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あなたは知ってた?タイヤに刻まれている英数字の意味

クルマにとって最も大切なパーツである「タイヤ」。そんなタイヤの側面にはある謎の英数字が…

エンジンにどれだけパワーがあっても、どれだけ優秀なブレーキがついていても、タイヤの良し悪しですべてが台無しになってしまいかねない…

そんなクルマにとって最も大事であると言えるタイヤの、いまさら聞けない基礎知識に関する問題です。さっそく確認してみましょう。

3級(第3回):タイヤの側面には様々な情報が表示されています。タイヤサイズの表示として、「205/60R16 92H」と書いてあった場合、「タイヤの幅」を示すのはどの部分ですか。
  • ①205
  • ②60
  • ③R16
  • ④92H

解答:①205

いががでしたか。タイヤにとっての基本中の基本が再確認できましたでしょうか。

サイズだけじゃない !タイヤにまつわる大事な数字

タイヤの側面(サイドウォール)には、タイヤのサイズだけでなく特性や鮮度などさまざまな大事な情報が印字されています。 中でも一番大きく表示されているアルファベットと数字の部分(問題文の 「205/60R16 92H」)は、いったいどう読み取っていけばよいのでしょうか

①205

①205は、タイヤの幅を表します。いきなり正解が登場しましたね。「205」は「ニー・マル・ゴー」と読み、タイヤの断面幅をミリメートルで表記しています。205=20.5cmと言われると、どれくらいの幅かピンとくるのではないでしょうか。

②60

②60は、扁平率を表します。扁平率とは、タイヤの断面幅(205)に対する断面の高さの比率のことです。つまり、205mm×60%=123mm=12.3cmの高さということになります。この数値はタイヤの外周の長さ=1回転毎の走行距離に大きく影響するため、安易に異なる数値のタイヤを装着することはできません。

③R16

③R16は、リム径を表します。リムとはホイールのタイヤと接する部分の名称です。つまりタイヤに適合するホイールのサイズということになります。

また、リム径=タイヤの内径ともいえます。通常使用される単位はインチですが、一部の競技用などミリメートルの場合もあります。数字の前の「R」はラジアル構造を表しますが、近年では
ラジアル構造以外のタイヤを目にすることはほとんど無いでしょう。

④92H

④92Hは、数字(92)がロードインデックス、アルファベット(H)が速度記号を表します。

ロードインデックスとは、規定の条件の下で、そのタイヤ1本で支えることができる最大質量を表す指数です。 車検証に記載された軸重とタイヤ空気圧に密接な関係があります。

アルミホイールのインチアップ等サイズを変更する際に忘れられがちですが、純正タイヤの最大負荷能力を下回らないよう注意する必要があります。

速度記号とは、規定の条件の下で、そのタイヤ1本で支えることができる最大質量を支えた状態で走行が可能な最高速度を記号で分類したものです。

記号は、L(120km/h) → P(150km/h) → Q(160km/h) → R(170km/h) → S(180km/h) → T(190km/h) → H(210km/h) → V(240km/h) → W(270km/h) → Y(300km/h)の順で大きくなっていきます。

同様の意味で速度カテゴリというものも存在し、SR(180km/h) → HR(210km/h) → ZR(240km/h超)などがあります。

タイヤ側面には他にどんな情報が表示されている

問題文の 「205/60R16 92H」以外に、タイヤにはどのような表示があるのでしょうか。

4桁の数字

例0313など4桁の数字は、製造年週を意味しています。最初の2桁の数字(03)は週(3週)を、最後の2桁の数字(13)は年(2013年)を意味しています。2013年の3週=1月に製造されたタイヤということになります。タイヤはゴム製品のため劣化も比較的早く、もちろんこの製造年週は新しければ新しいほど新鮮であることを意味しています。

目にする機会はほぼないとは思いますが、1999年以前の製造番号では、下3桁(例409)の数字で製造年週を表していました。最初の2桁の数字(40)は週(40週)を、最後の1桁の数字(9)は年(1999年)を意味しています。

タイヤはクルマにとってもっとも大事な部品の一つです

タイヤの側面には、 サイズ(幅、偏平率、 リム径)や速度記号、 ロードインデックス、製造年週など、様々な情報が刻印されています。これらの情報の意味を正しく知った上で、使用するクルマの特性や走行する路面の状況に合わせて選択することが、交通安全とクルマの性能を引き出す第一歩になります。

逆に言うと、タイヤ交換やインチアップなどは、タイヤに表示された数字の意味を正しく理解した上で行わなければ重大な事故に直結するので、注意が必要です。また、経年による磨耗だけでなく、劣化によるひび割れや傷、パンク等、日常のこまめなチェックが大切です。