たくさんのカスタムカーやデモンストレーションイベントなど、魅力的なコンテンツが来場者を出迎えてくれる日本最大のカスタムカーショー「東京オートサロン2018」が、2018年1月12日(金)~14日(日)にかけて、千葉県・幕張メッセで開催されました。
今年は初の試みとして、コレクタブルカーオークション「東京オートサロン・オークション with BH Auction」も開催。欧米のカーオークションとは異なり、ヴィンテージカーのみならずチューニングカーも出品され、16台がオークションにかけられました。
ル・マン参戦マシンから走行10km未登録のR34 GT-Rまで!
・2013 SPOON S2000 GT-4
・1972 DE-TOMASO PANTERA GROUP 4
・2002 NISSAN SKYLINE GT-R V-SPEC II NUR “BNR34”
・2007 SPOON NSX-R GT VERSION
・1970 TOYOTA 2000GT
・1991 JUN BONNEVILLE 300ZX “CZ32”
・1994 TOPSECRET TS8012V “JZA80改”
・1997 IDING F512TR SIII TYPEA(開催直前に出品基準を満たしていない箇所が発見され出品取消)
「1994 TOPSECRET TS8012V “JZA80改”」は、チューニングショップ「トップシークレット」代表の“スモーキー永田”こと永田和彦氏が、最高速400km/hを目指してセンチュリーのV12エンジンを搭載した、トヨタ・スープラのチューニングカー。
「1991 JUN BONNEVILLE 300ZX “CZ32”」は、「JUNオートメカニック」がアメリカ・ソルトレイクで開催されるスピード競技「ボンネビルスピードウェイ」で、当時のレコード「261.932MPH(約419km/h)」を記録したマニア垂涎のクルマです。さらに……、
・1990 NISSAN SKYLINE GT-R “BNR32”
・1990 NISSAN R90CK
・1996 DATSUN 240Z “VINTAGE Z”(オレンジ)
・1996 DATSUN 240Z “VINTAGE Z”(シルバー)
・1968 HONDA S800
・1969 NISSAN SKYLINE GT-R “PGC10”
・1967 DATSUN FAIRLADY 2000 “SR311”
・1969 TOYOTA SPORTS 800 “UP15”
オークションの王道ともいえる「希少・極上車」「レーシングカー」も、海外ではなかなかお目にかかれないクルマばかりでした。注目は「2002 NISSAN SKYLINE GT-R V-SPEC II NUR “BNR34”」と「1990 NISSAN R90CK」の2台。R34スカイラインGT-Rはなんと走行距離10kmの未登録新車で、最終型のVスペックⅡ ニュルモデル! 日産R90CKは、1990年の「ル・マン24時間耐久レース」でポールポジションを獲得した車両そのものです。
最高額は1億7300万円! 公開オークションは興奮の渦に包まれた
今回の落札額ナンバーワンは「日産R90CK」で1億7300万円! 落札の瞬間、開場から大きな歓声があがった
オークションは、幕張メッセのイベントホールにて開催されました。クラシックカーラリーなどでお馴染みの俳優・堺正章さん(今回のオークション主催の株式会社BHJ名誉顧問)が行い、オークション・コンダクターは、ラジオでお馴染みのクリス・ペプラーさんが担当。クリスさんの静かな煽りがBGMとなって、次々とクルマが落札されていきました。ピリピリと緊張感が伝わり、見ているだけでも力が入ってしまいます。
落札額2~4位は、トヨタ2000GT:7600万円、デ・トマソ・パンテーラGT4:3300万円、スカイラインGT-R VスペックⅡニュル:3200万円、SPOON NSX-R GT:1700万円
結果として、最高額は日産R90CKの1億7300万円。9000万円からのスタートで電話と会場参加ビッダー(入札者)の競合いであっという間に1億を超えてしまいました。落札したのは会場のビッダーで、R90CK以外にはまったく札を上げていないようでしたから、このクルマを“狙い撃ち”していたのでしょう。走行10km、未登録のR34スカイラインGT-Rは、3200万円という素晴らしい値で落札されました。
注目のチューニングカー、「2013 SPOON S2000 GT-4」と「1991 JUN BONNEVILLE 300ZX “CZ32”」の2台は、残念ながら不成立。限定5台生産の「NSX-R GT」のエアロを纏い、3.0L V6ターボで550馬力を発揮する「2007 SPOON NSX-R GT VERSION」は、1700万円落札。「1994 TOPSECRET TS8012V “JZA80改”」は900万円での落札となりました。
チューニングカーは、マニアックなクルマの中でも、さらにまた別のマニアックさがあるもの。まだまだオークションではその価値が理解されにくいのでしょう。しかしながら、16台中13台が無事に新たなオーナーに出迎えられるという結果は、初めてのコレクタブルカーオークションとしては素晴らしいものだったのではないかと思います。次回も日本でしか出会えない素晴らしいクルマたちが出品されることを、楽しみにしたいですね!
text & photo by クリハラジュン, edit by 木谷宗義+Bucket
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