冬場の視界が悪い運転で「前を見えやすくして安全に運転したい!」「フォグランプが欲しい!」と思ったことはありませんか?
今回は冬場こそ活用したいフォグランプについて一から解説していきます。
そもそもフォグランプとは?
最近ではファッションのようにドレスアップ用品の一つとして扱われるケースもありますが、本来のフォグランプは主に霧が発生した際にヘッドランプの補助的なライトとして活用されるものです。
霧のときだけではなく雪道や吹雪になったときにもうまく活用すれば非常に便利な反面、注意すべき点がいくつかあります。
まずはフォグランプとはどういうものか理解するところから始めましょう。
フォグランプの名称の由来・装着位置
「フォグランプ」の「フォグ」とは「霧」という意味で、「霧灯」と呼ばれることもあります。
主に車両の前方に取り付けられており、車種によっては後方にも取り付けられている車両もあります。
フォグランプを取り付ける位置は法律で決まっていますので、車両を改造・カスタムする場合には法律で義務付けられた位置から外れないよう注意しましょう。
フォグランプの役割をご存知ですか?
フォグランプは名前の通り霧が発生した際に視界を確保するために点灯するライトです。
霧が濃いときには数十メートル先の視界が確保できず、光が遮られることによってヘッドランプが役に立たない場合もあります。
そんなときにフォグランプは他の車両に自分の位置を知らせたり、ヘッドランプよりも車両の手前を広く照らす役割があります。
ヘッドランプとの違いとは?
視界が良好であればヘッドランプは車両の前方数百メートルを照らすことができますが、濃霧や吹雪になると逆に自分や他車の視界を眩惑させる原因にもなります。
フォグランプは主に車両の前方手前を照らすように設計されており、視界が悪い状況でも確実に車両前方を確認し安全に走行するためのライトです。
フォグランプはヘッドランプよりも照射距離は短いですが、横方向に広く照らすことができるので道路が見えにくい場合に車線を外れたり路肩にはみ出すのを防ぐことができる他、歩行者や自転車、その他障害物などにもいち早く気付くことができます。
フロントフォグランプとリアフォグランプ
フォグランプは車種・車両によって取り付けられているものとそうでないものがあります。
日本では多くの場合フロントフォグランプは車両購入時のオプションとして設定されていますが、リアフォグランプを取り付けられている車は少なく、主に海外からの輸入車に取り付けられている場合が多いです。
次はそれぞれのランプについて詳しく解説します。
フロントフォグランプ
車を購入するときには取り付けを検討したいフォグランプですが、新車購入時にはオプションになっていることが多いのでフォグランプを取り付けたい旨をディーラーに伝えましょう。
あとからフォグランプを取り付けることができる車種もありますが専門的な知識や工具なども必要になってきますのでよほど費用を節約したい場合以外は初めから取り付けておくことをおすすめします。
リアフォグランプ
国産車には取り付けられることが少ないリアフォグランプですが、寒冷地仕様の車両には標準装備されているものもあります。
寒冷地では霧の発生は少ないですが吹雪になると霧と同じように視界が非常に悪く、数十メートル先を走っている車すら見えなくなることもありますので、後続車に自分の存在を知らせるためにリアフォグランプが取り付けられます。
冬場こそ活用したいフォグランプ
ここまでフォグランプとはどういうものかについて解説してきましたが、実際に雪道を走行する場合や吹雪に遭遇したときに、どのようにフォグランプを活用するかを解説していきます。
霧の発生時だけでなく冬場にもフォグランプを活用することでより安全に冬を乗り越えましょう。
雪道での活用方法
雪が降ることの多い地域では冬に備えて準備しておきたいものがいくつかあります。タイヤチェーンやスタッドレスタイヤは必須ですが、フォグランプもできれば取り付けておきたい装備のひとつです。
夜間だけでなく昼間でも視界が悪くなるとヘッドランプだけでは不十分で、フォグランプと併せて活用することでより十分な視界を確保し、かつ周りの車両にも自車の存在をアピールすることでお互いが安全な車間距離を保ち事故を防ぐことに繋がります。
黄色と白色はどちらがいいのか
最近では白色のランプが使われることが多いフォグランプですが、雪道や吹雪時には黄色のランプの方が良いという意見もあります。
その理由としては、白色のランプだと雪に反射して余計に視界が悪くなったり、黄色のランプを点灯することによってヘッドランプの白色の光との差を生み出すことよって、人や物体を認識しやすくするという目的があります。
どちらの色が良いかについては諸説ありますが、人によって見え方が違うこともあります。
実際に悪天候下で両方の色を使用してみて比べることができれば良いですが、難しい場合は最初から取り付けられているものでしばらく走行してみて、見え方に不満があれば交換してみましょう。
フォグランプ使用時の注意点
フォグランプは主に霧や雪などの悪天候時に使用する前提で設計されていますので、通常の運転時には注意が必要です。
フォグランプはヘッドランプと別にスイッチがある場合が多いので消し忘れることが多く、昼間にフォグランプを点灯していても罰則等はありませんが、夜間にヘッドランプを点灯せずフォグランプだけで走行すると道路交通法違反になります。
他にも対向車が眩しく感じたり他の交通の妨げになる場合もありますので必要のない状況では消灯しておきましょう。
フォグランプに関する法律
自動車はライトの色や位置などが法律で細かく決められていて、自動車メーカーはその法律に則って車を製造しています。
なのでディーラーで新車を購入すれば法律違反になることはありませんが、中古車店や個人間での自動車の売買時には注意が必要です。
フォグランプに関する基本的な法律を簡単に解説しますので、自分で車を改造する場合や中古車を購入する場合に役立ててください。
特に注意すべき点
フロントフォグランプは白色かもしくは黄色で、左右で同じものを取り付けなければいけません。左右で違う色にしたり、片方だけ点灯するようにすると道路交通法違反になります。
リアフォグランプは赤色で一個または二個と決められています。
他にも位置や明るさなどが細かく決められていますが、フォグランプの球(バルブ)程度であれば特別な知識がなくても交換することができますので、色にさえ気をつけていれば車検に通らなかったり整備不良で摘発されることはないでしょう。
フォグランプを活用し安全運転に努めましょう!
今回はフォグランプについて詳しく解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
なんのために取り付けられているのか理解し、必要な状況になったときに適切に使用することで霧や雪などの悪天候下でも安全に運転できるよう努めましょう。