【コラム】工藤貴宏のジドウシャ・ジャーナリスト日記 ~2018年11月~

2018.12.24

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「好きなことを仕事にしているなんてうらやましい」と言われることが少なくないけれど、よくよく考えてみれば確かにそう。いろんなクルマに触れて、運転して、味わって……。冷静に考えると、自分の身の丈に合っていないクルマもけっこう多いしね。

一度の人生なんだから、どんなに忙しくてつらいときがあってももこの状況を楽しまないと。そんなことと同時に、仕事をくださる人たちには感謝してもしきれないな、と思う今日この頃。ありがたいことですね。

【11月9日】ここ数年でいちばんビックリのエンジンだったSクラス

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カー用品やタイヤの取材をして記事を作ったり、まだ発表されていないクルマの撮影などをしたりしているうちに、気が付けばもう9日。今月初の試乗会はベンツSクラスに追加されたディーゼルエンジン車だ。

ええええっ!? 

なんという衝撃! この驚きは、ここ数年でナンバーワンだと思う。

すごさの理由は、ディーゼルエンジンらしくなさ。音とか振動がないのはもちろんのこと、フィーリングが軽快過ぎてとてもディーゼルエンジンとは思えない。それに高回転のフィーリングが気持ちいい。この際だからはっきりいっておくけれど、これがディーゼル車だなんて信じないぞ。自分の手で軽油を入れるまでは……というくらい、ガソリン車の感覚。これは驚いたなあ。「ガソリン車」と言われて運転したら、すっかりだまされる自信はある(笑)

【11月12日】まだ内緒の撮影で横須賀方面へ

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この時点では未発表だったクルマの、内緒の撮影。今月はこういう撮影が多いなあ。撮影場所は横須賀の海が見える場所で、天気も暖かくていい感じ。ほぼ徹夜状態で眠い目をこすりながら撮影しているときにふと見えた、併設されたレストランの海がよく見えるテラス席で、午前10時からワインを楽しんでいる人。なんともうらやましいぞ。

【11月13日】繊細な作業に驚き! タイヤモールドの製造工程を見学

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横浜ゴム主催の勉強会で、タイヤモールドを作る現場を見学。タイヤモールドとは、タイヤを作るときの“型”のこと。そのあまりにも繊細な仕事ぶりは感動的だった。現場はノウハウ的な部分ばかりだから「撮影禁止」。そんな現場を見学させてくれた横浜ゴムには感謝しかない。

【11月22日】後席が快適! レクサスES試乗会

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レクサスの最量販車種でありながら、これまで日本に導入されていなかった「ES」がついに日本でも販売開始。ちょっと離れてみるとフラッグシップの「LS」に見えてしまうほど堂々としたフォルムで、後席の広さもさすが。乗り心地で選ぶなら17インチタイヤを履くベーシック仕様だけど、後席リクライニングが付くのは上級グレードだけなので買うなら悩ましい。

そうそう、噂のカメラ式ドアミラーはウインカーに連動して広範囲を映すなど、いろんな工夫があって便利。夜のドライブも含め、いろんなシーンで試してみたい。レポートは「&GP」で。

【11月22日~】アテンザを再確認

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そういえばほんの味見しかしていなかった、マツダ・アテンザの最新モデルを長めに試乗。「マイナーチェンジで鉄板を厚くするなんて信じられない。だって、衝突テストなんかもイチからやり直さないといけないんだから!」と、他メーカーの人がマイナーチェンジの内容に驚いていたけれど、完成度をどんどん高める“よりよいクルマ作り”に対するマツダの真摯な姿勢は素晴らしいと思う。

【11月27日】箱根を峠道でタイヤの新商品試乗

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箱根のワインディングロードを舞台に、横浜ゴムの新商品「ブルーアースGT」の試乗会。ブルーアースといえば“普通のセダンなどに履くエコタイヤ”というイメージだけど、その進化版は「運動性能を高めたので走りをウリにするプレミアムセダンにも」とのこと。たしかにレクサスGSやマツダ・アテンザで峠道を走っても不足はなくていい感じ。

【11月28日~】ロサンゼルスモーターショーを取材

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モーターショーの取材のため、ロサンゼルスへ。次期アクセラ(車名が変わるというウワサも!)やマイナーチェンジしたプリウスなど、気になる日本車の新型もたくさん発表された。でもここだけの話、もっとも「いいね!」はジープの「グラディエーター」かな。ラングラーをトラックにしちゃうという発想が素敵すぎ! 人の心を惹きつけるのは技術とかじゃないんだよね。

【11月30日~】北米仕様の“アテンザ”と“ロードスター”を体験

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アメリカに出かけたついでに、日本では乗れない日本車を借りて試乗。2.0Lエンジンを積んだソフトトップの「ロードスター」と、2.5Lターボエンジンを積んだ「アテンザ」に乗ってみた。

ロードスターは、1.5Lエンジンを積む日本仕様のような「ガンガン回して楽しむ」感は薄いけれど、これはこれでアリ。トルクが太くて運転しやすいし、やっぱり速い。

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アテンザは、力強くてロングドライブもぜんぜん疲れなかった。低回転域でトルクが太く、いっぽう高回転でも気持ちいいエンジン特性はとっても優等生だね。

……あれ? 今月は乗ったクルマがずいぶん少ない1カ月だった。密度はとっても濃かったんだけどね。またしても忙しすぎて、部屋の掃除も、愛車の洗車もぜんぜんできなかったなあ(泣)

【工藤貴宏】
モータージャーナリスト、自動車ライター
自動車雑誌編集を経て、フリーランスのジャーナリストへ。新車紹介や試乗記事を中心に雑誌やWebに寄稿する。年間試乗台数は250台。「車は誰を幸せにするのか?」をテーマに独自の切り口でクルマを評価する。

text & photo by 工藤貴宏、edit by 木谷宗義

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