【マツダ②】往年のマツダの代表的なモデルは何?’90年代から現在までの代表的モデルは?

往年のマツダの代表的なモデルは何?

1960年、東洋工業として初の乗用車となるマツダR360クーペを送り出すと、その2年後には軽乗用車のキャロルを発売する。最初は2ドアを、翌63年には便利な4ドアモデルを追加した。
そのキャロルのエンジン排気量を拡大したキャロル600で小型車マーケットを入念に調査した後にデビューしたのが、後々まで続くロングセラーとなったブランド、ファミリアだ。まずは1963年にファミリア・ライトバンを先行発売し、翌年には待望のセダンをラインアップに加えた。
ファミリアの成功を受け、マツダは1966年に高級車のルーチェを、翌年にはロータリーエンジンを搭載するコスモスポーツを投入。1971年には同じくロータリー専用車のサバンナを発売した。ファミリアとルーチェとの間を埋めるモデルカーだったカペラは1970年の登場だ。
1970年代後半からは主要車種のモデルチェンジが相次ぐ。コスモはスポーツの名が取れ、スポーツモデルのサバンナには「RX-7」のサブネームが加えられた。
4代目でハッチバックになったファミリアは、1980年登場の5代目でついにFF方式を採用。シンプルで軽快なデザインが若年層を中心に支持され、空前のヒット作となった。

 


■大ヒットとなった5代目ファミリアは1980年の発売。駆動方式はFFとなり、1982年には100万台を突破

 


■初代ファミリアは1963年に商用のバンでスタートし、1964年に4ドアと2ドアセダンを投入。駆動方式は、リア駆動のFR方式を採用する

 


■1967年に発売されたコスモスポーツは、世界で最初の2ローター・ロータリーエンジン搭載車として記憶にとどめられる

 


■1971年から1978年にかけて販売されたサバンナはロータリーエンジン専用車。クーペのほかに4ドアセダンを設定する。

 


■サバンナの後継として「サバンナRX-7」の名で1978年に登場。1985年まで製造

’90年代から現在までの代表的モデルは?

1986年3月にはファミリアにカブリオレを設定。1987年にロータリーエンジン 20周年を記念してサバンナRX-7にカブリオレを設定。
これらでオープンカーのノウハウを得たマツダは、1989年に小ぶりなオープン2シーター、ユーノスロードスターを登場させる。久しく存在しなかったライトウェイトのFRスポーツは、日本のみならず世界中で人気を博し、後に多くのライバル車を世に生みだした。
翌年に誕生したユーノスコスモも、量産車初の3ローターエンジン搭載と独自性の強いクルマだったが、残念ながらこちらはヒットに至らなかった。1993年にはミラーサイクルエンジンのユーノス800を発売。2000年代に入ると、ファミリア、カペラ、RX-7に代わる新世代のマツダ車としてアクセラ、アテンザ、RX-8などを登場させた。
人気コンパクトカーのデミオは1996年にミニワゴン的なスタイルで登場。現在のモデルは2014年にデビューした4代目だ。最新設計のクリーンディーゼルも設定し、小型ディーゼル車の認知度を高めた。2019年には、車名をデミオからマツダ2に変えている。

マツダは1960年に発表したR360クーペやスポーツカーのRX-7のように、アルファベット+数字の車名を早くから使ってきたメーカー。バブル時代にはMS-8やMS-9といった車名も増えた。しかし、その後は国内ではあまり使われてこなかった。それが変わってきたのが、2012年に導入したSUVのCX-5から。じつはCXの名は2006年からCX-7で国内でも使われていたのだが、他車種での使用が少なかったのであまり目立ってはいなかった。この2012年のCX-5以来、SUV系モデルはCX-●とMX-●に統一。デミオはマツダ2に、アクセラはマツダ3に、アクセラはマツダ6に改められている。

最新のモデルは新世代ラージ商品群と言われる一連のモデルの第一弾となるCX-60。CX-60はCX-8よりも少し短い4740mmの全長ながら、全幅は50mmも広い1890mmとワイドなボディを持つモデル。なによりの注目は、世界中の自動車メーカーが内燃機関離れとなるなか、直列6気筒のディーゼルエンジンを搭載したこと。現在発表されているパワーユニットは、このディーゼルエンジンを搭載するピュアエンジンとマイルドハイブリッド。さらに2.5リットルガソリンエンジン、PHEVも設定される。

 


■1989年にユーノスロードスターの名で登場し、現行モデルは第4世代になる。ダウンサイジングして、初代のキレのいい走りが戻ってきた

 


■ユーノスコスモは量産車初の3ローターのロータリーエンジンを搭載して1990年にデビュー

 


■RX- 8は2003年発売のロータリー車。前後観音開きになる「フリースタイルドア」を採用

 


■ミニバンをラインアップしないマツダは3列シートSUVのCX-8を2017年に登場させた

 

 


■2019年の東京モーターショーでベールを脱いだクロスオーバーSUVのマツダMX-30。観音開きのフリースタイルドアを採用し、2020年に第一弾のガソリンエンジン搭載車を発売。2021年にはマツダ初のピュアEVを加え、2023年にはロータリーエンジンで発電するeスカイアクティブR-EVを発表した。

 


■新しいマツダの方向性を感じられるCX-60。ラージ商品群ということなので、大きめのボディを持つモデルがこれからどんどん登場してくるということになる

参考情報 ここもチェック!

ロータリーエンジンとはそもそも何?

ピストンが上下し、クランクシャフト(出力軸)を回すのがレシプロエンジン。対して、ロータリーエンジンはピストンに相当する三角形のローターが回転し、ローター内側に配置されたエキセントリックシャフト(出力軸)を回す構造となっている。
レシプロエンジンは1回の燃焼でクランクシャフト2回転。クランクシャフト側から見ると2回転で1燃焼。対してロータリーエンジンは、ローター1回転で3回燃焼がある。エキセントリックシャフトはローター1回転で 3 回転するように増速されているので、エキセントリックシャフト側から見ると、1回転1燃焼。レシプロの倍の燃焼タイミングとなるため、小排気量でも高い出力を得ることができるのだ

■シンプルな構造のため、理論上は各部の抵抗が少なく、さまざまなメリットがある。だが基本的に高回転向きで、低回転においてはいくつかのデメリットが顔を出す

■シンプルな構造のため、理論上は各部の抵抗が少なく、さまざまなメリットがある。だが基本的に高回転向きで、低回転においてはいくつかのデメリットが顔を出す

クルマ豆知識

例題/日本初の四輪駆動タクシーの車種は?
①ランクル40 ②パジェロ ③レオーネ4WDセダン ④エスクード(正解=③)

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