皆さんはどういった店舗で車を購入しているでしょうか?
新車か中古車によっても変わってきますが、今回の記事では新車購入に絞り、正規ディーラーとサブディーラーの違いについて深堀していきます。
そして両社にどのような違いがあるのか、解説していきたいと思います。
サブディーラーと正規ディーラーの違い
正規ディーラーについてはご存じの方も多いと思いますが、サブディーラーについては聞いたことがない方もいらっしゃると思います。
両社の違いについて確認していきましょう。
車種
正規ディーラーは特定のメーカーと特約店契約を行いますので、トヨタの看板を掲げていればトヨタ車の新車のみ販売を行っています。
一方、サブディーラーは特定メーカーとの特約店契約をしていません。
多くは正規ディーラーなどから新車を買い付け、販売を行います。
ですので、一社だけでなく、複数メーカーの車種を取り扱うことが可能となります。
金額設定
正規ディーラーはメーカーからの厳格な店舗基準、整備基準、販売価格基準を設けられています。多くの人員、店舗設備、インフラの導入を行っていることもあり販売価格は高い傾向にあるといえます。
新車半場によって、きちんと利益が出せる販売を行っているということです。
サブディーラーは新車販売で回収すべきコストは、正規ディーラーに比べれば低い傾向にありますので、顧客獲得をメインに据えて販売価格は安く踏み込んでくる店舗もあるといえます。
店舗規模
正規ディーラーは街道沿いなどにピットや駐車場を備えた、ある程度大きな店舗を構える傾向にあります。展示車や試乗車を配置することを考えて、大きめな店舗を構えています。
サブディーラーは整備工場を中心とした、所謂町の車屋さんといった雰囲気があります。展示車も沢山置いてあるわけではありません。
地域密着型の、整備で付き合いのある人が車の買い替えを相談するといったお店が多いかもしれません。
経営方針
正規ディーラーは全国どこでも同じサービス品質、対応が受けられます。
取り扱っているメーカー商品を高い品質で、全国のお客様に届ける使命があるといえるでしょう。
サブディーラーはどこのメーカーでも販売が可能です。
いつも付き合いのあるお客さんの好みや使い方を熟知しているといえます。普段から気取らずに相談に乗ってくれるのも魅力です。
そういう意味では個人にたいしてオーダーメイドのような対応が出来るといえます。より生活に寄り添った提案ができることは大きな強みといえるでしょう。
そもそも新車販売に重きを置かず、整備や中古車販売で生計を立てているお店が多く、新車についてはお客さん側からの相談がなければ話題に上らない可能性もあります。
保障やサービス
顧客にとっては大きな関心ごとであり、差がでてくる部分になります。
正規ディーラーならばメーカー保障だけでなく、ディーラー独自のディーラー保証が付帯でき、長期ローン返済まで安心して乗れる可能性があります。
一方サブディーラーでは独自の延長保証を行っていないことが多いです。
会社ごとに必ず確認が必要といえるでしょう。
メンテナンスサービスの違いについても述べていきます。
正規ディーラーはメーカーからの技術支援、メンテナンス機器導入支援、講習、故障事案の共有を受けています。
また何より要求されるサービス基準を厳格に決められています。
その為、全国どこでも同様の高水準のサービスを受けることが可能です。
またメーカー車種の入庫が多いことから、整備士個々人の車種に対する知見、経験の蓄積が豊富です。
サブディーラーはメーカーからの技術、機器などの支援は受けにくく、整備士の腕が良くても触る車種がまちまちな為に、どうしても車種の故障傾向や故障事案についての知識はメーカー整備士に劣ります。
新車を買い付ける正規ディーラーと仲良く付きあっているので、正規ディーラーから技術についてのアドバイスはもらえるものの、対応が難しいことがよくあります。
サブディーラーが正規ディーラーに整備をお願いして、費用も時間もかかってしまうというパターンも存在するのです。
サブディーラーで新車を買うメリット
実際にサブディーラーで新車を買うメリットはどこにあるのでしょうか。正規ディーラーとの違いについて考えていきましょう。
メーカー選択が自由
特定のメーカーと特約店契約を行っていないことは既に述べました。
つまりどこのメーカーでも購入が可能ということです。自身の好みを伝えることで、多くのメーカーの競合車種について同時に検討ができ、アドバイスがもらえます。
値引き額が大きい可能性
正規ディーラーと違い、メーカーから販売価格の基準などを課せられていません。
そういう意味では正規ディーラーよりも思い切った値引きが出てくる可能性はあるといえるでしょう。
サブディーラーで新車を買うデメリット
サブディーラーで検討することのデメリットも存在します。
自身にはどちらの販売系列が良いのか判断するために、デメリットもしっかり覚えておきましょう。
試乗できる車種が少ない
工場メインで小さな事務所といった店舗が多い為に、展示車や試乗車は少ないか置いていないことが多いでしょう。
車種ごとの知識が浅い
正規ディーラーは新車が出れば研修や販売資料が用意され、徹底して販売知識を叩き込みます。また自社商品以外は売らない為に、知識も深くなっていきます。
しかしサブディーラーではそういったサポートはありません。
実物が手元にこないので、荷室のサイズ感がわからず、バッグがどれくらい入るかなど答えられないかもしれません。
装備・グレード、操作感なども同様です。新車の販売台数も多いとはいえないはずですので、すべてのメーカー車種の知識を積極的に仕入れ、販売に繋げることは難しいといえるでしょう。
保障面の不安
新車購入の際受けられる、新車保障の延長サービスはそもそもありません。
ディーラーで受けられるサービスがないことはデメリットとなるでしょう。
メンテナンス面の不安
基本的な点検や車検などは問題ないでしょう。
しかしリコール対応や車種ごとの不具合傾向、そういったトラブルへの知見・対応は難しい傾向にあります。
勿論リコールはメーカーからの対応依頼が来るはずですので、リコール対策から漏れるということはないはずです。
しかし行ったことのないディーラーに自身で行く必要があるかもしれません。そういった手間は覚悟しておく必要があります。
サブディーラーはこんな人におすすめ
サブディーラーに新規で行く人は現実には多くないかもしれません。
元々、親の代から付き合いがあった方、縁があって付き合いが始まった人が多いようです。どういったサービスや付き合いを自身が望んでいるかを把握すると良いでしょう。
メーカーに囚われた車種選びはしたくない、付き合いはしたくないのであればサブディーラーはおすすめです。
また生活に寄り添ったアットホームな付き合いができる可能性もあります。購入後の付き合い方が大事であるということに違いはないのです。
まとめ
さて正規ディーラーとサブディーラーの違いについてご理解いただけたでしょうか。
正規ディーラーは強みがしっかりあるように感じられますが、サブディーラーにも魅力があります。
ただ選ぶのはご自身です。メリットもデメリットも把握し、選択することが重要です。