2016年10月30日、栃木県佐野市でスバル・ドミンゴのオフ会が開催されました。見かける機会がほぼない、コンパクトなワンボックスワゴン、ドミンゴ。当日は、初代と2代目合わせて5台が集結。他にも軽のサンバーやヴィヴィオなどスバル車が集まり、賑やかなオフ会となりました。
まずは、「ドミンゴ?」と思われる方がいるかもしれないので、ドミンゴという車についてご説明しましょう。
意欲的な初代は1983年に登場
パートタイム4WDさんの1986年式 GS-S。ルーフの4WDステッカーが誇らしげ。
スバルショシンシャさんの1994年式GX。初代の最終型、サンサンウインドウ付。
1983年(昭和58年)に、軽ワンボックスのサンバートライをベースに、1.0Lエンジンと3列シート(7人乗り)を備えた白ナンバーの小さいワゴン車として、初代が登場しました。ユニークなTVCMが記憶に残っている人もいるのではないでしょうか?
途中、4WD車のエンジンを1.2L化するなど、改良を加えながら1994年(平成6年)まで、11年という長きに渡って生産。世が平成になっても、ドミンゴは全車5MT、パワステ無、キャブレター仕様で、最後まで昭和の車という雰囲気でした。
豪華になった2代目は1994年に登場
デザインがぐっとモダンになった2代目。
装備も充実して快適性が大幅にアップしました。1994年に軽ワンボックスのサンバーディアスをベースにした2代目が登場しました。見た目はもちろん、装備面でも2世代分ぐらい?一気に進化して快適性が大幅にアップしました。また、当時はATのイージードライブに慣れたドライバーが増加していた頃で、ドミンゴにも待望のECVTをラインナップ。大型化された前後バンパーは「軽を無理矢理大きくした感」が否めないのですが、ちゃんと衝突安全性を高める構造になっており、オフ会に参加していたオーナーさんもその点は誇りに思っているようでした。そんな2代目は、登場から4年後の1998年に生産を終了。これでドミンゴという車名が新車ラインナップから消えてしまいます。
現存するドミンゴは、オーナーにとても愛されている!
1986年式を所有するパートタイム4WDさんは、4人家族で車中泊もドミンゴで!
ドミンゴは、コンパクトな7人乗ワゴンというキャラクターはもちろん、他車では見られないRRレイアウト、回転体座のギミックなど、スバルならではの独創性がオーナーを魅了しています。「子供の頃、こんなに小さい車に7人も乗れるのか!というテレビで初めて見た時の衝撃が忘れられず、探しました」とか、「2人の子供達も可愛がってくれて、これでキャンプにも行くんですよ」と、現存するそれぞれのドミンゴがとても愛されています。しかも、他に代わりとなる車が無いため、一度ハマると、長く乗ってしまうオーナーが多いそうです。
ドミンゴの維持に頼れるドクターの存在
VAMONOS代表の柏 敦さん
今回、オフ会の会場を提供して下さったのが、スバル車のスペシャルショップ、VAMONOSさん(http://vamonos.jp/)。ECVTのオーバーホールなど、他ではなかなかできないメンテナンスに関するノウハウが豊富で、しかもリーズナブルな料金設定。サンバー、ヴィヴィオ、ドミンゴなど古いスバル車オーナーにとって頼りになる存在です。このオフ会でも、メカニックの立場からメンテナンスのアドバイスをしていました。
再会を誓ってドミンゴオフ会は終了!
1998年式 ドミンゴの助手席窓から身を乗り出しているのが、主催者の藍澤勝男さん
普段は、周りにドミンゴについて語り合える人がいない分、同じ車を愛し続ける仲間と存分にドミンゴ談義が楽しめた今回のオフ会。また来年も、ドミンゴとオーナーそれぞれが年をひとつ重ねてから集合することになるのでしょう。小さな車をとことん工夫して楽しむ、そして大切に乗り続けること。とてもステキですね。そんなことを再認識できた、スバル・ドミンゴのオフ会でした。
text by くるトピ編集部
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