
5.7L V8エンジンを3.6L V6エンジンして、クォドラドライブII 4X4 システムを廃止。「LaneSense車線逸脱警報プラス」「ParkSense縦列/並列パークアシスト」を追加。20インチアルミホイールのデザインを変更。価格はおよそ70万円安に。ラグーナレザーパッケージを新たに設定(707万4000円)。
サミット・ラグーナレザーパッケージ
エンジンを販売の主力であったV6エンジンに集約したのも大きなトピック。ハイパワーを求める向きにはSRT8、そうではない人には手頃な価格で十分なパフォーマンスを発揮する3.6Lエンジンに、という判断でしょう。フォードが日本市場から撤退した今、貴重なアメリカンSUVとしてさらに注目される存在になるのではないでしょうか?
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text by 木谷宗義+Bucket
画像提供:FCAジャパン