普通免許で乗れるバイクがあるって本当?125ccのバイクにも乗れる?
バイクには排気量の大小で数種類の区分があります。その中でも50cc以下のいわゆる「原付バイク」には、二輪免許でなく普通免許を持っているだけで運転が可能です。
また、2024年3月現在で普通免許で運転できるバイクの種類を見直す動きがあり、将来的には一定の条件を満たした125cc以下のバイクでも乗れるようになるかもしれません。
この記事では、普通免許で乗れるバイクと乗れないバイク、普通免許を持っている方がバイクの免許を取る方法や費用を解説し、さらに普通免許とバイクの関係でよくある質問への回答をします。
普通免許で乗れるバイクがあるって本当?
一定の条件を満たしているバイクであれば、普通免許のみで運転できます。
普通免許で乗れるバイク、乗れないバイクの特徴を紹介します。
普通免許で乗れるバイク
普通免許では、50cc以下の原動機付自転車(原付バイク)を運転できます。電動バイクだと出力600W以下です。
なお、AT限定の普通免許でもMTの原付バイクに乗れます。
原付バイクのメリットは、燃費が良い、小回りがきく、維持費が安いなどがあげられます。
たとえば、ホンダ「スーパーカブ50」は燃費105.0km/Lを実現しています。参考に、かなり燃費のいい車でも30km/Lを超えるくらいなので、スーパーカブ50の燃費のよさが分かるかと思います。
デメリットは、スピードが出ないこと、荷物を積載できる量が少ないこと、安全性に劣ることなどでしょう。
法定最高速度が30km/Lであるため、交通の流れに乗れない場合も少なくありません。
また、タイヤが小さいので少しの段差を乗り越えるだけでも、大きな衝撃が運転手に伝わります。
このクラスのバイクは、燃費が良く都市部での移動に便利なので、ちょっとそこまで程度の移動に最適です。
普通免許で乗れないバイク
排気量が50ccを超えるバイク、600Wを超える出力の電動バイクは普通免許で運転できません。
普通免許保持者がバイクの免許を取得する方法
普通免許を既に取得している方が、バイク免許の取得に必要な大まかな費用と流れを紹介します。
普通免許保持者がバイクの免許を取得するための費用
バイクの免許を取得するには運転免許試験場で試験を受ける方法と、教習所に通う方法があります。
どちらの方法でも学科試験が免除されるため、普通免許なしの場合よりも安くなります。
運転免許試験場で試験を受けることは、通称「一発試験」と呼ばれます。
一発試験では以下の料金がかかります。
- 6,100円(受験料2,600円、試験車使用料1,450円、免許証交付料2,050円)
- 取得時講習受講料(大自二16,650円、普自二16,200円)
出典:警視庁
教習所ではどの規格のバイク免許を取るかで変わりますが、8~12万円程度が一般的。排気量が大きいほど高額になり、小型自動二輪だと8万円程度で大型自動二輪だと12万円ほどです。
普通免許保持者がバイクの免許を取得する流れ
普通免許保持者がバイク免許を取得する流れは以下の通りです。
- 1. 自動車学校で技能講習第一段階(3~9限)を受ける
- 2. 技能講習第二段階(5~8限)と学科講習(1限)を受ける
- 3. 卒業検定を受ける
- 4. 運転免許試験場で適性試験を受ける
- 5. 各種手続きをして免許交付
なお、一限は50分です。
技能試験の第一段階は基本的な運転技術を学ぶこと、第二段階は状況に応じた技能や判断力を身に着ける講習です。
小型二輪ATが合計8限と最も技能講習が少なく、バイクの排気量が大きくなるほど必要な受講時間が増えます。
また、教習所によっては普通自動二輪の免許を持っていないと、大型自動二輪の教習を受けさせてもらえないところもあります。大型自動二輪は車体が重く取り扱いが難しいため、普通自動二輪免許から取得することを推奨している、というのがその理由です。
運転試験場で受ける適性試験とは視力、聴力、運動能力の試験のことです。
- 1. 運転免許試験場で受験日の予約と適性検査をする
- 2. 予約日に運転免許試験場で技能試験を受ける
- 3. 合格したら、二輪車講習を受ける
- 4. 各種手続きをして、免許交付
一発試験はお金も時間も節約できますが、難易度が高く合格率は5~10%程度といわれています。
何回も試験を受けて、結果的にそれほど節約にならなかったという話も少なくありません。
普通免許とバイクに関するよくある質問
普通免許とバイクに関するよくある質問と回答を紹介します。
普通免許で125ccのバイクに乗れるのようになるって本当?
2024年3月現在、将来には普通免許で125ccのバイクに乗れるようになると言われています。
ただ、125cc以下ならどんなバイクでも乗れるわけではなく、最高出力が4kW以下のもののみに制限されます。
参考に、2024年3月で現行のスズキ アドレス125が6.9kW、スズキ アドレスV59が2.7kWです。
4kW以下の125ccバイクは、50ccより加速が速いパワフルなものになるでしょう。
なお、最高出力4kWを超える125ccのバイクを運転する場合は、今と変わらず二輪免許が必要です。
普通免許で原付に乗れなくなるって本当?
普通免許で50ccの原付に乗れますが、50ccの原付自体が少数になる可能性があります。
2025年10月以降に新しい排ガス規制が始まる予定です。
50ccの原付で排ガス規制をクリアするにはコストがかかるため、メーカーが生産自体をやめる可能性があるということです。
なお、排ガス規制前に購入した原付なら規制対象外なので、引き続き運転できます。
まとめ
普通免許で乗れるバイクと乗れないバイクや、二輪免許を取る方法や費用、よくある質問を解説しました。
2024年3月現在では、まだ50cc以下の原付バイクしか乗れませんが、将来的には4kW以下かつ125cc以下のバイクを運転できるようになる予定です。
原付バイクは軽く小回りがきき非常に便利な反面、加速が悪いことが欠点でした。
この法改正を機に原付バイクに挑戦してみるのもよいかもしれません。
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