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【車イベント】ランデブーフレンチレトロ ~トヨタ博物館に集まった20世紀のフランス車たち~

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2月3日(土)トヨタ博物館P2駐車場で、珍しいクルマが集まる新しいイベントが開催されました。それが「ランデブーフレンチレトロ」です。きっかけはタルボ・マトラ・ムレーナのオーナーで「マトラ友の会」のメンバーである高川氏。高川氏は近年、急速にマトラオーナー同志のつながりが深まったことで、「メンバーとともに何かできないか?」とイベントは始まりました。

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きっかけとなった「マトラ・ムレーナ」は、フランスのマトラが1980年代前半に生産したスポーツカー。日本に存在するのはごく少数のみ

参加資格は「20世紀のフランス車」

当然のようにマトラを中心としたイベントを企画していたようなのですが、最終的に少し古いフランス車の集まりとして動き出しました。最近のクラシック事情を鑑みて「参加資格が一番の悩みどころだった」と高川氏は言います。たしかに、マトラだけでは台数は限られてしまうでしょう。

「参加資格をどこに合わせればいいのか?」「どういったコンセプトで集めるのか?」、そうしたことを悩みぬいた末、「いっそ『20世紀』で仕切るのがいいだろう」という結論に達し、「20世紀のフランス車」としたそう。そこに関連するモノやファッションを織り交ぜて、ちょっとしたコラボショー的なものをできないかと企画が進み、2月3日に結実したのです。

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トヨタ博物館の粋なはからいで展示されたファセルヴェガ・ファセリア(1960年)。ファセルはかつて存在したフランスの高級車メーカー

会場は、愛知県長久手にあるトヨタ博物館P2駐車場。最近ではさまざまなイベントが、こちらの駐車場にて行われています。ランデブーフレンチレトロも、トヨタ博物館の協力によって、この場所で開催されました。トヨタ博物館は、この日に合わせて新館エントランスホールにフランスの誇る名車のひとつ、ファセルヴェガ・ファセリアを展示。こうした粋なはからいも、トヨタ博物館のイベントに対するアンサーではないかと思います。

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左はアルピーヌA111。右はルノー8ゴルディーニ

会場にはルノー8や10、アルピーヌといった旧き時代のクルマから、比較的新しいプジョー406クーペまで、およそ20台の「20世紀フランス車」が集まりました。まだ最近のクルマだと思っていた406クーペも、もうデビューから20年も経つのだなと改めて気付かされましたね(参加車両の数々は最後のフォトギャラリーで)。

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プジョー406クーペのデビューは1998年。ピニンファリーナによるデザインだ

手に汗握る!?停止線グランプリ

ランデブーフレンチレトロでは、ちょっとした競技要素も取り入れられました。もちろん、トヨタ博物館の駐車場ですから、普通に走るような競技はできません。そこで考えられたのが、自身のクルマをいかに停止線に対してピッタリと止められるかという競技「停止線グランプリ」です。

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この競技にはもうひとつの狙いがあり、止めた位置でオーナーから自身のクルマとファッションを解説してもらうというもの。コンクールも兼ねています。しかしこの競技、意外にも難しくオーバーランが続出。場内に笑いがあふれていました。

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競技とコンクールの表彰が最後に行われて入賞者は楯と副賞を受け取り、拍手でたたえられました。しかし、ここで異例の事態が! 通常こうしたイベントでは表彰台とシャンパンファイトが見られますが、この日は違っていました。

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奇しくも今日は2月3日、そう節分です。なんと出てきたのはシャンパンではなく恵方巻(笑)。大小の恵方巻を口にほおばり受賞の喜びを声も出せずにかみしめていました。

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ランデブーフレンチレトロは、車イベントがあまり行われない隙間の時期に開催したい。そんな思いが高川氏にあったそうです。自身のスケジュール等もあり、企画を実際に動かし始めたのが12月半ば。そこからふた月あまりでここまでこぎつけられたのは、高川氏と参加者たちの思いがあってこそ。雪の予報に最後まで悩まされたと言いますが、開催の当日は抜けるような青空でした。「イベントにはあまり現れない珍しい車種が並ぶ良いイベントになりました」と締めくくられています。

全国的に例年にない雪が続く中、まるで用意されたかのように晴天の下で開催された新しいフランス車のイベント「ランデブーフレンチレトロ」。これからも長く続いて行ってほしいものですね。

フォトギャラリー

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トヨタ博物館P2駐車場に並ぶ珍しいクルマたち。スバル360の姿も!
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シムカ1000クーペ
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同じくセダンのシムカ1300
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ありそうで意外にないアルピーヌA610 とV6ターボの2ショット
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ルノー・カラベル・カブリオレ
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ルノー10。ルノー8の上級車種
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意外なことにシトロエンの参加がなく、唯一きていたのが見学できた方のZXだった

text & photo by きもだこよし, edit by 木谷宗義+Bucket

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