今回はとかく面倒と捉えられがちな免許更新について、更新のオンライン化についてご紹介します。
運転免許証の更新作業を経験した人にとっては非常に魅力的なテーマと思いますが、全ての人が対象になるわけではなく、更新作業の全てがオンライン化になるわけでもありません。
ゴールド免許保持者など条件を満たした方は免許センターや警察署での滞在時間を減らせる可能性があるというお話になります。
警視庁は2021年12月9日、優良運転者の免許更新時の講習をオンライン化すると発表しました。
ゴールド免許をお持ちの方は勿論、将来的にゴールドを目指す方にも是非ご一読いただきたい内容になっています。
ゴールド免許の更新がオンライン化するって本当?
2022年2月1日より一部地域にて試行され、2024年度末より全国実施予定となります。
試行は一部地域からです。また全更新作業がオンライン化するわけではありません。
一部地域で試行開始
対象地域は北海道、千葉、京都、山口の4道府県です。
オンライン化の対象は講習のみ
オンライン化されるのは更新時の講習のみとなります。
つまり適性検査や写真撮影、交付及び受領に免許センターに行く必要がありますので注意が必要です。
ゴールド免許更新オンライン講習の基礎知識
この項ではゴールド免許更新オンライン講習を利用できる対象者、必要なもの、流れについて確認していきましょう。
オンライン講習の対象者
5年以上継続して免許を持ち、無事故無違反など条件を満たすゴールド免許保有者で、70歳未満の優良運転者が対象になります。
また2月1日以降に誕生日を迎える人が該当します。
オンライン講習に必要なもの
オンライン講習に必要なものや事項を一覧にしてご紹介します。
- マイナンバーカードとその保有者
- マイナンバーカードに対応したICカードリーダー
- マイナンバーカード読み取り可能なスマートフォン、撮影機能を持つパソコン端末(インカメラや外付けのwebカメラなど)
- 令和4年2月1日以降に誕生日を迎えること
- 公安委員会から届く「運転免許証の更新お知らせ」、またその講習区分が「優良」であること
- 70歳未満であること(70歳以上は高齢者講習の受講が必要になる為)
- 運転免許証
大前提としてゴールド免許保有者であること以外に、本人認証にマイナンバーカードが必要になります。
各道府県警のホームページにアクセスし、マイナンバーカードによる認証を受けます。
認証にはスマートフォンによる読み取り、パソコンであれば外付けICカードリーダー(パソリなど)を使用します。
また上記のように、スマートフォンやパソコンといったオンライン環境が求められます。
オンライン講習の流れ
オンライン講習の流れについてもご紹介していきます。
講習の動画をスマホなどで好きな時間に試聴することが可能になりますが、きちんと試聴し内容について学ぶ必要がありますので早送り機能はありません。
動画は3つの章(10分ずつ合計30分)に分かれており、章ごとに確認テストが行われます。テストの点数によって更新できないといったことはありません。
また一時停止機能や再度試聴の利用は可能ということです。
各章ごとに受講者は自身の顔写真を送信する仕様となります。
顔認証は警察職員が、目視で免許証の顔写真と照合します。
本人が受講していることもしっかり確認されるということです。
ゴールド免許更新がオンライン化することに関するQ&A
さて新しい試みであるゴールド免許更新のオンライン化ですが、疑問や気になる点も出てきます。
このシステムが実際の利便性向上に貢献しているのかといったところも気になりますが、ここではいくつかの疑問についてお答えしたいと考えています。
手数料は通常の対面講習より安い?
多くの方が気になる点ではないでしょうか。
結論としては、運転免許証の更新に必要な手数料は通常の対面講習と同額で安くなることはありません。
免許センターか警察署の窓口で同様の金額を納めることになります。
マイナンバーカードがない人はどうなる?
そもそもマイナンバーカードを所持していなければ利用することはできません。
政府は行政のデジタル化を「デジタル・ガバメント実行計画」により推進しています。
マイナンバーカードと免許保有者の本人確認を連携することで不正受講を防ぐ目的がありますが、この施策もマイナンバーカードの利用と普及を進める一環といえるかもしれません。
更新した免許証は郵送対応してもらえる?
運転免許センターでは、即日での運転免許証の受け取りが可能です。
警察署では申請窓口で後日受け取りか郵送での受け取りを選択できます。
ただし詳細については管轄警察署に確認が必要です。
まとめ
さて更新講習がオンライン化され、30分とはいえ滞在時間を削減できるのは嬉しい変化といえるでしょう。
一方、マイナンバーカードの必要性や免許センターや警察署に訪問する必要性は残ります。事前にオンライン講習を受けるメリットをどう捉えるかは人それぞれといったところでしょうか。
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