【メンテナンス①】定期点検を受けなくても罰則はないが…
『ここをチェック』
★定期的な点検はドライバー/所有者としての義務
★主には法定12カ月&24カ月点検をしっかりと実施する
★近年は規制緩和により「ユーザー責任」の傾向が強い
定期点検を受けなくても罰則はないが…
近年、技術の進歩によりクルマは従来よりも壊れにくくはなってきている。しかし、あくまでも機械製品であるクルマにとって相変わらず「メンテナンス」は重要項目であり、また定期的な点検はドライバー、所有者としての義務でもある。
下図は、新車を購入した場合の一般的なメンテナンススケジュール。まずは納車後1カ月、半年というタイミングで購入店の工場に入庫させ、初期トラブルがないかを確認し、同時に必要であれば油脂類の交換などを行う。
自家用車の一般的なメンテナンスサイクル
1年後には法律で義務づけられている法定12カ月点検(※①)を実施する。12カ月点検はクルマ所有者の義務ではあるものの、受けなかったからといって罰則はない。しかし、特にブレーキ系統が故障しているとクルマなどは即座に“凶器”に変わるので、「罰則がないから受けない」という姿勢は考えものだ。
補足情報
①法定12カ月点検
「自動車点検基準」で定められている定期点検項目は、12カ月点検が26項目、24カ月点検は56項目。その点検内容は、ステアリングギアボックス取付部の緩み/ロッド、アーム類/ボールジョイントのダストブーツの亀裂、損傷/ディスクローターの摩耗、損傷など、多岐にわたる。
そして新車登録から36カ月(以降は24カ月ごと)で行う、法律で定められた点検整備が法定24カ月点検。 これらの間にも、ディーラー独自の整備点検キャンペーンの案内があることが多い。またそうでなくとも、ドライバー自身が運行前などにクルマの状態をしっかりと確認し(※②)、必要があればメンテナンスをすることが重要になる。
補足情報
②ドライバー自身が運行前などにクルマの状態をしっかりと確認し
以前は車を運転する前の「始業前点検」が義務づけられていたが、1995年の規制緩和以降は「使用者の判断のもと適時行なう」ということになった。法規制は緩和されたが、その半面「ユーザー責任」は重くなっているということを忘れないようにしたい。
参考情報 ここもチェック!
自動車整備士の資格はどんな種類がある?
ディーラーや専門工場でメンテナンスを行なう際にお世話になるのが「自動車整備士」の皆さん。
自動車整備士とは、自動車分解整備事業場において自動車のメンテナンスに従事する人のうち、自動車整備士国家試験に合格した人の呼称だ。
試験は国土交通省自動車交通局監修のもと行なわれ、試験に合格した者は国土交通大臣より合格証書の交付を受ける。大まかにわけて一級から三級までの資格がある。三級整備士の場合、大学や高校または中学校の卒業者(自動車、機械等に関する課程を修めていない学校)は、1年以上の実務経験がないと受験資格すら得られない。自動車整備専門学校で整備士養成課程を経ると、三級資格がなくても一級や二級の受験資格を得られる。
トルクフルで、ランサーエボリューションのエンジンとしても長年搭載された