10月31日(月)まで申込受付中の第4回「くるまマイスター検定」。過去問以外にどんな新しい問題が出るんだろう?と気になっている皆さんへ、くる検応援団の方々から毎週予想問題をいただくこととなりました!
第9回は、まるも亜希子さんからの出題です!
- 1:欧州カー・オブ・ザ・イヤー
- 2:オートカラーアウォード
- 3:ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー
- 4:自動車技術会賞
解答:2:オートカラーアウォード
いま思い出しても衝撃的でした。
2007年の東京モーターショーでホンダブースに出展された、CR-Zコンセプトのカッコ良さ、そして未来感。ハイブリッドはつまらないエコカーにおさまらず、こうしたスポーツモデルの新しい世界を見せてくれるものでもあるんだと、とてもワクワクしたのを覚えています。私にとって、いわゆる一目惚れだったんでしょうね。そこから量産モデルになって発売されるまで、それはそれは楽しみに待ったものでした。
そして、ついに日本で発売されると決まった2009年秋、私はひと足早く、本田技術研究所のテストコースでそのプロトタイプに試乗する機会をもらいました。シートに座った時の嬉しさ、走り出してすぐに感じた新しさ、テストコースを数周したあとの舞い上がるような楽しさ。これは予想以上に魅力的ですっかり惚れ込んでしまい、購入することを決意したのでした。
実はその時にもうひとつ、一目惚れしたものがありました。
CR-Zのコンセプトモデルはずっとホワイトカラーで統一されていて、それもすごく未来的で素敵だったのですが、やっぱり量産モデルになるとボディカラーがいろいろと設定されて、カラーごとに印象がガラリと変わるものです。発売当初、7色が用意されていたボディカラーのうち、深い海のような美しいブルー、「ホライゾンターコイズ・パール」というカラーに私の目は釘付けに!
これまでにもクルマのデザインに一目惚れするということはありましたが、ボディカラーに一目惚れしたのは初めてのことでした。そしてそのカラーこそ、JAFCA(一般社団法人 日本流行色協会)が主催し、その年の最も優れたカラーデザインのクルマを表彰する「オートカラーアウォード」のグランプリに輝いたカラーなのです。
主な受賞理由として、「CR-Zのブルーは品格とスポーティー感覚をあわせ持った、落ち着いた良く練られたブルーで、新しい領域を切り開いた色と言える」という審査員のコメントが残されています。ちなみにこの「オートカラーオウォード」は1998年から開催されていて、記念すべき第1回の受賞車はトヨタ・ハリアーのスパークリングゴールドメタリック。ほかにはVWルポのファンタシアグリーン(2001年受賞)や、日産マーチのパプリカオレンジ×シナモン(2002年受賞)、スズキ・ハスラーのパッションオレンジ×ホワイトルーフ(2014年受賞)など、印象的なカラーがたくさん受賞していますよね。
また、2010年度の欧州カー・オブ・ザ・イヤーとワールド・カー・オブ・ザ・イヤーはどちらもVWポロ。ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーでは、最終選考までトヨタ・プリウスとメルセデス・ベンツ・Eクラスも残っていたのですが、日本でもポロがインポート・カー・オブ・ザ・イヤーに輝いていますから、この年のポロは圧倒的に強かったんですね。というわけで、正解は2番でした。
そして最後に、残念ながら今年いっぱいで生産終了となってしまう、愛するCR-Zへひとこと感謝の言葉を贈らせてください。
6年前、まだこの世にハイブリッドシステムを積んだスポーツカーは1台もなかった中、デザインはもちろん運転しやすさ、乗り心地の良さ、+2のリアシートを備えた使い勝手の良さまで兼ね備えて、CR-Zは新たな世界を切り拓いてくれました。発売当初、購入者層に20代以下の若い世代が15%もいたことや、MTモデルだけでなくCVTモデルでも走る楽しさを味わえるようにしたことで、女性やシニア層にも優しいスポーツモデルでした。
実際に我が家でも、それまでスポーツカーにはまったく興味を示さなかった姪っ子や母までが、乗ってみるとすっかりCR-Zが大好きになり、母は私がいない時にこっそりドライブに出かけていたほど。CR-Zで7時間耐久レース「JOY耐」に参戦できたことや、SUPER GTに参戦していたCR-Zを応援したこともいい思い出です。
たった6年という短い間だったけど、CR-Zはこれからのクルマ社会を担う若い世代や女性といった人たちにもクルマファンを増やし、クルマへの夢や憧れを創る、架け橋の役割を果たしてくれたと思っています。私のCR-Zはすでに走行10万を突破していますが、まだまだ元気いっぱい。今ではCR-Zに乗るとホッとするくらい、私の人生を彩る心のオアシスです。
世の中には今、ハイブリッドスポーツカーがたくさん出ていますが、その先駆けとしてCR-Zがいたということを、ぜひみなさんも忘れないでもらえたら嬉しいと思います。
text by まるも亜希子
カーライフジャーナリスト: まるも亜希子さん( Akiko Marumo )
いつも、なにげなく見たり乗ったりしているクルマ。
今では身近にあるのが当たり前だけれど、そんなクルマの奥深くには、思いもよらないたくさんの物語が広がっています。
「くるまマイスター検定」の扉を開けてみたら、そんな物語に次々と出逢えるはず。
まだ免許がないキッズのみなさんも、きっとクルマのことがもっともっと面白くなりますよ。また、家族みんなで挑戦できるのも「くる検」のいいところ。
みなさんの挑戦を、私も全力で応援します!
ブログ: まるも亜希子の「運転席deナマトーク!」
みんカラ: 恋とクルマと女と男
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