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ものづくりイズムあふれるマツダの名車たち

他には真似できない、独特のデザインの車が多いマツダ。その個性的なものづくりイズムは、過去から現在まで変わっていません。今回はそんなマツダの原点を振り返るような問題です。

2級 (第3回):1960年、マツダが初めて市場に投入した乗用車は、次のうちどれですか。
  • ①キャロル
  • ②シャンテ
  • ③ファミリアプレスト
  • ④R360クーペ

解答:④R360クーペ

時代を象徴するような名車ばかりですね。さて、それでは解説です。

差別化を全面に押し出した、こだわりの1台

「R360クーペ」は、マツダが4輪乗用車市場参入を果たすきっかけとなった軽自動車。1960年前後は日本のモータリゼーションが急速に発展を遂げた時代です。高度経済成長の煽りも受け、大衆がクルマを手に入れられるよう、国策で優遇措置がとられるほどでした!

どのメーカーも排気量360ccの軽自動車の開発を手がけるようになり、そうした他メーカーとの開発競争が、モータリゼーションを発展させたともいえるでしょう。

R360クーペも排気量360ccの軽自動車ですが、他社と差別化を図って販売されたクルマであり、その差別化のポイントは2点あります。

1点目は、価格。当時、爆発的に売れたスバル360は36万5千円で売られていましたが、R360クーペは30万円ポッキリです。当時の大卒初任給が大体1万5千円くらいですから、給料約4ヶ月分安く、価格戦略で販売台数を伸ばそうとしたのだと考えられます。

そして、2点目は、性能。今では当たり前のオートマチックトランスミッション(AT)が軽自動車で初めて設定されたのは、R360クーペでした。
このAT車はハンディキャップのある方の運転を容易にするなど、当時の自動車業界では画期的な試みとして捉えられています。

現在でも独特なデザインやクリーンディーゼルの導入など、他社との差別化によってクルマづくりを進めるマツダ。今回の質問はその原点を思いださせるようですね。・・・ということで、正解は④のR360クーペでした!

続いて、他の選択肢についても解説していきます。

①マツダ キャロル

今でも引き継がれるマツダの名車ですね。実はマツダの車種としては最も古く、1962年から50年以上にわたって愛されている車名なんです。

②マツダ シャンテ

1970年代に発売された軽自動車の一種です。先ほどのキャロル発売で人気を得たマツダの軽自動車でしたが、他社メーカーの技術革新に追いつけず、追随を許した時代もありました。そんな中、市場で再び活躍するべく発売されたのがシャンテです。

③ファミリアプレスト

マツダの歴史はファミリアの歴史ともいえるほど、超人気車種の一つでした。現在ではアクセラという名前でハッチバックとセダンの両タイプで販売していますね。こちらもまた、人気車種の一つです。

進化し続けるマツダのクルマへのこだわり

マツダのクルマづくりの歴史とそのこだわりには、調べれば調べるほど惹かれていきます。特に近年のクリーンディーゼルの導入は、ハイブリッドやEVなどがしのぎを削る環境性能競争において、新たな刺激を与えました。

この先も、自動車業界に刺激を与え続けるマツダのクルマづくりに注目です!

text by こやのり