スバルは、2018年6月20日(水)、クロスオーバーSUV「フォレスター」のフルモデルチェンジを発表しました。新価格は、280万6000円~309万9600円で、ガソリン車が7月19日(木)、フォレスター初のハイブリッド仕様である「e-BOXER」は9月14日(金)からの発売となります。
サイズアップで室内空間を拡大
5代目となる新型は、スバル新世代プラットフォーム「スバルグローバルプラットフォーム(SGP)」を採用した3番目のモデルで、ファミリー層の需要拡大を狙い、SUVとしての性能だけでなく、快適性向上などファミリーカーとしても磨き上げたと言います。
従来型のイメージを受け継ぐエクステリアは、スポーティさを高め、よりSUVらしい逞しさが追及されたもの。ボディサイズは、全長4625mm(旧型比+15mm)、全幅1815mm(+20mm)、全高1730mm(-5mm)とやや大きくなったものの、取り回しへの影響は最小に留めた上でサイズアップ分は車内、特に後席スペースの拡大に使われています。
インテリアは、質感と触感の向上を図ることで上級感を演出。ダッシュボードやシート形状も見直され、見た目だけでなく使い勝手も良くなりました。ラゲッジスペースは、+15Lの520Lを確保。さらにテールゲートの開口部の最大長を+134mmの1300mmまで拡大することで、9インチのゴルフバックを横向きのまま出し入れすることが出来るようになっています。
フォレスター初のハイブリッド「e-BOXER」を搭載
パワートレインは、伝統の水平対向4気筒エンジンにCVTの組み合わせのみに。仕様は、自然吸気の2.5Lとハイブリッド「e-BOXER」の2つを設定。メインとなる2.5Lエンジンは、従来型の90%を改良したという新しいもので、直噴化されたのもトピック。最高出力は、184ps/5800rpm。最大トルクは239Nm/4400rpmを発揮。燃費性能は、14.4~14.6km/L(JC08モード)となります。
目玉となるフォレスター初のハイブリッド「e-BOXER」は、モーターアシストのマイルドハイブリッドで、直噴化した2.0L水平対向4気筒エンジンとCVTのパワートレインにモーターを組み合わせたもの。駆動用バッテリーにリチウムイオン電池を採用。発進や低速走行時は、モーター走行が可能。加速や中速走行時はエンジンをモーターがアシストし、高速走行時はエンジンのみとなる仕組みです。エンジン性能は、最高出力145ps/6000rpm、最大トルク188Nm/4000rpmで、ここに13.6ps/65Nmのモーターのアシストが加わります。燃費性能は、2.5L車よりも優秀で18.6km/L(JC08モード)となります。高い走破性もウリのフォレスターだけに全車が4WD車となりますが、ガソリンをレギュラー仕様とするなど経済性も重視されました。
悪路走破性を高める「X-mode」も改良され、スバル独自の先進安全運転支援システム「アイサイト」は、レヴォーグから採用されている「スバル・ツーリングアシスト」を全車に標準化。これにより全車速追従機能付クルーズコントロール機能に加えて、車線中央維持機と先行追従操舵機能が追加されたことで、長距離ドライブでのドライバーの疲労を低減に大きく貢献してくれます。
ガソリン車3タイプ、e-BOXER1タイプの計4タイプを設定
グレード構成は、ガソリン車が、17インチアルミホイール仕様のエントリー「ツーリング」、18インチアルミホイール仕様で充実装備を持つ「プレミアム」、アウトドアユースを強く意識した専用仕様の「X-BREAK」の3タイプ。マイルドハイブリッドの「e-BOXER」は、専用グレードの「アクティブ」の1タイプのみとなります。
先行予約では、9月発売の「e-BOXER」が受注の約4割を占め、一番人気となるなど、スバルファンからも大きく注目されています。「e-BOXER」も220mmの最低地上高や悪路走破性など基本性能は、ガソリン仕様と変わらないというだけに、日常での燃費の良さなども踏まえ、アクティブな家族のファミリーカーとして新型フォレスターが選ばれているのかもしれませんね。
text & photo by OHTO Yasuhiro
edit by 木谷宗義
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