ゴールデンウイークの真ん中にあたる5月4日(木)、毎年多くの観客が集まるSUPER GT第2戦「FUJI GT 500KM RACE」の決勝が、富士スピードウェイで開催されました。国内屈指のストレートを持つサーキットでどのような展開が繰り広げられたのでしょうか、その様子をお伝えします。
陽炎の中からマシンが浮き上がる光景
富士スピードウェイは、前半セクションの高速コーナーから、後半セクションのテクニカルコーナーを抜け、また長い長いホームストレートへと戻ってくる、高速テクニカルサーキット。そのホームストレートは約1.5kmもあり、春先から秋までの日差しが強いときには、最終コーナーから立ち上がってくるマシンが、陽炎の中から浮き上がるように出てくるのが特徴的です。
500km・3時間の長丁場にむけてイベントもたくさん
SUPER GTは300km程度のレースが多く、第6戦の鈴鹿1000kmを除けば今回の500kmは長い距離を走ります。レース時間はおよそ3時間。この長丁場をずっと観戦しているのは大変…ということで、イベント広場では、各メーカーやショップがさまざまなトークショーやライブを行っています。今回は、主にレースクイーンがライブなどを行う風景を収めてみました。
ちなみに、今シーズンから決勝日のレーススケジュールが変更になり、決勝日の朝のフリー走行がなくなっています。そのため、午前中はゆっくりイベント広場を散策することができるようになりました。
先行逃げ切りで他車を寄せ付けない走り
レースについてもお伝えしましょう。GT500クラスのポールポジションは、「#38 ZENT CERUMO LC500」の立川・石浦組。スタートから他車の追随を許さない走りでトップを独走。一時は後続に迫られるタイミングもあったものの、トップを奪われることなく最初のドライバーチェンジへ。その後も、後続車との間隔をキープしたまま、再度ドライバーチェンジを行い(通常ドライバーチェンジは1回だが、今回は長丁場のため2回行われた)、その後も盤石な走りで2013年以来となるホームコース、富士での優勝を果たしました。
混戦の中から抜け出してRC F GT3が初勝利
GT300クラスは「#4 グッドスマイル初音ミク AMG」の谷口・片岡組がポールポジション。レース序盤、上位陣は付かず離れずのこう着状態でレースが進みます。レースが動いたのは、ピットストップのタイミングです。今回のレースは110周で行われるため、均等に2ストップとするなら、1回目のピットストップは35周前後ですが、中山雄一選手のが乗る「#51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3」が、41周目でピットイン。この戦略が功を奏します。
51号車は、2回目のピットストップも短時間で済ませることができ、後続の「#11 GAINER TANAX AMG GT3」ともギャップを作ることに成功。ポールポジションだった「#4 グッドスマイル初音ミク AMG」がパンクで順位を落としたこともあって、レクサスRC F GT3と51号車に初勝利をもたらしました。
次戦の決勝は5月21日(日)、昨年、熊本地震の影響で開催できなかった九州「オートポリス」での戦いです。今回の富士から短期間での開催でもあり、各チームがマシンをどのようにセットアップしてくるのか、注目したいところです。お楽しみに!
text & photo by 雪岡直樹+Bucket
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