【BMW①】頑なに直列6気筒を作り続ける「エンジン屋」

『ここをチェック』
★ミニとロールスロイス、二つの英国ブランドが傘下に
★起源は航空機エンジンを製造するBFW社
★社名はBayerische Motoren Werke(バイエルン発動機製造)の略

頑なに直列6気筒を作り続ける「エンジン屋」

BMWはスポーティなクルマ作りを特徴とするドイツの自動車メーカー。現在はミニ①とロールスロイス②という二つの英国ブランドをその傘下に収め、2016年にはグループ全体でおよそ237万台の新車を世界中で販売している。

補足情報

①ミニ

もともとのミニは、英国のブリティッシュ・モーター・コーポレーションが1959年に発売したクルマ。1994年、当時のミニの製造元だった英国のローバー社をBMWが買収し、それ以降生まれた現在のミニは、BMWが「ミニ」というブランドの遺産を生かす形で製造販売している。

②ロールス・ロイス

国有化された英国のロールス・ロイスは1973年、ヴィッカース社に譲渡され、その後フォルクスワーゲンに売却された。その際ブランド名はBMWに譲渡されることに。協議の結果、2003年からロールスの製造販売はBMWが、ベントレーの製造販売はフォルクスワーゲンが行なうことになった。

BMWの歴史は、1916年にグスタフ・オットーが航空機エンジンを製造するBFW社を設立したことに始まる。翌年に社名をBMWに改称するとすぐに航空機エンジンを開発し、二輪車用エンジンの製造を経て、1932年には四輪車の生産に着手した。
第二次世界大戦での敗戦後は、現在の7シリーズの始祖となる501で四輪車の製造を再開するも、経営状態は悪化を辿る一方だった。そんな危機を救ったのが、1961年に登場した1500(のちの5)の成功だ。好調とあいなったBMWは1966年に1600-2(のちの3)を発表し、現在の3、5、7シリーズという基本ラインを完成させた。
航空機エンジンの製作に端を発するだけに、エンジンに対する思い入れは非常に強い。他社がV型エンジンに移行するなか、BMWは頑なに直列6気筒にこだわっている。ターボチャージャーを欧州車で最初に採用したのも、航空機で培った技術があってこそだろう。
あくまでもエンジンにこだわるBMWは水素エンジンの開発にも熱心な時代があり、2006年には量産車初となる水素自動車を限定ながら発売している。ちなみに、「BMW」という会社名はBayerische Motoren Werke(バイエルン発動機製造)の略で、そもそも名前からしてエンジン屋なのである。



BMWのマークは、バイエルン州の州旗に由来。航空機のプロペラに見立てたプロモーションを行なった

参考情報 ここもチェック!

BMWの最高峰「M」モデルとは?

BMWにおける「M」の名称は高性能スポーツの証だ。M3、M5などがラインアップされ、Mの後に付く数字がベースとなるシリーズを表わしており、BMW M社が開発を行なっている。
起源は1972年創立のBMWモータースポーツ社にあり、レース参戦とともに発展。1978年に市販車第一号となるM1を登場させると、1984年にはM5および、M6(M635CSi)を投入。そして1986年登場のM3により絶大な支持を得ることに成功した。
当初MモデルはBMW M社が生産していたが、現在は開発のみで、生産はBMW本体が行なっている。なお、MテクニックやMスポーツはMのイメージを与えたスポーティな仕様で、エンジンまで特別なMモデルとは異なる。

M3クーペの後継モデルとして2016年2月に登場したM4クーペ。新型4シリーズ(旧来の呼び方でいう3シリーズクーペ)をベースにBMW Mが徹底チューンしたスポーツモデル

クルマ豆知識
例題/免許証番号の末尾の数字はいったいなにを指す?
①免許試験の受験回数 ②交通違反の回数 ③免許証の再発行回数 ④住所を変更した回数(正解=③)

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