メルセデス・ベンツ日本は、8月9日、フラッグシップセダンであるSクラスのマイナーチェンジを発表しました。新価格は、1,128万円~3,323万円となります。
今回のマイナーチェンジでは、6500点以上の新部品を採用し、性能及び機能向上が図られているのが大きな特徴です。
新型の目玉となる新機能が、メルセデス・ベンツ初の「リモートパーキングアシスト」。車外からスマートフォンの専用アプリを用いて駐車を行う機能で、縦列駐車と並列駐車に対応。最大前後に15mまで動かすことが出来るなど、他社のリモートパーキング機能よりも一歩進んだ駐車アシストを実現しているのがポイント。また狭いガレージからの出庫の際は、途中で検知した障害物を回避してくれます。
このほか、メルセデス・ベンツの先進の自動運転支援システムである「インテリジェントドライブ」もさらに進化し、自動再発進機能を加えたACC、前走車追従やガードレール検知などを行うことで強化された車線維持支援アシスト、車両前方の歩行者との衝突を回避するステアリングアシストなど、全方位で新機能の追加と機能向上が図られています。
また国内未導入だったテレマテックス機能「Mercedes me connect」も、新型より標準搭載されたことで、「24時間緊急通報システム」や「24時間故障通報サービス」、「24時間コンシェルジュサービス」などが提供されるなど、ホスピタリティ機能も飛躍的に充実されました。
パワートレインも変更を受けており、「S 400」の367ps/500Nmを発揮する3.0LのV6直噴ツインターボエンジンと「S 560 Long」と「S 560 4MATIC long」用の469ps/700Nmを発揮する4.0LのV8ツインターボエンジンの2種類の新開発エンジンを採用。さらに「S 600 long」用の530ps/830Nmを発揮する6.0LのV12ツインターボエンジン、メルセデスAMGモデル用の専用エンジンとして、「S 63 long」と「S 63 4MATIC+ long」用の612ps/900Nmの4.0L V8直噴ツインターボエンジンと630ps/1000Nmの「S 65 long」6.0L V12ツインターボエンジンが用意されています。
内外装だけ見ると、一部の手直しだけに見えるSクラスですが、上記にもあるように多くの部品を刷新し、全面的にブラッシュアップを図ることで、新たなメルセデス・ベンツの最上を見事に具現化しているようです。
text & photo by OHTO Yasuhiro