まさに「最強のふたり」!カンヌ映画祭とクルマの意外な関係

1946年から始まったカンヌ国際映画祭。ベルリン、ヴェネチアとともに世界三大映画祭に数えられ、毎年5月になると世界中から映画関係者をはじめ、多くのセレブリティが集います。開催地であるコート・ダジュールの街は1年の中でも最も賑わいを見せ、映画監督や俳優など、華やかな芸能人がレッドカーペットへ、とあるクルマで登場します。

今回は、そんなカンヌ映画祭とはきっても切れない間柄にある「とあるクルマ」に関する問題です。

2級 (第3回):カンヌ映画祭では、30年以上にわたってフランスの自動車メーカーが”オフィシャルカ―”を提供しています。そのメーカーはどこですか。
  • ①ルノー
  • ②プジョー
  • ③シトロエン
  • ④パナール

解答:①ルノー

いががでしたか、少し難しかったでしょうか?
解説文の中に正解がありますので、確認していきましょう。

目次

フランスは映画発祥の地

映画といえばハリウッドが最もメジャーといえますが、初めて映画が撮影・公開されたのはフランスといわれています。
エジソンが開発したキネトスコープをもとにして、1890年代にフランス人発明家のリュミエール兄弟がシネマトグラフと呼ばれる世界初の撮影と映写の機能を持つ複合映写機を発明しました。

リュミエール兄弟はこのシネマトグラフを使ってさっそく映画製作に乗り出し、その記念すべき1作目には、とあるクルマが登場するのです。

リュミエール兄弟のスタジオはパリ郊外のブローニュビヤンクールという都市にあり、偶然にもこの地には、フランスを代表する自動車メーカー、ルノーの工場があったのです。
こうしてスタジオと工場が同じ都市にあった縁から、ルノーは世界初の映画に登場したクルマとなりました。なんと、今から約120年も前の話でした。

そんな映画との関係性もあってか、カンヌ映画祭のオフィシャルパートナーは、もちろん・・①ルノーでした。

映画祭への提供台数は200台!

ルノーは1983年以来30年以上もの間、カンヌ映画祭のオフィシャルパートナーとして、映画祭に訪れた映画スターたちを送迎してきました。

昨年はラグジュアリーなミニバンとして注目を集める新型「エスパス」を提供、これまでには、なんと200台もの車を提供しています。

フランス車らしくエレガントなデザインのルノーから、華やかなドレスを身にまとった女優たちが降り立つ姿は、映画祭の中でも最も華やかな瞬間ではないでしょうか。

カンヌの名を冠した限定モデルがある?!

昨年、30年以上もの長きにわたってカンヌ映画祭を支えてきたルノーから、日本ではわずか40台限定の特別仕様車が登場しました。ルノーのコンパクトクロスオーバーであるキャプチャー、その中でも上級グレードの「インテンス」をベースとした限定車「キャプチャーカンヌ」です。

この「キャプチャーカンヌ」は、なんとフランス映画祭2015の会期中にフランス大使館公邸で開催されたパーティーの中で、女優たちに見守られながら発表されました。さすが、登場の仕方も華やかですね。

最高出力120ps、最大トルク190Nm1.2リッター のターボエンジンを搭載し、これにデュアルクラッチEDCを組み合わせるという基本スペックにこそ変更はないものの、カンヌ国際映画祭最高賞に贈られる“黄金のパルムドール”をモチーフにしたエンブレムがボディサイドに輝き、存在感を放っています。

さらには、ボディーが2トーンで塗り分けられ、下半分がアイボリー、ピラーより上半分が黒のイヴォワール/ノワール エトワール(30台)と、逆のカラーリングになったノワール エトワール/イヴォワール(10台)の2種類がラインナップ。

その他にも、インテリアにアイボリー/ブラックの着脱可能なレザーコンビシートが組み合わされ、通常モデルよりも1インチ大きいパイオニア製8インチカーナビゲーションなどの特別装備が施されています。
また、ナビ起動時のオープニング画面にはルノーとカンヌ国際映画祭のマークが表示されるというこだわりも。

偶然が産んだナイスコンビ

1世紀以上も前に偶然できた縁から、現在では30年以上にわたる関係を持つカンヌ映画祭とルノー。
映画祭に登場する華やかな俳優たちに目を奪われがちですが、そのそばにいるクルマにも、目を向けてみてはいかがでしょうか。

text by マサユキ

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