【片岡英明さんから出題!】50年前の東京モーターショーで同じ車名で展示されていたのは?

11月26日(日)に開催される第5回「くるまマイスター検定」。過去問以外にどんな新しい問題が出るんだろう?と気になっている皆さんへ、くる検応援団の方々から検定当日に向けて予想問題をいただくこととなりました!

今回は、片岡英明さんからの出題です!

今から50年前の1967年10月に第14回東京モーターショーが開催されました。このショーに参考出品された乗用車のなかで、発売された後と同じ車名で展示されていたのはどのクルマでしょうか?!
  • ①マツダのルーチェロータリークーペ
  • ②いすゞの117クーペ
  • ③トヨタのセンチュリー
  • ④トヨタのカローラ・スプリンター

解答:③

高度経済成長の真っただ中にあり、日本が元気いっぱいだったのが1960年代後半だ。昭和の年号では40年代になる。サラリーマンの年収は伸び続けていたから、マイホームや電化製品だけでなくマイカーへの関心も一気に高まってきた。東京モーターショーは10月に14日間の日程で始まったが、後に20世紀の名車と呼ばれるクルマが数多く誕生している。セダンの代表であるブルーバードとクラウンは2度目のモデルチェンジに踏み切り、3代目となった。この年は本格派のスポーツカーも多く誕生している。フェアレディ2000が先陣を切り、5月にはトヨタ2000GTとコスモスポーツが発売を開始した。

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高性能モデルは引っ張りダコの人気だったから、ショーには発売を前提にしたスポーツモデルが数多く出品されている。いすゞ自動車は今はトラックとバスの専門メーカーとして活躍しているメーカーだ。が、この当時は自動車御三家の一翼を担い、積極的に乗用車を送り出していた。スポーツモデルの代表が、ギア社に在籍していたジョルジェット・ジウジアーロがデザインを手がけた117クーペだ。66年のショーに初めて出品され、センセーションを巻き起こした。このときの車名は「いすゞ117スポーツ」である。67年のショーでも117スポーツを名乗っていた。

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東洋工業(現・マツダ)はイタリアンテイストの4ドアセダン、ルーチェをベースにしたロータリーエンジン専用モデルを参考出品している。ショーでのネーミングは「RX87」だ。知っている人も多いと思うが、このショーモデルは2年後の69年10月に「ルーチェロータリークーペ」の名で市販に移された。

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出展:日本自動車工業振興会

トヨタはサニーの対抗馬として送り出したカローラ1100をベースにした、スタイリッシュな2ドアクーペをターンテーブルに載せている。参考出品車のネーミングは「カローラ・クーペ」だ。このファストバックのクーペは68年5月に「カローラ・スプリンター」の名で発売された。

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出展:日本自動車工業振興会

正式な車名と同じネーミングで展示され、11月に発売を開始したのがVIPカーの「センチュリー」だ。VG20の型式からクラウン・エイトの後継モデルであることが分かる。が、豊田佐吉翁の生誕100周年の節目の年だったからセンチュリーと命名された。エンジンは3.0ℓのV型8気筒を積んでいる。というわけで、正解は「センチュリー」だ。

text by 片岡英明

くるまマイスター検定公式応援団紹介

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自動車ジャーナリスト: 片岡英明さん(Hideaki Kataoka)

今につながる自動車が登場して130年になります。

自動車は人類の叡智の塊です。近代史の発展に大きな役割を果たし、これからも発展が期待されています。

21世紀、自動車はますます存在感を増し、活躍の場を広げていくことでしょう。メカニズムや歴史、文化などに関する知識が増えれば、自動車はさらに楽しくなります。

この検定を通して、知識を磨くとともに人間性にも磨きをかけてほしいと思います。

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