フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンは、5月25日、フォルクスワーゲンの主力モデルであるゴルフのマイナーチェンジを発表しました。価格は、249万9000円~569万9000円となっています。
デビューから4年を迎えたゴルフⅦでマイナーチェンジが行われたのは、ハッチバック、ステーションワゴンのヴァリアント、そしてクロスオーバーモデルのオールトラックの3タイプ。このうち、PHEVのゴルフGTEは現行型のままとなりますが、こちらも年内に改良が予定されています。
さて、改良型のハイライトを見ていきましょう。まずはエクステリア。新型では、前後バンパーのデザインが変更され、よりスポーティかつシャープな印象に仕上げられています。さらにヘッドライトは、LED式を初採用し、上級グレードである「ハイライン」から上のモデルで標準化。テールランプについては、全車LED化されており、視認性を向上しています。
機能面では、インフォテイメントシステムが進化し、デジタル機能が高められているのが大きな特徴です。標準仕様のインフォテイメントシステム「Composition Media」は、6.5インチから8インチまでタッチスクリーンサイズを拡大し、操作を向上。従来同様に、「Android Auto」と「Apple CarPlay」にも対応しているので、スマートフォンを接続すれば、ナビ機能を利用することができます。もちろん、純正カーナビゲーションシステムである「Discover Pro」も大幅に進化。タッチスクリーンサイズを8インチから9.2インチまで拡大。より扱いやすくするために、ボタンを無くしたタッチスクリーン操作を基本とし、さらに直接スクリーンに触れずに、手の動きだけで操ることができる「ジェスチャーコントロール機能」もフォルクスワーゲンとして初採用しています。またゴルフ初となる最新式のデジタルメーターパネル「Active Info Display」も導入。これはメーターパネルをフルカラー液晶の12.3インチディスプレイにすることで、メーター機能と共に多彩な表示を実現したもの。こちらは、「Discover Pro」装着する上級モデルにオプション設定されています。シリーズのトップモデルとなるゴルフRとゴルフRヴァリアントは、「Discover Pro」と「Active Info Display」の両方が標準装備となるのもポイントです。
先進の安全運転支援機能もアップグレードされており、新たに渋滞時追従支援システム「Traffic Assist(トラフィックアシスト)」を初採用。これは、車線維持支援機能の「Lean Assist」と全車速追従支援機能の「ACC(アダクティブクルーズコントロール)」を組み合わせることで、60km/h以下の渋滞した道路で先行車の追従と車線維持支援を行うもの。エントリーのトレンドラインと6速MTモデルを除き、全車に標準化されました。さらに全車標準であるシティエマージェンシーブレーキ機能付きの「Front Assist」は、5km/h~65km/hの速度域で歩行者検知を可能とし、5km/h~30km/hの領域では、自動ブレーキを作動させ、衝突回避もしくは被害軽減が図れるように機能強化が図られたのもトピック。
パワートレインは、基本従来型と同様ですが、スポーツモデルであるGTIとRのみ、性能向上が図られており、ゴルフGTIの2.0L TSIエンジンの最高出力は、10psアップの230psに。ゴルフRの2.0L TSIエンジンは、最高出力が30psアップの310psとなりました。さらにゴルフRのトランミッションには、新開発の7速DSGを採用。ゴルフのトップに相応しい性能が与えられています。また復活を果たした6速MT仕様は、GTIとRには引き続き用意されているとのことです。
新色のターメリックイエローメタリックも印象的な新ゴルフ。おそらくスペックに表れない部分の熟成も進んでいると思われるだけに、その仕上がりにも期待が高まります。近日お届けする予定の試乗レポートをお楽しみに……。
text & photo by OHTO Yasuhiro