自動車のへこみは自分で直せるのか?板金の引っ張り作業をDIYする際の注意点

2021.01.18

自動車を運転していて、少し気を抜いた瞬間に「ガツン!」と嫌な音と感触。どのくらい傷ついただろう、塗装を削るだけで済んでいないかな、など色んな思いが一瞬にして頭によぎります。

様々な思いの中で最も心配なのが「へこみの修理にお金がどれだけかかるか」ではないでしょうか?

お店に頼むのが普通のへこみ修理ですが、実は程度によっては自分で直せます。金額も随分と安く仕上がります。

やり方や注意点をしっかりと押さえて、DIYで直しちゃいましょう。

板金の引っ張り作業をDIYでやる手順

引っ張ってボディのへこみを直すときに用意するものは、以下の通り。

・シリコンオフ
・お湯やドライヤー
・バキュームカップ

まずは、シリコンオフを使ってボディの油分を除去します。余計な油分があると滑ってうまく引っ張れないので、しっかりと表面を綺麗にしてください。

次に、お湯やドライヤーでへこみを温め、金属を柔らかくします。沸騰したお湯をかけても大丈夫なので、できるだけ熱を加えましょう。

家庭用のドライヤーだと出力が弱いので、20~30分程度は温風を当て続けてください。屋外の作業なら風で冷えないように風防を置くのも有効ですね。

十分に金属が温まったら、バキュームカップをへこみ部分に吸着させて、思い切って引っ張ります。

バキュームカップは、トイレや排水溝の詰まりを除去するのに使ういわゆるスッポンのこと。空気の力を使ってボディと強く吸着します。

自動車のへこみ修理用に使いやすい形状になっているものが売っているので、それを使うのがベターでしょう。

一回で完璧に直すことは難しいかもしれません。自分が納得できるまで、上に紹介した工程を何度も繰り返してください。

板金の引っ張り作業をDIYでやる注意点

自分で板金の引っ張りをするときは以下の点に注意してください。

・小さなパーツのへこみはバキュームカップ以外を使う
・余計な部分まで引っ張らないようにする

ピラーなど小さなパーツのへこみは、バキュームカップを隙間なく密着させられないので吸着させて引っ張る方法は使えません。代替法として、2種類あります。

・スライドハンマーを糊でくっつけて引っ張る
・温めた後に急速に冷やす

スライドハンマーを糊で吸着させ引っ張ることでへこみを直します。

スライドハンマーとは、重りを振り下ろして衝撃を与えるトンカチとは逆のことができる工具。重りを手前にスライドさせストッパーにぶつけることで、引っ張り方向の衝撃を面に伝えられます。

バキュームカップは空気の力で、スライドハンマーは糊でボディとくっつくというわけです。

もうひとつの方法は、お湯やドライヤーでへこみを温めた後に急速に冷やす方法です。

熱で柔らかくなった金属が急速に固まるときの衝撃を利用して、へこみが直るのを狙っています。スライドハンマーで引っ張る方法と組み合わせるとより有効です。

どんなDIYの方法でも共通して、余計な部分まで引っ張らないようにしてください。

特にラバーカップの吸着力は想像以上に強力。へこみを直すつもりが逆に膨らませてしまうことにならないようにしましょう。

板金の引っ張り作業をDIYでやるメリット

自分でボディのへこみを直すのは大変ですが、以下のようなメリットもあります。

・修理を安く済ませられる
・車を預ける必要がない

まず、お店に頼むより格段に安く済ませられます。へこんだ部位や範囲・被害状況によって金額は大きく異なってきますが、例えばフロントドアだと3万円〜が相場かと思います。

ところが、DIYでへこみを直すのに必要なラバーカップは2,000円程度で手に入ります。シリコンオフも購入したとしても合計3,000円程度で、お店の1/10程度の出費で済む可能性も大いにあります。

また、車を修理に出すとなると数日預けなければいけなくなるかもしれません。

台車を用意してくれるならまだいいのですが、それがないとなると、お店の行き帰りや仕事への交通手段の確保も考えなければいけません。お金を払って手間をかけないようにしているはずが、結局手間がかかってしまいます。

お店で頼むメリットは何と言っても綺麗に直してくれること。

綺麗さを求めるのか、節約を求めるのか、自分が納得できる修理方法を選んでくださいね。

ボディのへこみはDIYで直してみよう!

素人には難しそうなイメージがある板金修理。被害の程度が重くなければDIYでも十分実践が可能です。

カーショップやネットショップでへこみ修理キットなるものも売っていて、何を買えばいいのか分からないという事態に陥ることもありません。少々手が出にくいかもしれませんが、挑戦してみる価値はあるかと思います。

自分で直すと、より車への愛着も湧くというものです。ぜひDIYでの修理に挑戦してみてください!