今年も愛知県は長久手「モリコロパーク」で、欧州車の祭典「ミラフィオーリ」が開催されました。これは、欧州車好きが集まり交流や親睦を深めつつ展示を行って楽しむ、中部地域における一大イベントです。例年、よい天候に恵まれており、今年も晴天のもとで行われました。
およそ300台の欧州車たちが続々入場
会場には、この日のために愛車を仕上げたオーナーたちが続々と入場し、各々クルマの展示を行います。続々と会場入りするクルマたちは、何度見ても壮観です。今年もイタリア、フランスを中心に、ヨーロッパ中のクルマたちで会場が埋め尽くされていきました。そんな中には見覚えがあるけれど何かが違う。あるいはまったく見覚えもないようなクルマも入場してきます。
このように整列して入ってくるスタイルもミラフィオーリの名物。会場であるモリコロパークは、入り口から意外に距離があるため、先導車をうまく使って誘導します。こうした誘導は、スタッフの連携がしっかりととれていなければ難しいもの。でも、もうここでの誘導はお手のもので、スタッフも参加者を笑顔で見送っていました。
フィアット500にルノー・カングー…と、車種ごとに並べられた景色も壮観です。同じ車種でも1台1台少しずつ違って、オーナーの個性が光ります。
また、主催とは関係なく有志で行われた「ピニンファリーナで集まりましょう」という企画も展示の最前列で行われていました。プジョー406クーペを筆頭にフェラーリ、アルファロメオなど、ピニンファリーナが手掛けたデザインのモデルが勢ぞろい。その優雅さも圧巻でした。
希少なクルマの姿もたくさん!
会場にはこんな珍しいクルマの姿も。こちらのクルマをご存知の方は、かなりのクルマ通でしょう。これは、「ヴィーマック」という名前の、日本と英国で開発したクルマです。ホンダのエンジンをミドに載せています。
このジープのような不思議なクルマ、は「モーク」と言います。びっくりするかもしれませんが、ベースは英国のMINIです。見ての通り、屋根を外すと完全なオープンバギーです。
こちらはその本来の姿のMINIですが、何か様子が違います。そう、後ろがピックアップになっているのです。MINIフリークの方から見てもあまり見ないモデルではないでしょうか?
この盾状のグリルに見覚えはありませんか? そう、このクルマはなんとアルファロメオなんです。かつてはこんなワンボックスモデルも作っていたんですよ!
協賛ブースの注目は1万円のパンダ!?
大きなイベントだけに、協賛ブースの出展もたくさんあります。こちらは、毎年スーパーカーを持ち込まれるJ-Wolfさん。今年もデモンストレーションで派手なエンジンサウンドを響かせてくれました。
協賛の一社であるカエルナライタリアさんはなんとこの日、驚愕の「パンダ1万円で売ります!」を展開。この青空にも似たすっきりとした青いパンダが1万円(諸経費は別途)で乗れるとあって、注目を浴びていました。中古車といえども内外装とも決して悪くないコンディションで、思わず手が出そうに…。
自動車ライターである嶋田智之氏も注目していたのが、このカングーキャンパー。屋根が展開することでキャビンスペースを確保。閉じれば普通の乗用車として使える、フレキシブルなキャンピングカーなのです。
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イベント中には、自動車ライターである嶋田智之さんとモータージャーナリストの竹岡圭さんが、マイクを片手に会場内を練り歩き、ユーモアたっぷりに参加車両の解説する、ミラフィオーリ恒例のコーナーも行われました。また、ローマラリーに参戦の眞貝知志選手を交えてのトークライブも実施。会場を盛り上げてくれました。
コンクールで受賞した希少な4台
ミラフィオーリでは毎回コンクールが行われます。この日も選考委員が悩みに悩みぬいた末に決定した、受賞車が発表されました。
スーパーカー部門にはフェラーリ308GTB、カスタマイズ部門にはDTM(ドイツツーリングカー選手権)仕様のアルファロメオ155が選ばれました。一見、普通に見える308GTBは、ボンネットを開けるとデザイナーであるフィオラバンティのサインが光ります。
ファンカー部門賞に輝いたモーリス・マイナーは、パネルバン(フルゴネット?)となっている、希少な商用モデルです。そしてファミリー部門には、フォルクスワーゲン・タイプ2のキャンパー仕様&牽引キャンパーという車両が受賞いたしました。いずれも劣らぬ経歴と仕様の車両ばかりで、選考委員も悩まれたことと思います。
モリコロパークで行われるミラフィオーリという欧州車の祭典は、すっかりと定番となりました。来期もまた、きっとこの会場で行われることでしょう。穏やかな日差しの中で行われた宴が終わると、参加者はまた日常へと帰っていきます。来年もここで会うために、また次のイベントに笑顔で参加するために。モリコロパークはそんな気持ちにさせてくれる場所になりました。
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text & photo by きもだこよし+Bucket
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