車のホイールナットが緩む原因とは?症状や対策を徹底解説

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みなさまは運転中に、タイヤから異音がしたり、ハンドリングに違和感を感じたりしていませんか。
異音やハンドリングの違和感の原因は、ホイールナットの緩みかもしれません。ホイールナットを正しく締めないと、走行中に脱輪し、大事故につながる恐れがあります。

本記事では、車のホイールナットが緩む原因や緩まないようにする対策を解説します。

目次

車のホイールナットが緩む2つの原因


車のホイールナットが緩む原因は、主に以下の2つです。

車のホイールナットが緩む原因
  • 1.正しくホイールナットが締められていない
  • 2.トルクレンチを使用していない

内容をそれぞれ解説します。

原因1.正しくホイールナットが締められていない

車のホイールナットが緩む原因のひとつは、正しくホイールナットが締められていないことです。

タイヤひとつにつきホイールナットの取り付け箇所は4~5個あり、すべて均等な強さで締める必要があります。ひとつの締め付けが強すぎたり弱すぎたりすると、全体のバランスが悪くなり、だんだんとホイールナットが緩みます。

対角線上のホイールナットを順々に締め付けることが重要です。ひとつずつ対角線上に締め終えたら、最初に締めたホイールナットから順に、締め付けが弱くないか確認します。タイヤを揺すると、緩みのあるホイールナットを見つけやすいでしょう。締め付けが緩いホイールナットを締め直してください。

原因2.トルクレンチを使用していない

締め付けにトルクレンチを使用していないことも、ホイールナットが緩む原因です。

トルクレンチとは、どのくらいの力がかかっているかを測定しながら締め付けられる工具です。
トルクレンチで測定しないと、ホイールナットを全て均等な力で締め付けられず、ゆるみが生じます。

車種によって締め付けトルクが決められています。車の説明書を見て確認してください。たとえばトヨタのカローラでは103N・m(1050kgf・cm)、スズキのハスラーでは85N・m(870kgf・cm)と定められています。

初めは手や通常のレンチで構いませんが、仕上げの際はトルクレンチでホイールナットを締めることをおすすめします。

車のホイールナットが緩んでいる時の2つの症状


車のホイールナットが緩んでいるとき、以下の2つの症状が発生する可能性があります。

車のホイールナットが緩んでいる時の2つの症状
  • 1.異音
  • 2.ハンドリングの違和感

それぞれの内容を解説します。

症状1.異音

車のホイールナットが緩んでいると、ものを引きずるような大きな異音が発生することがあります。
ホイールナットが緩み、部品同士が擦れ合うためです。

ただし、エンジンの不調やマフラーの破損などでも異音が発生します。走行中に異音がしたら、安全な場所に停車して、車に異常がないか確認しましょう。

症状2.ハンドリングの違和感

異音以外に、ホイールナットの緩みによって、車の動きが鈍い、ハンドルが重いなどのハンドリングの違和感が発生することもあります。

走行中に違和感を感じたら、異音が発生したときと同様に、速やかに安全な場所に停車しましょう。車に異常がないか確認してください。異音やハンドリングの違和感が解消されなかった場合は、JAFや自動車保険のロードサービスなどに助けを求めましょう。

車のホイールナットが緩まないための5つの対策


車のホイールナットが緩まないように、以下の対策をしましょう。

ホイールナットが緩まないための5つの対策
  • 1.定期的にホイールナットを点検する
  • 2.ホイールナットの増し締めを行う
  • 3.ハンマーで打点検をする
  • 4.タイヤの空気圧を確認する
  • 5.ホイールナットマーカーを使用する

対策の詳細を解説します。

対策1.定期的にホイールナットを点検する

一定の期間ごとに車のホイールナットに緩みがないか確認しましょう。

長期間走行していると、徐々にホイールナットが緩みます。また、タイヤやホイールを交換した直後は、締め付けが不十分な恐れがあります。

3か月に1回程度、目視点検や後述するハンマーによる点検をしましょう。

目視で点検する項目は以下のとおりです。

目視で点検する項目
  • ホイールナットやホイールボルトの脱落、破損はないか
  • ホイールナット、ホイールボルト、その周辺に錆はないか
  • ホイールナットの高さが揃っているか

ホイールナットに緩みがあれば増し締めを、破損や脱落があれば交換してください。自分で修理交換することが難しい場合は、整備工場やディーラーに持ち込んで修理交換してもらいましょう。

対策2.ホイールナットの増し締めを行う

長期間走行すると徐々にホイールナットが緩むため、ホイールナットの増し締めをしましょう。

タイヤを交換した後に100km程度走行したら、増し締めすることをおすすめします。

対策3.ハンマーで打点検をする

ハンマーによる打点検も緩み防止に効果的です。

片側が平らな形状、反対側が尖った形状をした、柄の長い点検専用のハンマーが市販されています。通常の金槌では届かない箇所も叩けること、振動が手に伝わりやすいことが特徴です。釘打ち用ではなく点検専用のハンマーを使用しましょう。

ホイールナットに手を添えて、点検ハンマーでナットを締まる方向に叩きます。添えた手に大きな振動が伝わる場合、ホイールナットに緩みが生じています。増し締めを実施しましょう。

対策4.タイヤの空気圧を確認する

タイヤの空気圧を確認することも、ホイールナットの緩み対策として重要です。

各タイヤの空気圧が適正でないと、一部のタイヤに荷重がかかり、そのタイヤのホイールナットに大きな負荷がかかります。ホイールナットに負荷がかかると、緩んだり破損したりする恐れがあります。

1か月に1回程度、エアゲージでタイヤ空気圧を測定しましょう。同じタイミングで、タイヤの摩耗具合や傷の有無も確認することをおすすめします。

対策5.ホイールナットマーカーを使用する

ホイールナットマーカーを使用することも有効です。

ホイールナットマーカーをナットに装着しておけば、ナットが緩んだ際にマーカーが大きく動き、一目で判別できます。

まとめ


車のホイールナットが緩む原因や緩まないようにする対策を解説しました。

ホイールナットが緩むと、異音やハンドリングの違和感が発生します。異音やハンドリングの違和感を放置し、ホイールナットが外れてしまうと、タイヤが脱落して大事故につながるかもしれません。

タイヤ交換時は、対角線上のホイールナットを順々に締めることが重要です。均等に締めるために、かかっている力を測定できるトルクレンチを用いましょう。

目視点検やハンマーによる打点検を定期的に実施して、緩みを未然に防ぐことも大切です。

ぜひ本記事を参考にして、適切にホイールナットの緩みを防止してください。

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