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【モータースポーツ】競女だ!F3だ!ポルシェだ!インタープロトだ!「富士チャンピオンレースシリーズ第2戦」

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富士スピードウェイを舞台にさまざまなカテゴリーのレースが行われる「富士チャンピオンレースシリーズ」の第2戦が、5月13日(土)~14日(日)の2日間にわたって開催されました。本記事では2日目の様子をレポートします。

富士チャンピオンレースってどんなレース?

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懐かしのサニーもまだまだ現役で熱いレースを演じている富士チャンピオンレースシリーズ第2戦

「富士チャンピオンレースシリーズ」は、富士スピードウェイで年間6戦開催されているレースで、排気量別レースや、マツダ・ロードスター、トヨタ・レビン/トレノ(AE86)などで行われるワンメイクレース、さらにレース専用車「VITA-01」で戦われるレースなど、アマチュア~セミプロのドライバーで戦われる多用なレースが一気に行われます。ちなみに、「富士チャンピオンレースシリーズ」は、1980年~1990年代までは「富士フレッシュマンレース」と呼ばれていて、プロレーサーの登竜門となっていました。

麗しき競争女子「KYOJO CUP」開幕!

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トヨタ・ヴィッツの動力系を搭載しているVITA-01。お値段は286万円(税別)

今回の富士チャンピオンレースは、いつも以上に来場者でパドックが活気づいていました。なぜなら、関谷正徳さんがプロデュースする、世界初の女性だけのモータースポーツカテゴリー「競争女子選手権 KYOJO CUP」が開幕したからです。このカテゴリーは、女性のモータースポーツ参加を促進させ、女性プロドライバーの実現をアシストしていくコンセプトで、年3戦開催されます。

マシンは、セミモノコック+スペースフレームにトヨタ・ヴィッツRSの動力系を搭載した「VITA-01」のワンメイクで、富士スピードウェイを2分2秒で周回できるパフォーマンスを持つもの。
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コカ・コーラコーナーに進入するTOP3。小山美姫選手(先頭)、今橋彩佳選手、小泉亜依選手

エントリーは全13台。レース経験者もいれば、モータースポーツ初参戦というドライバーもいて、予測不能なレースが期待されました。栄えあるシリーズ初戦は、 FIA-F4、N-ONE Owner’s Cupに出場している若干19歳のレーサー・小山美姫選手が予選トップから見事なポールトゥウィンを飾りました。コカ・コーラコーナーでは、縁石乗り上げるほどのコーナリングを見せたり接触スレスレのデッドヒートをしたりと、これからも期待できるレースでした。

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表彰式では副賞がいっぱいで驚く場面も。1位は小山美姫選手、2位:今橋彩佳選手、3位:小泉亜衣選手

本気が伝わる学生パワー!「Porsche GT3 Cup Challenge Japan」

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セミプロ・プロドライバーが参加し、チャンピオンレースの中でもスピード感あるカテゴリー

この富士チャンピオンレース第2戦が開幕戦となる「ポルシェGT3チャレンジカップ」は、同日に予選を行い、2度の決勝を行います。第2レースは、第1レースのベストラップでスターティンググリッドを決定する方式です。

第1、第2レースとも、勝利を飾ったのは東京工科専門学校GT3を操る銘苅翼(めかりつばさ)選手。予選からコンスタントに1分45秒台前半を刻み、パーフェクトな勝利を収めました。その名前からわかるように、このチームは自動車・オートバイの整備士を育成する「東京工科専門学校 エンジンメンテナンス科」の生徒が、実習の一環としてメンテナンスなどを行っています。2年生が1年生を指導しながら、マシンを最高の状態に持っていくための作業に取り組んでいました。
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ホイールの清掃メンテナンスから丁寧に指導する2年生とそれを真剣に覚えようとする1年生

現役理系大学生が快勝「全日本F3選手権第7戦」

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優勝したB-Max NDDP高星明誠選手は、選手権のトップに

今でもモータースポーツのトップカテゴリーを目指す若きレーサーにとって通らなければならないレースが、SUPER GT GT300クラスのルーキーも出場している全日本F3選手権です。ダラーラ製シャシーにトヨタ、フォルクスワーゲン、東名エンジン、メルセデス・ベンツと多彩なエンジンが搭載されるマシンで戦われます。

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3位の宮田莉朋選手(右)は高校生だというから驚き!

注目は、今年で選手権5年目になる「B-Max NDDP」チームから出場している高星明誠選手。SUPER GTでもGT300クラスで「B-Max GT-R GT3」を駆る実力派ドライバーで、現役の大学生でもあります。今回の第7戦もファーストラップの混乱にも巻き込まれず、早々にポールポジションでスタートしたアレックス・バロウ選手をオーバーテイクし、追いすがるTOM’Sの坪井翔選手、宮田莉朋選手の2台を振り切ってゴールしました。

5年目を迎えたインタープロトシリーズ

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勝利を飾った19号車(写真左)の関口雄飛選手と僅差で2位だった8号車(写真右)松田次生選手

インタープロトシリーズは、アマチュア・セミプロのドライバーが少ない予算で本格的なモータースポーツに挑戦できるよう、関谷正徳さんが考案したプロトタイプレーシングカー「kuruma」で行われるワンメイクレースとして2013年にスタートしました

マシンのオーナードライバーが競う「ジェントルマン」と、GTドライバーなどのプロレーサーが競う「プロフェッショナル」の2クラスを1台でシェアリングして戦う形式。2014年からは、レクサスIS Fのサーキット専用モデル「CCS-R」との混走になっています。

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アドバンコーナーを果敢に攻める87号車 脇坂薫一選手

今回レポートするのは「プロフェッショナル」の第2戦で、インタープロト部門で勝利を飾ったのは19号車・GRIT RACING関口雄飛選手、CCSR部門では10号車・片岡龍也選手でした。関口選手は、中盤グリッドスタートからトップに躍り出ると、8号車の松田次生選手と僅差のバトルとなり0.8秒差でチェッカーフラッグを受けました。
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満面の笑みでシャンパンファイトをするCCSR部門優勝の片岡龍也選手

今回の富士チャンピオンレースは、新カテゴリー「KYOJO CUP」の開幕戦ということもあって多くの観客が訪れていました。SUPER GTやSUPER FORMULAといったメジャーレースとはまた違った、モータースポーツに人生を注ぎ込むアマチュアドライバーの熱いレースは、見ていて胸が熱くなりますね。1日でいろいろなカテゴリーが観戦できるお得なレースイベントなので、次はぜひ現地に行ってみてはいかがでしょうか? 次回は6月24日(土)~25(日)です。

text&photo by クリハラジュン+Bucket

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