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シートベルトリマインダーとは?反応する重さや速さについて徹底解説

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みなさまは「シートベルトリマインダー」機能をご存じですか。

シートベルトリマインダーとは、乗員がシートベルトを着用していないときに、音やランプで周囲に通知する機能です。
2020年9月以降に新たに製造される車両には、装着が義務付けられています。

荷物を載せたいだけでも警報が鳴って、煩わしく感じる人もいるでしょう。
しかし、シートベルトリマインダーは、乗客の身を守る大切な機能であり解除してはいけません。

本記事では、シートベルトリマインダーの概要、義務化された背景、効果、仕組みを解説します。
荷物を乗せただけで警告音が鳴ったときの対処法も解説するので、頭の片隅に置いておいてください。

シートベルトリマインダーとは?


シートベルトリマインダーは、乗員がシートベルトを着用していないときに、音とランプで警告する機能です。

シートベルトリマインダーの装着が義務化された背景、効果を解説します。

シートベルトリマインダーの装着が義務化された理由

シートベルトリマインダーの装着義務化より前に、2008年に施行された改正道路交通法により、運転者・助手席に加え後部座席の乗員もシートベルトの着用が義務付けられました。

高速道路だけでなく一般道でも、すべての乗員はシートベルトを着用しなければなりません。

しかし、法改正後もシートベルトの装着率は低く「2012年関越自動車道高速バス居眠り運転事故(乗客7名が死亡)」や「2016年長野県軽井沢町スキーツアーバス事故(乗客15名が死亡)」といった大事故が発生しました。
シートベルトを未着用であったことが、犠牲者が多かった原因のひとつだといわれています。

シートベルトの着用を促し、交通事故死傷者数を減らすことを目的として、シートベルトリマインダーの装着が義務化されました。

シートベルトリマインダーによる効果

国土交通省の発表によると、シートベルト非着用者の致死率は着用者の14倍です。

JAFと警察庁が合同で実施した「シートベルト着用状況全国調査」によると、2022年の一般道における後部座席乗員のシートベルト着用率は42.9%、高速道路における後部座席乗員のシートベルト着用率は78.0%でした。

後部座席乗員のシートベルト着用が義務化された2008年と比べると、一般道では12.1%、高速道路では15.5%上昇しています。

しかし、運転者、助手席乗員の着用率が99%以上であることと比べると、依然として低いままです。
着用率を上げるためには、さらなる取り組みが求められるでしょう。

また、事故発生時にシートベルトを着用していなかった場合、乗員の過失とみなされ、大怪我を負っても損害賠償を十分に受けられない可能性があります。法令遵守だけでなく自分の身を守るためにも、シートベルトを着用しましょう。

シートベルトリマインダーの仕組み


シートベルトリマインダーは、シートクッション下に埋め込まれた圧力センサーで重量物を検知します。
そのため、座席上のものが人か荷物か区別できません。

シートベルトリマインダーは「一定の重さ以上の物がシートに載っている」「一定の速度以上で走行している」「シートベルトのバックルが挿さっていない」の3つを同時に満たしたときに音とランプで警告を出します。

以下に、シートベルトリマインダーが反応する重さと速さを解説します。

シートベルトリマインダーが反応する重さ

シートクッション下の圧力センサーが反応する重さは、メーカーや車種によって異なりますが5~10kg以上です。
明確な基準値はなく、メーカーも公表していません。

シートベルトリマインダーが反応する速さ

シートベルトリマインダーが反応する車の走行速度は、国連欧州経済委員会規則第16号(UN-R16)にて、車両走行速度25km/h以下と規定されています。

重さと同様にメーカーや車種によって異なりますが、時速15~20km程度で反応します。

シートベルトリマインダーに関するよくある質問


シートベルトリマインダーに関するよくある質問は、主に以下の3つです。

シートベルトリマインダーに関するよくある質問
  • 荷物を乗せたいだけなので解除することはできる?
  • 警告音は鳴り続ける?
  • シートベルトリマインダーは後付けできる?

それぞれに回答します。

荷物を乗せたいだけなので解除することはできる?

荷物を載せる場合でも、シートベルトリマインダーの解除はできません。

シートベルトリマインダーは重さのみで検知するので、人か荷物かの区別がつきません。
荷物を載せたときに解除可能にすると、人が乗った場合でも解除される恐れがあります。

解除はできませんが、シートベルトのバックルを挿せば警告音は鳴りません。

警告音は鳴り続ける?

一度警告音が鳴っても、シートベルトのバックルを挿せば鳴り止みます。

前述したようにシートベルトリマインダーの解除は禁止されています。
警告音が鳴ったら速やかにシートベルトを着用しましょう。

シートベルトリマインダーは後付けできる?

シートベルトリマインダーは後付け可能です。
ただし、センサーの埋め込みや電気配線などに専門的な技術が必要なので、個人で施行するのは困難でしょう。

シートベルトリマインダーを装着したい人は、整備工場やカスタムショップに相談してみてください。

まとめ


シートベルトリマインダーの概要、義務化された背景、効果、仕組み、荷物を乗せただけで警告音が鳴ったときの対処法などを解説しました。

2008年に、運転者・助手席の乗員だけでなく、後部座席の乗員もシートベルトの着用が義務付けられました。
さらに、2020年9月以降に新たに製造される車両には、シートベルトリマインダーの装着が義務付けられています。

しかし、大事故や厳しい規制があっても、後部座席のシートベルト着用率は運転席・助手席ほど高くないのが現状です。

シートベルトリマインダーは、乗客の身を守る大切な機能です。煩雑に思わず、正しくシートベルトを着用しましょう。

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