【BMW①】頑なに直列6気筒を作り続ける「エンジン屋」
『ここをチェック』
★ミニとロールスロイス、二つの英国ブランドが傘下に
★起源は航空機エンジンを製造するBFW社
★社名はBayerische Motoren Werke(バイエルン発動機製造)の略
頑なに直列6気筒を作り続ける「エンジン屋」
BMWはスポーティなクルマ作りを特徴とするドイツの自動車メーカー。現在はミニ(※①)とロールスロイス(※②)という二つの英国ブランドをその傘下に収め、2021年にはグループ全体でおよそ252万台の新車を世界中で販売している。
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①ミニ
もともとのミニは、英国のブリティッシュ・モーター・コーポレーションが1959年に発売したクルマ。1994年、当時のミニの製造元だった英国のローバー社をBMWが買収し、それ以降生まれた現在のミニは、BMWが「ミニ」というブランドの遺産を生かす形で製造販売している。
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②ロールス・ロイス
国有化された英国のロールス・ロイスは1973年、ヴィッカース社に譲渡され、その後フォルクスワーゲンに売却された。その際ブランド名はBMWに譲渡されることに。協議の結果、2003年からロールスの製造販売はBMWが、ベントレーの製造販売はフォルクスワーゲンが行なうことになった。
第二次世界大戦での敗戦後は、現在の7シリーズの始祖となる501で四輪車の製造を再開するも、経営状態は悪化を辿る一方だった。そんな危機を救ったのが、1961年に登場した1500(のちの5シリーズ)の成功だ。好調とあいなったBMWは1966年に1600-2(のちの3シリーズ)を発表し、現在の3、5、7シリーズという基本ラインを完成させた。
航空機エンジンの製作に端を発するだけに、エンジンに対する思い入れは非常に強い。他社がV型エンジンに移行するなか、BMWは頑なに直列6気筒にこだわっている。ターボチャージャーを欧州車で最初に採用したのも、航空機で培った技術があってこそだろう。
あくまでもエンジンにこだわるBMWは水素エンジンの開発にも熱心な時代があり、2006年には量産車初となる水素自動車を限定ながら発売している。ちなみに、「BMW」という会社名はBayerische Motoren Werke(バイエルン発動機製造)の略で、そもそも名前からしてエンジン屋なのである。
■BMWのマークは、バイエルン州の州旗に由来。航空機のプロペラに見立てたプロモーションを行なった
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BMWの最高峰「M」モデルとは?
BMWにおける「M」の名称は高性能スポーツの証だ。M3、M5などがラインアップされ、Mの後に付く数字がベースとなるシリーズを表わしており、BMW M社が開発を行なっている。
起源は1972年創立のBMWモータースポーツ社にあり、レース参戦とともに発展。1978年に市販車第一号となるM1を登場させると、1984年にはM5および、M6(M635CSi)を投入。そして1986年登場のM3により絶大な支持を得ることに成功した。
当初MモデルはBMW M社が生産していたが、現在は開発のみで、生産はBMW本体が行なっている。なお、MテクニックやMスポーツはMのイメージを与えたスポーティな仕様で、エンジンまで特別なMモデルとは異なる。
例題/ポルシェと同じ馬が描かれたエンブレムのメーカーは?
①フォード ②フェラーリ ③ランボルギーニ ④フォード(正解=②)