真っ白なボディに黒のエアロ、差し色に赤が輝くのは、日産が展開しているニスモ仕様の共通スタイル。そのボディにゼッケンが2枚貼られている。2人のドライバーが1台のクルマを使う「ダブルエントリー」だ。今回は前回の「iQ GRMN」に続き、ワークスチューニングサーキットデイに参加していた日産・マーチNISMOの2人のドライバーを取材した。
相方の走る姿に影響されて
このマーチNISMOで袖ヶ浦フォレストレースウェイにやってきたのは、池ヶ谷真美さんと西村一男さんカップルだ。もともと西村さんがフェアレディZ NISMO(Z34)でZチャレンジに参戦していて、そのときゼッケンを貼るなどの手伝いをしていたのが池ヶ谷さん。池ヶ谷さんは、西村さんのレベルの高い走りに刺激を受け、「私も走りたい!」と走ることに興味を持ったという。そして、「走るなら同じ日産車がいいだろう」と軽自動車からマーチNISMOに乗り換えた。
チューニングも2人で相談しながら
マーチ乗りの仲間も徐々に増えて、今ではワークスチューニングサーキットデイをはじめ、いろいろな走行会に参加しているそうだ。袖ヶ浦や美浜、鈴鹿ツインサーキットなど、各地のサーキットに遠征することも。
「そうすると徐々に足回りのパーツを交換したくなってくるんですよね」。チューニングはパーツ選びを池ヶ谷さんが、装着やセッティングを西村さんが、と2人で相談しながら楽しんでいる。
現在はN-TEC製の車高調を組み、タイヤ・ホイール、吸排気系パーツを変えてサーキット仕様に。おかげで2人が住む家は、ひと部屋がパーツとタイヤに占領されてしまっているそうだが、2人で趣味を楽しめるというのはなんとも羨ましい限りだ。
NISMO ZからノートNISMOでライバル関係に?
Zチャレンジに参戦していた西村さん、実は愛車のフェアレディZ NISMOが壊れてしまったので、次期愛車としてノートNISMOを購入予定だという。池ヶ谷さんのマーチNISMOとは排気量こそ違うが、ライバルである。「相手がノーマルのうちに勝負して勝っておきたい!」と池ヶ谷さんは闘志を燃やす。
今後は遠征も2台で行きたいという2人は、「交通費も倍になるし、運転の交代要員がいない不安も出てきますけど、それでも仲良く走りたいから、お互い励ましあって頑張っていきたいですね」と話してくれた。同じ趣味を持つ息ぴったりの2人は、今後もお互いを補完しながら高め合っていく関係なのだろう。
フロントリップは黒に塗装。リヤスポイラーも黒を選んでコーディネート
ゼッケンを貼るシールは無骨なガムテープではなく、マスキングテープでかわいらしく
N-TEC製のパーツを組み込んだエンジンルーム
メンテナンスはもっぱら西村さんの担当
共通の趣味を持つ楽しさを見せてくれた2人だった
Text & Photo by 雪岡直樹+Bucket
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