近年、車を購入して所有するより便利で経済的な移動手段として、特に都市部でカーシェアが人気を集めています。しかし、どんな形態であろうと車を運転する以上、予期せぬトラブルが発生することもあります。その中でもタイヤのパンクは、ドライバーが遭遇する可能性が高いトラブルといえます。
この記事では、カーシェア利用中にパンクが発生した場合の適切な対処法と、発生する可能性のある追加費用について詳しく解説します。
カーシェアでパンクした場合の対処法
カーシェアでパンクした場合、以下の手順を踏んでください。
- まずは安全を確保する
- カーシェア会社に連絡をする
- カーシェア会社の指示に従う
まずは安全を確保する
カーシェア利用中にパンクした場合、無理に走行をせず自分と周囲の安全を確保することが大切です。
まずはハザードランプを点灯させ自分の車に異常が起こったことを周囲に知らせ、安全な場所に停車します。コンビニやスーパーなどのお店、高速道路であればサービスエリア、パーキングエリアなどに避難します。適した場所がなければ、路肩できるだけ左側に停車してください。次に、乗客全員をガードレールの外など安全な場所に避難させ、それから三角板表示板を置いて後続車に自社の存在を知らせます。
三角表示板は車の50m後方、もしくは後続車のドライバーが確実に視認できる場所に置きます。特に高速道路上では停車時の三角停止版の設置が法律で義務づけられていることに注意してください。
カーシェア会社に連絡をする
続いて、カーシェア会社にパンクで停車していることを連絡をします。以下が主要な3社の連絡先です。
- dカーシェア:0120-556-654
- オリックスカーシェア:0120-094-024
- カリテコ:0120-477-668
カーシェア会社の指示に従う
電話でカーシェア会社に指示をもらい、それに従います。ロードサービスを用意してくれる、スペアタイヤへの交換を指示される、代替の足を準備してくれるなど、その状況に合わせた対処を指示してくれます。必要があればメモをしておくとより安全です。
カーシェアでパンクしたら追加費用は発生する?
カーシェアでパンクをしたとき、追加費用が発生するかは契約内容によります。
追加費用が発生しない場合
補償が手厚いプランやトラブル時のサポートオプションに加入していれば、追加費用は発生しません。オプションで追加費用のどこまでが免除になるか、パンク修理費をいったん立て替える必要があるかはカーシェア会社によるので、契約時によく確認しておくことが重要です。ただし、故意にパンクさせたり運転に著しい落ち度があると認められた場合、カーシェア会社に連絡しなかった場合などは補償が効かない場合もあるので注意してください。
三井のカーシェアーズ(旧:カレコ)だと、24時間550円のトラブルあんしんサポートというオプションに入ることでパンクにかかる費用が全額免除されます。
追加費用が発生する場合
補償やオプションに入っていない場合、タイヤの修理費用に加え、カーシェア会社によっては緊急出動費用やレッカー代、NOCがかかります。NOCはノンオペレーションチャージの略で、車が使用不可になったときの営業保証料です。
上記と同じく三井のカーシェアーズ(旧:カレコ)だと、緊急出動費1万円に加え、パンク修理費の実費、そして必要ならレッカー代が発生します。
カーシェアを利用する際に気をつけたいこと
カーシェアを利用する際に気を付けたいことを3つ紹介します。
利用料金に含まれるサービスを確認しておく
カーシェアの利用料金に含まれるサービスはカーシェア会社によって異なります。サポートには24時間いつでも連絡が可能なのか、どこからどこまで補償に含まれるのか、パンク時のタイヤ交換は自分でやる必要があるのか、などです。
補償内容を確認しておく
補償内容もカーシェア会社によって異なるため、事前に確認する必要があります。パンクに関する内容はもとより、それに起因する事故が起こる可能性もあります。そのため、パンク修理費の負担額やNOCの発生条件、事故を起こしたときの補償内容も確認しておきましょう。
例として、三井のカーシェアーズ(旧:カレコ)での補償内容を抜粋して紹介します。
- 対人補償 1名につき:無制限(自賠責保険を含む)
- 対物補償 1事故につき:無制限(免責0万円)
- 人身傷害補償 1名につき:6000万円まで(無保険車傷害特約 1名につき:2億円)
- NOC:免除
- パンク:免除
- バッテリー上がり:免除
- キーのインロック:免除
- レッカー代:免除
上記に含まれるトラブルでも、利用者に著しい落ち度があった場合は保険適用外になる可能性があるため注意してください。
出発前に車に異常がないか点検を行う
余計なトラブルを避けるためにも、出発前に特に以下の点に問題がないかを確認するようにしましょう。
- タイヤの空気圧
- タイヤの摩耗状態
- 車体の傷やへこみ
- 異音や異常な振動の有無
- 灯火類の点灯確認
特にカーシェアは前のユーザが修理やチェックをせず返却している場合があります。状態確認をせず車の利用を開始すると、自分が原因でないキズでも責任を負うことになる可能性があるので、利用前確認は怠らないようにしてください。
まとめ
カーシェアでパンクした場合の対処法と追加費用が免除される条件を紹介しました。
カーシェア利用中のパンクは、適切な対応をすれば大きな問題にはなりません。安全確保を最優先し、すぐにカーシェア会社に連絡することを覚えておいてください。事前に補償内容や緊急時の連絡先を確認しておくことで、トラブル時も慌てることなく対応できます。さらに、出発前の点検を実施することでパンクなどのトラブルを未然に防ぐことができます。
カーシェアの補償内容は会社ごとに異なります。最新のカーシェアおすすめランキングを参考にして、自分の希望に合った安心なカーシェアを選んでください。
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