日産自動車は、電気自動車(EV)のリーフの新型モデルの世界初公開を行い、10月2日より発売することを発表しました。新価格は315万360円~399万600円です。
2009年に身近なEVとして初代が発表されて以来、世界でEVの普及に貢献してきたリーフが、ついにフルモデルチェンジされました。新型では、搭載するリチウムイオン電池の容量を40kWhとし、航続距離が400km(JC08モード)まで拡大され、実用性が大幅に向上されているのがポイント。
デザインは、ハッチバックスタイルは継承されているものの、グリル付きのフロントマスクが与えられ、より他の日産車と共通性の高いデザインに。これは2015年の東京モーターショーで初公開されたコンセプトカー「IDSコンセプト」をモチーフとしたもので、EVとして普及が進みだしたことを受け、よりユーザーが受け入れやすいクルマとしてカッコいいデザインを目指したといいます。
インテリアも一新され、ダッシュボードデザインもオーソドックスなスタイルに。メーターパネルも1つに集約され、様々な車両情報を表示可能な7インチ液晶モニターとアナログスピードメーターを組み合わせたものとなりました。
新e-パワートレインは、航続距離だけでなく、パワーも向上。最高出力110kW(150ps)、最大トルク320Nmと出力を高めたことで、さらにEVらしいパワフルな加速が味わえるように。充電方法は、200Vの普通充電と急速充電に対応。普通充電の場合、ゼロから満充電までに16時間(3kW)ですが、オプションの6kW充電器を使えば、8時間に短縮することが可能となります。また新しいリチウムイオン電池は、急速充電の多用や小まめな充電でのバッテリーの劣化も心配がいらないとのいうのも嬉しいところ。
注目の新機能として、日産の自動運転技術「プロパイロット」に加え、駐車を自動化した「プロパイロットパーキング」を日産車として初搭載。この機能は、駐車開始から駐車完了まで、ステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキの全ての操作を自動制御してくれる。ドライバーの操作は3ステップで完了という手軽さ。後向き、前向き、縦列と日常で必要な駐車環境に全て対応しています。
さらに、アクセルのみのワンペダル操作で、加減速から停止まで行える「e-Pedal」を全車に採用。これは、EVの回生ブレーキによるワンペダル操作を進化させたもので、アクセルペダルから足を離すと、回生ブレーキに加え、摩擦ブレーキ(フットブレーキ)も自動制御し、クルマを減速から完全停止までおこなうもの。これによりペダルの踏みかえ動作を大幅に削減できるそう。このほか、先進の安全運転支援機能も積極的に採用されています。
グレードは、3タイプ用意され、専用ナビゲーションシステムやプロパイロットパーキングなどフル装備となるGだと約400万円と高価ですが、航続距離がのびたことで補助金もアップされているので、Gでも総額400万円以内の購入可能となるなど、性能や機能が向上されても、購入のハードルは従来型同等以下となったことは、EVがより身近な存在になってきたことを感じさせますね。
text & photo by OHTO Yasuhiro