くるまマイスター検定の過去問に挑戦して楽しみ、さらに解説付きで自動車のことも学べる「過去問まとめ」企画第八弾!
第八弾は海外編です。記事の最後に正解と解説があるので、答え合わせをしながら参考にしてみてください。
※当時の内容をそのまま掲載しています。法改正や新解釈等により現在の仕様とは異なる場合があります。予めご了承ください。
問題1.第1回検定(2014年3月) 2級_第5問
自動車メーカーと協力関係や資本提携関係にあり、そのメーカーの車の性能を高めたり ドレスアップをしたりする“チューナー”と呼ばれる会社がありますが、 メーカーとチューナーの組合せで間違っているものはどれですか?
① フィアットとアバルト
② ルノーとルノースポール
③ BMWとアルピーヌ
④ メルセデス・ベンツとAMG
問題2.第1回検定(2014年3月)2級_第9問
イタリアのフィアットが2009年より資本提携を開始し、2014年1月に、完全子会社化する事を発表したメーカーは?
① クライスラー
② GM
③ フォード
④ ボルボ
問題3.第1回検定(2014年3月) 2級_第13問
アルファロメオのエンブレムにはミラノ市の市章とミラノの貴族ヴィスコンティ家の家紋である蛇が描かれています。この蛇の口元には赤い絵柄が描かれていますが、これは何を表しているでしょうか?
① 人を飲み込んでいる
② 火を吐いている
③ 赤い牙が出ている
④ 舌を出している
正解と解説
問題1.③ BMWとアルピーヌ
アルピーヌはかつてルノーのチューナーとして活躍した自動車メーカーです。1956年の創立以降、ルノーのレース仕様車両を数多く手掛けてきた実績を誇り、なかでもR8をベース車両として開発したA110は数々のラリー選手権で輝かしい活躍を見せました。その後、1973年に正式にルノー傘下となり社名も「ソシエテ・デ・オートモビル・アルピーヌ・ルノー」と変更されました。2017年には日本国内への進出が発表され、ルノー・ジャポンの中に「アルピーヌ・ジャポン」を設立。アルピーヌの車両はルノーの一部ディーラーで取り扱われています。一方、BMWの公認チューナーとして知られているのがアルピナというメーカーです。ルノーのアルピーヌとも似た社名ではありますが、両社はまったくの別物。1964年、アルピナが開発したチューニングカーをBMWが高く評価し、車両保証の対象として加えたことが始まりとされています。アルピナはBMWの傘下にある会社ではなく、あくまでも独立した形で運営されているのも大きな特徴といえるでしょう。
問題2.① クライスラー
クライスラーは1925年に創業したアメリカに本社を置く自動車会社です。長らくアメリカを代表するメーカーとして君臨していましたが、2008年に起こったリーマンショックの煽りを受けて2009年に倒産の危機に陥りましたが、フィアットの傘下に入ることによって会社を存続させる道を選択しました。現在、クライスラーの株式はその大半を全米自動車労働組合が有しており、これに次いでフィアットが約20%の比率となっています。クライスラーと一口に言っても「ダッジ」「ジープ」「ラム」「クライスラー」の4ブランドが存在しており、それぞれのブランドが開発する自動車のコンセプトも異なります。「クライスラー」ブランドは一般向け車両であるセダンやミニバンなどを得意としており、「ジープ」はいわゆるクロカンともよばれる四輪駆動車、「ダッジ」は遊び心があるスポーツ車やセダン、そして「ラム」は主にトラックの開発を得意としています。
問題3.① 人を飲み込んでいる
アルファロメオのエンブレム左側にある赤い十字マークは「聖ゲオルギウス十字」といって、イタリア ミラノ市の紋章です。対して右側にある蛇の絵はBiscione(ビショーネ)というヴィスコンティ家の家紋で、13世紀から続く由緒あるマークなのです。この蛇の口元には三角形と小さな丸で描かれた不思議なマークがあるのですが、これは人の上半身を表しています。このデザインの由来となっているのは、ミラノに古くから伝えられている蛇の神話。この中に出てくる蛇の口の中には人間がいるのですが、蛇の中から人間が新たに誕生している様を描いているとされています。蛇という生物は脱皮を繰り返し新たな体に生まれ変わることができますが、人間も同様に生まれ変わる、すなわち輪廻転生の考え方を表しているのがアルファロメオのエンブレムです。一見すると蛇に人が飲み込まれているように見えますが、アルファロメオでは公式に上記の神話が由来となっていることを発表しています。