【モータースポーツ】日本最高峰のハコ車レース「SUPER GT」の公式テストに行ってみた

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3月末に静岡県・富士スピードウェイにて、シーズン開幕直前の「SUPER GT」公式テストが行われました。SUPER GT(スーパーGT)は、市販車ベースのマシンで行われる日本最高峰のモータースポーツカテゴリー。日産GT-R、ホンダNSXそしてレクサスLCといった日本を代表するスポーツカーをレース専用車に仕立てたGT500クラスと、スバルBRZからランボルギーニ・ウラカンまで世界中のスポーツカー/スーパーカーが参戦しているGT300クラスの2つのクラスがあり、両クラスあわせて40台強が同時にコースを走ることが特徴です。

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レースの裏側をじっくり見る貴重な機会

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本戦前の公式テストは、テストと言ってもファンの人たちが見学できるようになっていて、参戦マシンがまだ暫定のカラーリングで走る姿が見られたり、ピットガレージ内の作業をじっくりと見られたり、シーズン開幕前の“レースの裏側”が間近で見られる貴重な機会です。

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お昼には、ピットレーンを歩くことができる「ピットウォーク」が行われ、一部チームでは、サイン会、も実施されていました。前日には雪が降るほど寒い気候でしたが、たくさんのSUPER GTファンが来場していることがわかりますね。

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ピットレーン入り口では、レースの安全を守るセーフティーカーが出迎えてくれました。ときには300km/h以上の速度で走行するSUPER GTマシンを先導するには、相応の高性能が求められます。今年からは新型NSXがその役を務めることとなり、アクシデント時のレスキューなどで出動するFRO(ファースト・レスキュー・オペレーション車両)は、ポルシェのスポーツSUV、マカン・ターボとなりました。

トヨタのセダン「マークX」もGTマシンになって参戦!

ここからは今年、注目のGTマシンの数々を紹介しましょう。まずは、GT300に参戦するニューマシン「埼玉トヨペットGreenBraveマークX MC(ドライバー:平沼貴之/番場琢/脇阪薫一)」です。

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車両のベースは、2015年からSUPER GTに導入された、汎用レースカープラットフォーム「マザーシャシー」。童夢が開発したこのシャシーをベースにすれば、開発コストを抑えながら、今まで以上にさまざまな車種を投入できます。このマークXはその恩恵をフルに受けた1台といるでしょう。

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平べったいマークXはなかなかインパクトがあります。トヨタ86といった、他のマザーシャシーマシンに比べると、ボディの凹凸が少ないマシンなので、ストレートが得意そうに感じられました。今回のテストでは1分39秒がベストラップで、トップとはまだ2秒強の差がありますが、これからの熟成が楽しみなマシンです。

参戦5年目、クラスチャンピオンを狙うスバルBRZ GT300

今年で5年目のシーズンを迎える「SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)」は、思い切った仕様変更を施し、念願のGT300クラスチャンピオンを狙います。

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最大の変更点は、駆動システムをトランスアクスル化(トランスミッションをデフと一体化・後方配置する方式)した点です。これによって前後重量配分がリア寄りになり、加速時のトラクションを稼ぎやすくなります。左右の重量バランスがいいボクサーエンジンを搭載するBRZは、これまでコーナリングは速かったものの、ストレートではライバルに一歩譲る形でした。今回の大改良で立ち上がり加速からのストレートの伸びが改善されます。

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今回の公式テストのベストラップは1分36秒937。5月に富士スピードウェイで行われる第2戦の、ホームストレートでも加速に注目です!

「TEAM無限」がGT500クラスで2003年以来の復活!

今年のGT500クラスの話題は、チームとしては3年ぶり、GT500クラスでは2003年以来となる「TEAM無限」の参戦です。「MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐)」が、昨年で活動休止となった「Drago Modulo Honda Racing」に入れ替える形で、SUPER GTの舞台に戻ってきました。武藤英紀選手と中嶋大祐選手は2012年にもコンビを組んだ経験がありますし、新チームながらも経験豊富なクルーとドライバーで構成される注目チームです。

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TEAM無限にタイヤ供給するのはヨコハマタイヤで、GT500クラスのNSXに装着されるのは1996年以来だそう。今回のテストでは1分29秒344とクラス中盤のタイムを記録していました。それにしてもやはりホンダは「無限」がよく似合いますね。筆者的にも頑張って欲しいチームです。

「日本一速い男」星野一義監督率いる「TEAM IMPUL」

昨年末、親会社の売却で参戦が不安視されていた「カルソニックIMPUL GT-R」でしたが、今年も名将・星野一義監督の熱いレース采配で念願のGT500チャンピオンを狙います。

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ドライバーラインナップは、4年目の参戦となる安田裕信選手と、ゲーム「グランツーリスモ」で行われたGTアカデミーの育成選手選考大会からプロドライバーとなった、ヤン・マーデンボロー選手の2人。マーデンボロー選手は、GT300クラスから、GT500クラスへのステップアップ。スピードはあるものの運に恵まれないことが多いチームですが、今回のテストでは日産勢最速タイムを記録していました。

公式テストでの最速タイムをマークしたau TOM’S LC500

今回のテストでトップタイムを記録したのは、レクサスRCに代わって新たにレクサスLC500を投入した「LEXUS TEAM au TOM’S」の「au TOM’S LC500」でした。

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昨年までのエースドライバーだった伊藤大輔選手を監督として迎え、2014年以来のSUPER GT復帰となる中嶋一貴選手と、同チームで5年目となるジェームズ・ロシター選手がドライバーを務めます。F1、WEC(世界耐久選手権)といった世界トップモータースポーツカテゴリーを渡り歩いた中嶋一貴選手がSUPER GTでどのような活躍を見せるのかが注目です。

レクサスLC500は、公式テストのベスト5を占拠するという幸先いい結果を残していました。5月3(水)~4日(木)に行われる第2戦は、トヨタのホームサーキットである「富士スピードウェイ」。レクサス勢がどのような活躍を見せてくれるのか、その期待が持されます!

text & photo by クリハラ ジュン+Bucket

<関連リンク>
スーパーGT
https://supergt.net/

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