イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車紹介。
今回は「ローバー 3500(P6)」です。
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「ローバー 3500(P6)」
1963年に登場したローバー2000(P6)は、保守的と評されていたローバーのイメージを変えた意欲作で、高い品質と優れたステアリング、素晴らしい乗り心地を誇った。1968年に追加されたローバー3500は、さらに豊かなパワーを得たことでP6の名声を確かなものとした。なお、本国では「3500」を”スリー・サウザンド・ファイブ”と呼ぶ。
エンジンはビュイックから製造設備ごと譲り受けた3.5リットルV8HVで、オールアルミ製のため軽量だった。従来の4気筒エンジンとさほど重さが変わらなかったと云われる。
設計にはシトロエンDSの影響が大きく、ルーフは特にそのイメージが見て取れる。そのためP6は製造地ソリハルをもじって、「“ソリハルシトローエン”」という愛称を与えられていた。
(イラスト・文)遠藤イヅル