2017年7月10日(月)にフルモデルチェンジを実施したトヨタ・カムリ。そのプレスリリースには、「カムリは、1980年国内専用モデル『セリカ カムリ』(FR車)として誕生し、1982年には、FFレイアウトを採用した現在の車名「カムリ」として一新し、グローバルに販売を開始した」とあります。そうです、カムリはもともとセリカの派生車種として登場したモデルで、「カムリ」の名はサブネームだったのです。
日本にはカムリのように、もともと派生モデルとして登場し、モデルチェンジなどを機に独立した車種となっていったクルマがいくつもあります。今回は、いつもと趣向を変えてクイズ形式で、「サブネームから独立したクルマたち」を勉強してみましょう。それぞれの答えは記事の最後で発表します。
問題「●●●●」は何の派生モデル?
問1:マークIIは何のサブネームだったでしょうか?
1.カローラ
2.セリカ
3.コロナ
問2:プレミオは何のサブネームだったでしょうか?
1.カローラ
2.コロナ
3.ビスタ
問3:シーマは何のサブネームだったでしょうか?
1.ローレル
2.スカイライン
3.セドリック/グロリア
問4:エルグランドは何のサブネームだったでしょうか?
1.バネット
2.キャラバン/ホーミー
3.セドリック/グロリア
問5:GTOは何のサブネームだったでしょうか?
1.ミラージュ
2.ランサー
3.コルトギャラン
問6:グランディスは何のサブネームだったでしょうか?
1.ランサー
2.ギャラン
3.シャリオ
問7:インスパイアは何のサブネームだったでしょうか?
1.シビック
2.アコード
3.プレリュード
正解と解説はこちら!
問1:3.コロナ
トヨペット・コロナ マークII(1968年)
正解は「コロナ マークII」。1968年にトヨペット・コロナの上級志向のモデルとして登場し、1984年に登場した5代目モデルから正式に独立した「マークII」となりました。現在のネーミングは「マークX」
問2:2.コロナ
プレミオもまた、コロナのサブネームとして登場した名前です。1996年のモデルチェンジでコロナから「コロナ プレミオ」に改称。2001年に「プレミオ」となり、伝統的なコロナの名を持つクルマが生産終了となりました。
問3:3.セドリック/グロリア
日産・セドリック/グロリア シーマ(1988年)
1988年に日産・セドリック/グロリアの上級モデルとして、「セドリック シーマ」「グロリア シーマ」の名前でデビュー。「シーマ現象」という言葉が生まれるほどの大ヒットモデルに。2代目モデルより「シーマ」となりました。
問4:2.キャラバン/ホーミー
上級ミニバンというジャンルを築いた日産・エルグランドも、もともとは「キャラバン エルグランド」「ホーミー エルグランド」と、ワンボックスワゴンのキャラバン/ホーミーの名を持っていました。「日産・エルグランド」となったのは、1999年のマイナーチェンジから。
問5: 3.ギャラン
1970年に三菱・コルトギャランのスポーツクーペ版として登場したのが「ギャランGTO」。1代限りでなくなってしまった名前ですが、1990年に「三菱・GTO」としてその名が復活しました。
問6:3.シャリオ
三菱・シャリオ グランディス(1999年)
三菱・シャリオは1983年に登場した、当時としては珍しい3列シートミニバン。1997年デビューの3代目で「シャリオ グランディス」とサブネームがつき、2003年に「三菱・グランディス」の名を持つ新たなモデルが登場しました。
問7: 2.アコード
1989年にアコードの派生モデル「アコード・インスパイア」がデビュー。ロー&ワイドなフォルムでヒットモデルとなりました。1992年にアコード・インスパイアのボディを拡大した3ナンバー専用モデル「インスパイア」が登場。2007年まで、4世代にわたってその名が使用されました。
このように、サブネームがモデル名になったり派生モデルが独立したモデルになったりといった例は、少なくありません。何気なく接している車名も、歴史を辿ってみると新たな発見や意外なルーツがわかるかもしれませんよ!
text by 木谷宗義+Bucket
photo by トヨタ自動車、トヨタ博物館、本田技研工業、日産自動車、三菱自動車
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