【カーライフ】プジョー106で低予算エンスー生活Vol.03 ~2万円でカーボンボンネットを手に入れる~

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皆さま、こんにちは。2014年から始まったプジョー106との暮らしを綴る、「プジョー106ほぼ1万円生活」のお時間でございます。今回は、前回少しお話しました“あの事件”についてお送りします。

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3年前の冬、“あの事件”は起きた

それは記録的な大雪が降りました2014年2月のことでした。首都圏に降りました大雪の日、このときは皆さんも通勤や通学で大変な思いされたことと思います。

もちろんクルマで移動されていたKURUTOPi読者の方々はスタッドレス等を用意して走られていたでしょう。しかし、絵描きであるワタクシkimodaは残念ながら106にスタッドレスを履かせておりません。基本的に雪の日は動かしませんので(というよりも車高が落ちている関係で雪に腹が乗り上げて走れないことが判明しましたので)、スタッドレスを必要としていなかったのです。

そのこともあり、動いていなければ事故の心配もなく、安心しておりました。しかし、悲劇はその翌日に起きます。「ボスン!」と庭先で何かが落ちる音がしたのです。「???」くらいには思いましたが、そのときは「ああ、雪か」で終わっておりました。雪解けの日にはよく屋根から雪が落ちるものですから。えぇ、しかしこの日はその雪がクセモノでした。まさかあれほどの事態になるとは……。

「さて、そろそろ近所のスーパーに買い物でも」と出かけようとしたそのときです。庭というか車庫がとんでもないことになっていたのです。「どんな豪雪地帯ですか!?」と言わんばかりに、我が106がボンネットの上まで雪に埋もれているじゃないですか!

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まるで豪雪地帯のような我が家の庭。画面ではどけているがボンネットまで埋まっていた

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クルマをどけると、まるでマンガのようにクッキリとバンパーの形に雪が(笑)

ええ、お気づきでしょう。お隣の屋根より雪が岩塊のごとくウチの庭に押し寄せて落下していたのです……。慌ててボンネット上の雪をどけると、106のボンネットは微妙に歪み波打っておりました。しかしこれは、ある種自然現象であり、どなたにも非はありません。不幸としか言いようがないのです。

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その後の106の姿。ボンネットが微妙に波打っていることがわかるだろうか

こうしてしばらくの間、我が106は微妙に歪んだボンネットで過ごすことになりました。その期間は実に2年に及ぶことになるのです。

ちょっと贅沢? 2万円でカーボンボンネットを入手

そこからが長い旅の始まりでした。ヤフオク!では、もちろんボンネットを始めとした外装パーツも多数出品されております。ですからボンネット自体を見つけることは、それほど大変なではありません。

しかし、当然のようにいいものはそれなりに値段が張るのです。多くは2~3万円、モノによっては5万以上円いたします。もちろん5千円ぐらいからあるにはありますが、エクボありとか塗装が完全にヤレているとか、難アリが大半でした。もちろん、そうしたモノを手に入れて塗装することも考えましたが、やはり素人仕事では難しいもの。ベースとなるボンネットの出品を見つけては、コンディションを見極めるうちに流れてしまう……ということが続いていたのです。

微妙に歪んだボンネットは、どんなにきれいに磨いても心が晴れやかにはなりません。しかし、私はすっかり探すことに疲れてしまっていました。そんなとき、ヤフオク!さんがある物件を教えてくれたのです。「カーボンボンネット中古、使用感あり結構やれていますのでノークレームノーリターンで -¥20000-」。

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落札後に撮影した件のカーボンボンネット。間近で見ると細かい線キズや割れが入っていた

価格が価格だけに、たしかにそれなりにヤレてはいました。しかし、どのみち塗装をすれば同じこと、なんといってもカーボンです。炭素繊維です。まともに新品を買おうものなら6万円を超える値段です。ありがたいのは中古ゆえにボンネットフードストライカーやフードピンなどは最初から付いています。一切の加工をせずにボルトオンで交換が可能! ボルトオン、なんと都合のいい響きでしょうか。

ですが、相手はカーボンボンネット、やはり競合入札の方がいらしゃるに違いない。まあ、誰かきたら諦めよう。そう思いつつ終了時間を待ちます。終了5分前、誰もいない。「ポチっとな」どこかの3人組が口にするような言葉を発しつつ落札。こうして人生初のカーボンボンネットを手にすることになりました。今回はさすがに1万円というわけにはいきませんでしたが、市価よりもはるかに安い値で手に入れることができたので満足しています。

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表面を磨きクリアー塗装を施した状態。この後、コンパウンドで仕上げて装着した

届いたボンネットは、熱で焼けており細かい傷もありました。しかし、そこはサンドペーパーとコンパウンドの出番です。表面を削り、磨いていきます。さらに表面にクリアーを吹いたところ、それとなく光沢も出て「結構いけるんじゃないか?」というレベルに。「これはいける!」と確信した私は、ボンネットを車体にフィットさせ、そこからコンパウンドでバフがけを行いました。すると新品とまではいきませんが、光沢のある輝くボンネットが戻ってきたのです。

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磨き上げて仕上がったボンネット。ボディ同色も考えたが、当面はこの軽量化を前面に出していくスタイルをとった。

軽量化を果たしたフロントは想像をしていた以上にハンドリングが軽くなりました。より回頭性を上げさらに走れるようになったのです。おめでとう自分! ありがとう私。そして気づきます。緩いフランス車を目指していた106が、ますます武闘派のクルマになっていっていることに(笑)。

Text & photo by きもだこよし+Bucket

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