BMWの中核を担う、「5シリーズセダン」がフルモデルチェンジ。「G30型」となる7世代目となりました。先代(F10型)の登場から、7年ぶりとなる今回のモデルチェンジでは、基本性能の向上とともに、運転支援システムやHMI(ヒューマンマシンインターフェイス)といったハイテク装備が大幅に進化しています。
伝統の直列6気筒からプラグインハイブリッドまで
一新されたエクステリアは、BMWの象徴でもあるキドニーグリルがより大きく、ヘッドライトもよりワイドに。フロントホイールハウス後部に配されたシルバーのガーニッシュなどと相まって、2015年に登場した7シリーズに近い印象となりました。
BMW伝統のL字型テールライトは、LEDライト・バーによって細身に。フロント周りとおなじく、リヤもワイド感を強調するデザインとされています。
BMW 540i
パワートレインとバリエーションは以下のとおり。
- 523i 2.0L 4気筒ガソリンターボ(135kW・184ps)
- 523d 2.0L 4気筒クリーンディーゼル(140kW・190ps)
- 530i 2.0L 4気筒ガソリンターボ(185kW・252ps)
- 530e 2.0L 4気筒ガソリンターボ+電気モーター(185kW・252ps)
- 540i 3.0L 6気筒ガソリンターボ(250kW・340ps)
- 540i xDrive 3.0L 6気筒ガソリンターボ(250kW・340ps)四輪駆動
BMW 530d xDriv
組み合わされるトランスミッションは全車8速ATで、523iと523dにはスタンダード、ラグジュアリー、Mスポーツ、その他のモデルにはラグジュアリーとMスポーツを設定。530iと540iでは左ハンドルも選択可能です。なお納車は523d、540i、540i xDriveが2月から、530eは2017年第3四半期、523iは第4四半期の予定となっています。
2016年はメルセデス・ベンツ「Eクラス」が、ステアリングアシスト機能を強化した運転支援システム「ドライブパイロット」を搭載したことで話題となりましたが、新型5シリーズの「ドライビング・アシスト・プラス」にもさまざまな機能が採用されました。うち下記の4つは新機能です。
ステアリングに操舵力を加えることで高速走行時に車線の中央付近を走行しやすいようにサポートを行なう他、渋滞時に先行車追従走行をサポートする。
車両側面の交通状況を監視し、隣車線で走行する車両が自らの車線に入ってくるなど、側面衝突の危険性が高まった場合には、ステアリング操作に介入し衝突を回避する
追突の危険がある場合にハザードを点灯し、後続車のドライバーに注意を促す。衝突の危険性が高まると、アクティブ・プロテクションが作動し、衝突に対して乗員を保護する。
駐車スペースからクルマを動かす場合や、視界の悪いT字道路などで横切る車両や歩行者などとの衝突の危険を検知した場合に、警告表示を行う。
なお、新型5シリーズの運転支援システムは、ルームミラー内に設置されたステレオカメラと、前方3基、後方2基のミリ波レーダー・センサーを備えるタイプです。
また、先進機能の面では、HMI(ヒューマンマシンインターフェース)も強化。従来からのiDriveコントローラーに加えて、ディスプレイにタッチパネル機能とジャスチャーコントロール機能が追加されました。ジェスチャーコントロールは、3Dカメラが手の動きを認識して、ジェスチャーコマンドによってオーディオの音量調整を始めとした、操作を可能とするものです。
駐車スペースを自動判断し、システムがギアの選択、ステアリング操作、速度調整、ブレーキ操作を自動で行うため、簡単に縦列および並列駐車もサポートする「パーキング・アシスト・プラス」や、7シリーズに搭載され話題となった「リモート・コントロール・パーキング」も装備されます。
Mスポーツ?ラグジュアリー?あなたが乗りたい5シリーズは
523iの599万円からBMW 540i xDrive Mスポーツの1017万円まで、「さすが高級車」という価格ですが、内容を考えれば決して高くはないでしょう。スタンダード、ラグジュアリー、Mスポーツのどれを選ぶかは、乗る人の好みやファッションによるところ。もしもあなたが5シリーズを選ぶとしたら、どのモデルをどんなボディカラーで乗ってみたいですか?
<関連リンク>
BMW5シリーズセダン
http://www.bmw.co.jp/ja/all-models/5-series/sedan/2016/at-a-glance.html
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text by 木谷宗義+Bucket
画像提供:ビー・エム・ダブリュー