ファミリーカーの主流がセダンからミニバンに取って代わられたのは、2000年ごろのこと。今ではトヨタ シエンタやホンダ フリードのようなコンパクトなモデルから、トヨタ アルファード/ヴェルファイア、日産 エルグランドのラージサイズまで、多くのミニバンが販売されていますが、実は輸入車の中にも3列シートを持つクルマはあるものです。
そこで今回は、少し趣向を変えて比較的コンパクトなクラスの輸入車ミニバン(MPV:マルチパーパスビークル)4台を紹介いたします。
フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン
フォルクスワーゲンの主力モデル、ゴルフをベースに3列シート7人乗りのボディが与えられたフォルクスワーゲンのコンパクトミニバン。全長4535mm×全幅1830mm×全高1660mmのボディは、車幅こそ広めであるものの十分にコンパクト。
エンジンはゴルフの上級グレード「ハイライン」と同じ、1.4Lの4気筒ターボ。7速DSGが組み合わされ、ゴルフゆずりの質感の高い走りを見せてくれます。価格は284.7万円から397.4万円。スポーティなスタイリングのR-Lineもラインナップ。
▼フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン
http://www.volkswagen.co.jp/ja/models/golftouran.html
BMW2シリーズ グランツアラー
BMWブランドで初めてFF(前輪駆動レイアウト)を採用した2シリーズ アクティブツアラーをロングボディ化、サードシートを備えて7人乗りとしたのが、2015年にデビューした2シリーズ グランツアラーです。全長4565mm×全幅1800mm×全高1645mmのボディサイズは、ゴルフトゥーランとほぼ同じ。
エンジンバリエーションは、「218i」が3気筒1.5Lターボ、「220i」が2.0L4気筒ターボ、そして「218d」が2.0Lディーゼルターボ。381万円~477万円と、トゥーランより高価ではありますが、BMWらしい「駆け抜ける歓び」はミニバンであっても変わりません。
▼BMW2シリーズ グランツアラー
http://www.bmw.co.jp/ja/all-models/2-series/grantourer/2015/at-a-glance.html
プジョー5008
ミニバンらしいスタイリングながら、プジョーならではのクリーンでスポーティな雰囲気の5008は、1.6L 4気筒ターボを搭載する、プジョー唯一の7人乗りMPV。運転席周りは、囲まれるようなデザインが採用されており、まるでスポーツカーのようです。
ボディサイズはトゥーランや2シリーズグランツアラーと同等の全長4530mm×全幅1840mm×全高1645mmで、価格は330.5万円~362.1万円。2016年10月に開催されたパリモーターショーでは新しい5008が発表されましたが、新型はSUVスタイルにチェンジ。ミニバンスタイルのプジョーがほしいなら、急いだほうがいいかもしれません。
シトロエン グランドC4ピカソ
輸入車ミニバンの中で、もっとも個性的なデザインを持つのは、このグランドC4ピカソでしょう。12インチの大型ディスプレイを中心に置いたインテリアも、シトロエンらしい独創的なところ。
これまでは1.6Lガソリンターボのみが導入されてきましたが、春頃に発売がアナウンスされているマイナーチェンジモデルでは、2.0Lディーゼルの「BlueHDi」も新設定。現在、新型導入に先駆けて、BlueHDiを搭載する限定車が販売されています。価格は355万円~380万円。
「BMWでミニバン?」というような否定的な意見を目にすることもありますが、乗ってみればどのクルマも、そのブランドらしいデザインや雰囲気、走りを備えていることがわかります。ミニバンは日本独自のものと思わずに、こうした輸入車に目を向けてみると、きっとまた新しい楽しみ方ができますよ!
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text by 木谷宗義+Bucket
画像提供:BMW、フォルクスワーゲン グループ ジャパン、プジョー・シトロエン・ジャポン