運転免許証の種類は?区分は?違いと特徴を徹底解説!

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この記事をご覧になっている皆さんは運転免許証をお持ちでしょうか。

運転免許証を持っていると回答された方は、乗用車を運転できる普通自動車免許か、もしくはバイクを運転するための自動二輪免許を取得しているかと思います。

車・バイクが必要な環境ではこの2種類があれば通勤通学・送迎・買い物などには十分です。ですが運転免許証にはその他にもトラックを運転するための免許であったり、バスやタクシーを運転するための免許など、実はかなり細かく設定されているんです。

今回は知っておくと役に立つかもしれない運転免許証の種類や取得費用、その他の知識について詳しく解説していきます。免許をすでにお持ちの方も、これから新たに取得を考えている方もぜひ最後まで目を通していただき、運転免許証に関する知識を深めていってください。

目次

運転免許証の基本情報

運転免許証は運転したい自動車の種類に合わせて取得する必要があり、乗用車であれば普通免許、大型自動車(トラック)を運転したいのであれば大型免許といったように、目的別に種類が分かれています。

それぞれに取得費用や取得条件が異なり、教習所に通うのであれば授業の内容も種類によって変わります。

また運転免許証は本人確認書類として使用されることが多く、パスポートや住民基本台帳カード(顔写真付き)のように身分証明証として使用することも可能なので、運転をしなくても原付免許だけ取得しておいて本人確認用に持っておくといった活用方法もあります。

運転免許証の歴史

運転免許証の歴史は古く、最初の運転免許証の交付は1903年(明治36年)といわれています。

当時は車はとても珍しいもので個人で所有する車はほとんどなく、バスのように利用する「乗合自動車」と呼ばれる車が少しずつ走り始めていましたが、全国で数百台しかありませんでした。それから20年ほどすると車の数は2万台を超えて、自家用車でも所有する人が増えていきました。

最初の運転免許証の交付から少しずつ内容を変え、現在の制度の形になったのは1960年ごろでした。この頃はまだ運転免許証の種類は、普通免許・大型免許・第二種免許・自動二輪免許・原付免許の5種類しかなく、時代の変化や車の種類が増えていくにつれ少しずつ細分化され現在に至ります。

運転免許証の取り方

運転免許証の取得方法にはふたつの方法があって、免許証取得の際に多くの人が通う「自動車教習所」と、教習所に通わず独学で交通に関するルールや法律、運転技術などを学んで試験を受ける「一発試験」があります。

一般的には教習所に通う方が多数ですが、運転の知識に自信がある方や運転技術を磨く環境があるのであれば一発試験にチャレンジしてみてもいいかもしれません。一発試験に合格すると免許証を取得する費用がかなり抑えられ時間も節約できますが、難易度はかなり高く、何度挑戦しても不合格になってしまい、諦めて結局教習所に通うことになりお金を無駄にしてしまうということもあるので、よほど自信がある方以外は最初から教習所に通うことをおすすめします。

教習所の中には「合宿免許」といって教習所の近くに泊まり込み、短期間で集中して運転免許証を取得できるという制度を導入しているところもあります。こちらは普通免許であれば2週間程度で取得できて費用が安く抑えられることが多いですが、一日中授業を受けることになるので長期休みがある学生などの利用が多くなっています。仕事が忙しかったり、のんびり自分のペースで運転免許証を取得したいという方は自宅や職場の近くの教習所に入校して少しずつ勉強しましょう。

大型免許や中型免許を取得するには年齢による条件に加えて普通自動車の運転経験が2〜3年必要になるため、いきなり取得することはできないので理解しておきましょう。

運転免許証にかかる費用

運転免許証の取得にかかる費用は教習所に通うか一発試験を受験するかによって違いますが、普通免許を取得するため教習所に通う場合はおよそ30万円、合宿免許になると20万円程度が必要です。価格は教習所によって異なるのであくまで参考と考えてください。

一発試験の場合、最も安く抑えられると3万円でお釣りがくる程度ですが、実際は一回で合格することはかなり難しく、何度か挑戦することになりそのぶん費用もかさんでいきます。

教習所を選ぶ際は価格だけで決めるのではなく、教習所ごとのサポート体制(追加の教習や試験の料金が不要など)や、駅やバス停が近いなどの利便性も重要ですし、生徒の数や時期(人数が多いと実技教習の予約が取りにくい)などにも注意して選びましょう。

運転免許証の区分

次は免許証の区分について注目していきましょう。

運転免許証は「第一種運転免許」と「第二種運転免許」そして「仮運転免許」があります。これらはどんな車両を運転したいかによって取得する区分が変わり、免許取得の難易度も違います。

簡単に説明すると第一種運転免許は乗用車やトラックなどが当てはまり、第二種運転免許はバスやタクシーを運転したい方が取得するもの、仮運転免許は免許証を持っていない方が公道で運転を練習するためのものです。仮免許はあくまで一時的なものなので有効期間が短く定められています。

次はこの3種の区別について詳しく解説します。

第一種運転免許

第一種運転免許は主に普通免許・自動二輪免許・原付免許のような日常生活で使う車や、トラックやトレーラーなどを運転できる免許のことを指します。
多くの方は第一種免許を取得することになると思いますので、第一種免許の種類については後ほど詳しく解説していきます。

第二種運転免許

バスやタクシーを運転する際に必要な免許が第二種運転免許です。
第一種運転免許との違いは「お客さんを乗せて運転するかどうか」だと考えていいでしょう。

職業として運転手を目指す方が取得することが多く、第一種運転免許より試験が難しくなっています。ですが第二種運転免許を持っていると、第一種運転免許が必要な車両も運転することができるので、将来的にバスやタクシーの運転手になることを考えている方は始めから第二種運転免許を取得してもいいかもしれません。

ちなみに旅客業としてのバスやタクシーは第二種運転免許が必要ですが、自家用バスやレンタカーは第一種運転免許で運転することが可能です。

仮運転免許

仮運転免許とは、自動車教習所に通っている生徒や一発試験を受験する方が公道で運転を練習する際に必要なもので、取得するには自動車教習所か、もしくは各都道府県の運転免許センター等で仮免許試験に合格する必要があります。

仮運転免許は有効期間が短く、交付から6ヶ月しか期間がないのでそれまでに本試験に合格し、いずれかの運転免許証を取得しなければなりません。
公道での練習は車種が限られており、自動二輪や特殊車両などの免許を取得する際は仮運転免許は交付されません。

仮運転免許で公道を運転するにはいくつかの条件があり、違反すると罰金・罰則が課せられる場合もあるので注意しましょう。

第一種運転免許の種類

運転免許証の種類は細かく設定されていて、車の「車両総重量」によって区別されています。
例えば最も取得する方が多い普通免許だと車両総重量3.5t未満、大型免許だと11t以上、といったように分けられています。
他にも年齢や運転経験によって取得できる免許は異なるのでひとつずつ見ていきましょう。

普通免許

一般的な車を運転するために必要な運転免許証で、マニュアル車(MT車)とオートマ車(AT車)の両方を運転することができます。

教習はマニュアル車で行われるので、ミッション操作に自信がない方は「オートマ限定」での取得も検討しましょう。最近ではマニュアル車の種類が減ってきているのでオートマ限定で運転免許を取得する方も増えてきています。

18歳から取得可能で乗車定員10人以下、最大積載量が2t未満の車を運転することが可能です。
普通免許を持っていると小型特殊自動車と原動機付自転車も運転することができます。

準中型免許

平成29年3月から新設された運転免許証で、車両総重量が7.5t以下、最大積載量が4.5t以下の車両を運転でき、普通免許と同じく18歳から取得することができます。

ゴミ収集車や2tトラックはこの運転免許証で運転することができるので、仕事等の業務で必要な方は取得を検討してみてはいかがでしょうか。

中型免許

中型免許を取得するには20歳以上で普通免許または準中型免許の経験が2年以上必要です。
車両総重量は11t未満、乗車定員は29人以下となります。

このくらいの大きさになると運送の仕事で使う意外にはあまり使い道はないので、主に運送業に従事したい方が取得する運転免許証です。

大型免許

車両総重量が11t以上、乗車定員が30人以上の車両に乗ることができます。
いわゆる「大型トラック」はこの運転免許証で運転が可能です。

取得するには21歳以上、普通自動車等の運転経験が3年必要で、トラックドライバーになりたい方はこちらの運転免許証を取得しておけば仕事に困ることはないでしょう。

普通自動二輪免許

排気量400ccまでのバイクを運転することができる運転免許証です。

16歳から取得可能で、普通免許と同じように「MT車」と「AT車」の2種類がありますが、バイクの場合はAT車のほうがMT車より車体が重く大きく、「ニーグリップ」が使えず安定性も低いため教習は難しくなっています。

バイクの免許は他にも、125ccまでのバイクに乗ることができる「小型限定普通二輪免許」というものがあり、こちらは通勤通学のために小型のバイクに乗りたいという方が取得することが多いようです。

大型自動二輪免許

大型自動二輪免許を取得することで全てのバイクに乗ることができるようになります。

18歳から取得可能でこちらもMT免許とAT限定免許があります。

普通二輪免許を取得していると教習時間が短くなり費用も安くなるので、いきなり大型バイクに乗るのが不安という方は普通自動二輪免許から取得して少しずつ段階を踏んでいくのも良いでしょう。

原付免許

最も簡単に取得できる運転免許証である原付免許は、正式には「原動機付自転車免許」といいます。
最短1日で取得可能なので身分証代わりに持っておくのも良いでしょう。

50ccのバイクのみ運転できますが制限速度は30km/h、二人乗りは不可、二段階右折をしなければならない交差点があるなど制約も多いですが、車体が安く気軽に乗れて、維持費も低く抑えられるので、買い物等ちょっとそこまで出かけるのに一台あると便利です。

小型特殊免許

小型特殊免許といわれてもピンとくる方は少ないのではないでしょうか。例えば工場や倉庫にあるようなフォークリフトや、田んぼを耕すときに使うトラクターなどが小型特殊自動車に当てはまります。

小型特殊免許は16歳から取得できますが、原付免許以外の普通免許や自動二輪免許でも乗ることができます。

他の運転免許証で替わりが効くという点と、乗ることができる車両がごく限られているという点から、取得する方はかなり少ないようです。

大型特殊免許

特殊な作業などに使う車両を公道で走らせるために必要な運転免許証です。

クレーン車、ブルドーザー、大型のフォークリフトなどが例に挙げられますが、大型特殊免許はあくまでも公道を走らせるためのものなので、実際の作業を行うにはそれぞれの車両で定められた講習や試験を受ける必要があります。

大型特殊免許を持っていれば、建設機械や荷役作業に使う車両のほとんどを公道で運転することが可能なので、興味のある方は取得してみてはいかがでしょうか。

けん引免許

けん引免許と聞くと大型のトレーラーを思い浮かべる方が多いと思います。大型トレーラーにはもちろんけん引免許が必要ですが、普通車でもけん引免許が必要な場合と不要な場合があります。

車の後ろにボートやキャンピングトレーラーを取り付けて運ぶ際に、けん引する車両の車両総重量が750kgを超える場合にけん引免許が必要です。

けん引には例外があり、故障車をロープなどで引っ張って走行する際にはけん引免許は必要ありません。

重量に注意することと、けん引には普段の運転と違う技術が必要になるということを覚えておきましょう。

運転免許証の種類

運転免許証には3つの色があり、取得してから最初の更新までは有効期限の箇所がグリーンになっています。グリーン、ブルー、ゴールドという順番で変化していき、無事故無違反で既定の年数が経過するとゴールドになります。

免許の色は更新時の講習時間が変わったり、車の保険料にも影響することもあります。それぞれについて解説していきます。

グリーン

初めて運転免許証を取得する際にはグリーンの運転免許証が交付されます。

次の更新までの期間は3年で更新するとブルーに変わりますが、更新期間までに上位の免許、例えば普通免許を持っている人が中型免許を取得するなどした場合はその時点でブルーに変更されます。

初回更新時の講習は2時間で、ブルーやゴールドの方の更新と比べると更新手数料も少し高くなっています。

ブルー

ブルーはグリーンと同様に有効期限は3年で更新時には1時間の講習を受けることになります。

交通違反等の条件によってはブルーでも有効期限が5年になることもあります。

日常的に車を運転する方はブルーの運転免許証であることが多いようです。

ゴールド

5年間の無事故無違反を達成すると免許証の色はゴールドになり、優良運転者として扱われます。有効期限は5年になり、更新時の講習は30分になります。

ゴールド免許になると自動車保険の保険料が割引されたり、「SDカード」と呼ばれる様々な店舗で割引等が受けられるカードをもらうことができます。

運転免許証番号の豆知識

運転免許証の番号には意味があることをご存知ですか?
ひとりひとり違う12桁の番号が記されていますが、ランダムではありません。
特に役に立つというわけではありませんが、豆知識として知っておくと会話時の話題のひとつになるかもしれないので読んでみてください。

1、2桁目

この2桁で最初にどこで運転免許証を交付されたかが分かります。東京だと「30」、大阪だと「62」になるので自分の都道府県が何番か気になる方は調べてみましょう。

3、4桁目

最初に免許証を交付された年の西暦が記されています。1990年なら「90」、2000年なら「00」になります。

5〜10桁目

この番号には特に意味はありません。運転免許証を管理するための番号です。

11桁目

10桁目までの数字をある方法で計算すると出る数字で、運転免許証番号の入力ミスをチェックするための番号といわれています。

12桁目

最後の12桁目は運転免許証の紛失時の再発行回数です。これは紛失時のみの回数で、破損時の再発行はカウントされません。

運転免許証の取得を検討されている方は参考にしてみてください

ここまで運転免許証の詳しい種類や取得方法について詳しく解説してきましたがいかがでしたでしょうか。

車は現代社会において欠かせない道具のひとつで、地域によっては一人一台が当たり前の場所もあります。

都市部にお住まいの方は車を運転する機会がないかもしれませんが、急に運転しなければならなくなった時や、旅行時にレンタカーが借りられるように備えておくことも重要です。

少しでも車に関する知識を深め、交通違反や事故を起こさないよう安全運転に努めましょう。

参考記事

・ナンバープレートの種類と色の違いとは?数字の意味も徹底解説!

・【燃料の種類】ハイオク?レギュラー?軽油?油種の違いとガソリンの基礎知識

・国際運転免許証の取得方法は?有効期間は?気になるポイントを徹底解説!

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