コリジョンコース現象とは?発生しやすい場所や要因を解説

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見通しの良い交差点、道路なのにお互いが交差点に進入し衝突事故を起こしてしまう。
こういった現象を「コリジョンコース現象」と呼びます。コリジョン=collision=「衝突」、コース=course=「進路」、衝突への進路、実に不気味な響きを持つ名称です。
今回の記事では事故の概要、回避方法などをご紹介します。
是非今後の安全運転に生かしていただければと思います。

目次

コリジョンコース現象の基本知識

この項では「コリジョンコース現象」について、実際に起こりやすい場所や起こる要因についてご説明いたします。
聞きなじみのない単語かもしれませんが、しっかり基礎を覚えていただければと思います。

コリジョンコース現象とは?

コリジョンコース現象は、お互いに進み続ければ衝突する一点(例:交差点)に向かって等速直線運動をしている車両同士が、視界が良好で白昼であろうとお互いを早期に視認することが困難である現象をいいます。
もう少し噛み砕くと、遮蔽物が何もない平地の十字交差点に向かって運転しており、さらに自身から見て左or右の道路を、同じような速度で交差点に向かっている車両を早期に認識できないということです。

コリジョンコース現象が起こりやすい場所

実際に起こりやすい場所、シチュエーションについても考えていきましょう。
前にも指摘したように見通しがよい交差点が代表的です。
この現象による交通事故は、十勝型事故・田園事故などと呼ばれることがあります。
平坦で見通しがよい、北海道十勝平野でこの種の事故が起きていたことに起因します。
もちろん十勝地方だけでおきていたわけではありませんが、この事故の特徴を端的に表した名称といえるでしょう。
皆さんがお住まいの地域にもこういった特徴のある交差点があるかもしれません。

コリジョンコース現象が起こる要因

お互い見通しの良い交差点に突入し、事故を起こす原因はどこにあるのでしょうか。
まず人の目は動いているものに比べて停止しているものを認識しにくいとされます。
見通しの良い空間では遠方の風景をバックに、お互いの車が相対的に位置を変えずに動きます。
相手がその風景(背景)と一体化し、動いていると認識できず、お互いに交差点に進入し事故を起こしてしまいます。

コリジョンコース現象はとても危険

この現象の基礎知識を覚えていただいた上で、さらに事故としての特徴を掘り下げていきたいと思います。

大事故になる可能性が高い

お互いに危険のない道路と認識しているため、油断をしている可能性があります。つまり速度を緩めず交差点に進入することが考えられます。
また相手車両を認識していても、両車両が走行状態で衝突することがあります。

車の存在に全く気付かないこともある

相手車両の存在に全く気付かないこともあります。
これは車両を風景の一部と認識したまま交差点に進入しているパターンです。
その場合速度を落とさずに侵入し、より重大事故に発展する可能性が高いでしょう。

自分だけでなく相手も同じ状況である

この事故では相手も自身を風景の一部として認識しているかもしれません。
お互いに認識していない状況にあれば、事故を避けるのは難しくなります。
またお互いに認識していても事故が起きてしまいますが、要因としてお互い速度を落とす・加速するといった回避行動が一致してしまうことです。
双方が止まっているように見えてしまい、さらに追加で行う回避行動までも一致し、回避する時間的・空間的余裕を使い果たし衝突を迎えてしまうというものです。

コリジョンコース現象を起こさないためには?

ここまでの説明では、まるで避けようのない事故のように感じてしまうかもしれません。
しかし事故防止対策はありますので、自身の運転に取り入れてください。

意識的に頭や目線を動かし視野を変える

相手の車を認知することで事故を防ぐ、予防することが可能です。
背景として車両を認識できていないということは、視野の外側で見ているということです。頭や目線を動かし、視線の中央に車両、つまり情報をいれるようにすることで、走行中の車両がいると認識できるでしょう。
自身の車のピラーに相手が隠れている可能性もありますので、頭を動かすことで視野に捉えることができます。

道路標識を見て危険を察知

道路標識や路面標識といった注意を促す情報を逃さないようにしましょう。
特にコリジョンコース現象が起きやすい交差点では、「交差点あり」の標識や、路面に「交差点注意」の注意書きがあります。
路面に凹凸を付け、注意を促す「減速帯」も存在します。
また円形交差点=ラウンドアバウトも効果的とされます。
ラウンドアバウトであれば交差点に進入時停止が必要になるため、衝突事故の減少が期待できます。

特に交差点では細心を注意する

信号のない交差点は、コリジョンコース現象では特に注意が必要なポイントです。
多少の障害物があってもコリジョンコース現象が起きる可能性はあります。
仮に見通しが良かったとしても油断せず、意識的に車両などの接近がないか察知するようにしましょう。

まとめ

コリジョンコース現象は、見通しが良く安全だという認識から安全確認を怠ることで起こる可能性があります。
この現象は視野を動かしたり、標識をチェックしたりすることで十分回避が可能です。
何よりコリジョンコース現象を知っていただくことが、同様の事故を減らす近道ではないでしょうか。

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