【トランスミッション①】デュアルクラッチトランスミッションも増加中
『ここをチェック』
★動力発生源と出力軸の間に歯数の異なる歯車(ギア)を組み合わせることで、希望するトルクを得るための装置
★日本のAT車比率は2011年に98.5%となりその後横ばい
デュアルクラッチトランスミッションも増加中
トランスミッションとは、動力をエンジンから車軸へと伝達する変速ギアや推進軸などからなる組立部品のこと。
エンジンなどの動力発生源で生み出された動力を使用する際、動力発生源から直接使用する場合は1本の軸などで力を伝達すれば済むが、動力発生源と出力軸の間で希望する回転速度や回転方向、トルクなどが異なる場合には、歯数の異なる歯車(ギア)を組み合わせ、希望するトルクを得られるようにする必要がある。そのための装置が「トランスミッション」だ。
多くの場合トランスミッションは複数のギア比(※①)を持っていて、速度変化に応じてドライバーが手動、または自動で切り替える。また前進や後退など「方向の制御」もトランスミッションで行なわれる。
補足情報
①ギア比
歯車比。わかりやすく自転車を例にとると「タイヤを1回転するためにペダルを何回転させるか」という数値。この場合、例えばギア比=3.00というのはペダルを3回転させるとタイヤが1回転するということ。この数値の大小によって「加速がよい」「速度が出る」などと特性が変わる。
一般的な自動車のトランスミッションは、もともとは「マニュアルトランスミッション(MT)」が主流で、その後「オートマチックトランスミッション(AT)」が登場し、現在は(特に日本では(※②))オートマチックトランスミッションが大多数の市販乗用車に採用されている。またそのほか、マニュアルトランスミッションの構造を基に、クラッチ操作のみ(あるいはクラッチ操作と変速操作の両方)を自動化した「セミオートマチックトランスミッション(セミAT/ロボタイズドMT)」や、「CVT」と呼ばれる無段変速機、奇数段と偶数段別々に2つのクラッチを有する「デュアルクラッチトランスミッション(DCT)」なども存在している。昨今は実用大衆車の多くはCVTを採用し、スポーツモデルや上級モデルは、より段数の多いATを採用することが増えている。欧州ではDCTの人気が衰えることなくDCT搭載車が増える傾向にあるが、日本ではDCTモデルを導入しないケースも増えてきている。これは日本ではストップ&ゴーが激しいためDCTとの相性が悪いからだ。ホンダのフイットは、4代目にモデルチェンジしたときにハイブリッド車のトランスミッションをDCTから電気式CVTに変更。優れたドライバビリティと良好な燃費を両立させている。
補足情報
②特に日本では
自販連の調査によると、軽自動車と輸入車を除く乗用車の日本におけるAT車比率は、1985年の段階では48.8%。しかしそれが1995年には80.8%になり、2000年以降は90%以上がAT車に。2011年のAT車比率は98.5%だ。しかしヨーロッパでは依然としてMT車比率が高い。AT車比率も増加はしているが、その数字は2割以下の国が多い。
参考情報 ここもチェック!
ATフルード(ATF)の交換タイミングは?
オートマチックトランスミッションの内部には「オートマチックトランスミッションフルード(ATF)」と呼ばれるオイルの一種が充填されている。ATFの主な働きは「動力の伝達」と「油圧作動」「摩擦調整」「潤滑・冷却」の4分野。
で、ATFというのは非常にデリケートなオイルであるため、特に走行距離が多いクルマの場合、下手な方法で交換をすると逆にATを壊してしまう場合もある。そのことから「ATFは交換しないほうがいい」という説と「いや、やはり数年ごとに交換すべきだ」という説の両方が世の中に出回っている。 さまざまな条件により一概には言えないが、基本的にはそのクルマのオーナーズマニュアルと正規ディーラーの見解に従うべきであるだろう
例題/オフロード車などに使われることが多いハシゴ型フレームの名前は?
①ラードフレーム ②ラーダフレーム ③ラダーフレーム ④ラクダフレーム(正解=③)